憧れの埴沙萠さん(植物写真家)-アウトドアを楽しむ

 メルマガに〈埴沙萠:はにしゃぼう〉さんのことを書き始めています、以前このサイトで紹介したことがあるのですけど、私いっきゅうの憧れの人物です。

 足元に広がる植物たちの宇宙を、私たちにたくさん見せてくれた写真家で、埴さんを特集したTV番組〈足元の小宇宙〉は録画してあって20回以上みています。

 埴さんはこの時82才、「たのしいことばかりだよ、世の中は!」と語るように子どもの様な感性は衰えていません。

 これから涼やかな秋、また埴さんのように草に寝ころがって、写真をたのしめる季節がやってきます。

 みなさんも野山で足元に広がる草花を撮ってみませんか。

 

 

 

 

 ツタヤ などレンタルDVDで出ていたのですけど、今あるかどうかわかりません、なかったら図書館とかショップなどを探してみてください。

 

 レンタルDVDで〈NHKスペシャル 足元の小宇宙 ~生命を見つめる植物写真家~[NSDS-19415][DVD]

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仮説実験授業の書籍の寄贈から-板倉聖宣の科学論-楽しい理科

 先日、たのしい教育研究所の関係者を通じて、仮説実験授業の書籍の贈呈がありました。かなり古く貴重な叢書もあります。

 今回はこの中から〈授業書集成1磁石〉の中の板倉聖宣先生(仮説実験授業研究会初代代表・元文科省教育研究所室長)の文章を紹介しましょう、下の写真の中ほどの本です。

 こういうところから板倉聖宣が科学の本質的な改革を目指していたことがわかると思います。

第 1 章 授業書〈磁石〉のねらい

 磁石は,小さな子どもでも容易に取扱うことができ,しかもその性質が新奇で実用的にも役立ち,小さな子どもの興味をひきつけることができるために,これまでもしばしば科学教育のもっとも初期の段階の教材としてとりあげられてきた。
しかし,19世紀後半以後の物性物理学や工業技術の発展は,当然のこととして磁石の科学教材としての意義にも大きな影響をもつにいたっている。ところが筆者の知るかぎり,これまでの磁石教材の取扱い方は,磁石という新奇な人工的産物をいじくりまわさせるというにとどまり,表面的な興味本位の断片的な知識の教育にすぎなかったように思われる。もちろんなかには,磁石を材料として「科学的な態度・考え方を育成しよう」とした人々もあった。しかし,それらの人々も「磁石教材というものはいかなる点で日常性をこえた科学上の概念を必然のものとするか」ということについて十分反省するところがなく,したがってその「科学的な態度」とか「考え方」というものも事実を「くわしくしらべる」とか「比較して考える」とかいう,日常的な考え方の延長にすぎず,多分に観念的なものにとどまっていたといってよいであろう。そこで筆者は,磁石教材についてその教育的意義を全面的に検討しなおして,磁石教材を全面的に再編成することが必要だと考えた。本論に示す授業書〈磁石〉の内容が,従来の磁石教材の内容といちじるしく異っているのはそのためである。

板倉聖宣 

 小さな足取りではあっても、たのしい教育研究所も教育の本質的な改革を目指しています。

 おかげさまで着々とアクセス数を伸ばしてきています、応援よろしくお願いいたします。

 

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植物写真と植物線画とはどちらがリアル(現実的)か? 伊波善勇(いは ぜんゆう)先生の植物画・技法-楽しい理科・楽しい植物学

 前回の〈沖縄のカエデ〉の記事の中の『クスノハカエデ』のスピンアウトして別記事として書きたいテーマがあります、写真と絵はどちらがリアルかという話です。もちろん〈抽象画〉や〈抽象写真〉ではなく、写実的なものをめざして表現したものについてです。

