教員採用試験のシステムと合格への軌跡

たのしい教育研究所に学びに訪れる方たちの合格者は年々増え、論文や面接、模擬授業の特訓を受けたいという方たちが狭い研究所で肩を並べています。

これは模擬授業特訓の様子です。
合格への一歩

さて、二次試験の合格に至る道は何か?

一次試験と大きな違いがあります。

一次試験は、いろいろな知識教養問題を卒なくこなすことが大切です。

二次試験で、教師としての人間的な魅力・教師としての総合的な力が問われるのです。何とか卒なくこなしました、得点順に並べたら上の圏内に入っていると思います、という様な一次試験のシステムではありません。

論文で、重要なキーワードを織り込むのは当たり前のことです。語句の間違いがなかったから合格するのではなく、それらに重ねて、審査する方たちが総合的な判断をするのです。
面接も同じです。この人物は真摯に学ぶ姿勢、向上心に溢れているという雰囲気がつたわってこそ合格への大きな一歩なのです。

模擬授業で「まるで台本を読み上げている様だ」という様な授業をするのではなく、「この人物は相手を包みこむ様な魅力がある」
「こども達との授業が好きなんだ、と思わせる雰囲気がある」
「お、その問いかけはおもしろい」と思わせる様な質問をする、という様に、採用する側が総合的な判断をすることになります。

そして、教師になって最も力を発揮するのは、◯ や × で簡単に評価できない部分です。

教員試験は漢字検定の様な単純な数値化による試験ではなく「選考試験」です。

教育公務員特例法にこうあります。

第三条 学長及び部局長の採用(現に当該学長の職以外の職に任命されている者を当該学長の職に任命する場合及び現に当該部局長の職以外の職に任命されている者を当該部局長の職に任命する場合を含む。次項から第四項までにおいて同じ。)並びに教員の採用(現に当該教員の職が置かれる部局に置かれる教員の職以外の職に任命されている者を当該部局に置かれる教員の職に任命する場合を含む。以下この項及び第五項において同じ。)及び昇任(採用に該当するものを除く。同項において同じ。)は、選考によるものとする

「選考以外は認めない」という強い規定です。

「選考」とは何か?
簡単にいうと、「単純にペーパーテストの得点の高いものから採用する、のではなく、採用する側の裁量を加味して判断する」ということです。

沖縄県は十数年前、採用試験で大きな採点ミスがあり、その後、受験者への点数を本人に公開するシステムになりました。必然的に、ペーパーテストの得点順に一次試験を突破する、という流れになりました。しかしその一次のシステムは「選考」という形とはいいがたい、と思います。もしも教員の採用が、その一次試験だけで成り立っているとしたら、落とされた人は、「これは法律に違反している」という裁判を起こせるでしょう。

一次試験の様なシステムが、ブラックボックスの中で採用が決められるよりずっとよい、という意見もあるでしょう。たとえば、管理職の推薦があれば合格にとても有利だ、ということになったら、現役の大学生はどうすればよいのでしょう。ですから、それは十分理解できます。
しかし逆に、子ども達、保護者、現場のニーズに応えることができる人材を採用したいという時に、単純にペーパーテストの得点の高い人から採用する、となったら難しいものがあります。

そこでやっと昨年「加点方式」が実施されました。「◯◯の資格、◯◯の経験等を有する者は◯点加点する」という方法です。単純にペーパーテストの結果だけで上位からとっていく方法から、ほんの少し採用する側の裁量が加えられる様になってきた、ということです。

「受験生にオープンな形で採用する側の〈裁量基準〉が加味されていく」ことは、よいアイディアだと思っています。

採用する側もひっしです。
知識技能面の力はあるが、教育いうステージでの力量のない人物、自分の考えを押し付けることだけの人物が教師になってもらったら、被害者は未来の沖縄の元気の源である子どもたちです。

10日後、沖縄県教員採用試験二次試験が実施されます。
みなさんの人間的な魅力、教師としての力量、向上心、明るさ、元気度、いろいろなものを伝えて、合格してください。

たのしい教育研究所は、子ども達の賢さと笑顔を育てる教師を本気で応援しています。

 

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