 沖縄にもカエデがあって、それをクスノハカエデという話を書いたのですけど、それはこういう植物です、〈カエルの手〉の形の様な切れ込みはありません。ちなみに〈カエデ〉は《カエルの手》を略して名付けられました。私が大好きな「新明解語源辞典」から紹介しましょう、この辞書はおすすめですよ、暇な時はパラパラめくっているだけでいろいろな発見があります。

 これがクスノハカエデです、沖縄県の公式サイトに載っている写真です(https://www.pref.okinawa.jp/site/norin/shinrinken/kikaku/yuyou-detail/kusunohakaede.html) 山に入ってこの写真をたよりにクスノハカエデを同定することができるでしょうか。つまり「これかもしれない」と思った〈木〉と〈この写真〉を比べて「これに違いない」と識別できるでしょうか?

 時間はかかるかかるでしょう、その後「これは違うな」とか「ほぼこれだと言って間違いないだろう」と判断するのは難しくはないと思います。

 では伊波善勇先生が描いたクスノハカエデの線画を見てください。山に入ってこの絵をたよりにクスノハカエデを見つけることができるでしょうか。

 これは厳しいと思うのですけど、どうでしょうか。リアルな色彩感や質感は写真に敵いません。
 けれど「これかもしれない」と手にした後は
「あ、この葉先の様子が似ているな、違うな」
「葉脈の間隔、様子が似ている、違う」
「花の形が似ている、違う」
といった識別は、遥かに写真より上だと思います。

 以前も書いた記憶があるのですけど、この植物線画には伊波善勇先生の「この葉先はこうなっているんだよ」「葉と茎の間隔はこれくらい離れているんだよ」という様な語りがそのまま描かれているわけです。

 写真と写実画はどちらがリアルか?

 私はどちらもリアルで重要だと思います。

 植物が好きな人は本屋さんで普通に売られている写真図鑑だけでなく植物画の図鑑を携えていると、より楽しめると思います。
 伊波善勇先生の植物図鑑は教育委員会の依頼で作成されたものなので販売されていません(たのしい教育研究所で閲覧できます)、伊波先生がモデルにした牧野富太郎の植物図鑑は販売されています。

 牧野富太郎の植物線画はKindle(キンドル/電子書籍)や青空文庫で無料で読むことができます。※Kindleの作品は一定期間後〈有料〉になる可能性もあります、無料のうちにダウンロードしておければいつでも読むことができます

 みなさんも植物画の魅力を味わってみませんか。こういうところから本物の学力、確かな賢さが広がっていくと思います。

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騙されない人になるために〈スピリチャルの起源はいたずら〉高橋昌一郎「反オカルト論」-特殊詐欺被害に合わないためにも

 最新号のメルマガの〈発想法の章〉で高橋昌一郎著『反オカルト論』を紹介しました、読みやすく書かれた本です。

 本のレビューにこうあります。

STAP事件は現代のオカルト!
霊感セミナー、血液型診断、江戸しぐさ・・・
現代も生き続ける〝トンデモ〟を科学的思考でメッタ斬り!

19世紀アメリカの少女の単なるイタズラから始まったとされるスピリチュアリズム。これほどまで科学の発達した21世紀の現代でもなお、「オカルト」は生き続けている。日常的には血液型占いや六曜のような迷信、祈祷治療や霊感商法、さらに「死後の世界」を煽る医師やSTAP研究不正の社会問題まで、様々に姿を変えて存在する。その「罠」に、庶民のみならず大学生やエリート、学問に携わる専門家さえも陥るのはなぜか? 現代社会にはびこる「欺瞞」に囚われないための科学的思考法を、分かりやすい対話形式で身につける。

 興味のある方は、こちらからどうぞ⬇︎

 高橋さんはスピリチャルの起源をフォックス姉妹のイタズラにたどっているのですけど、それが妥当でないしにしても、スピリチャル・降霊などを信じる人たちにとってフォックス姉妹は有名です。

「フォックス姉妹」wikipediaより

 反オカルト論から引用しましょう。

教授

 その「スピリチュアリズム」という言葉、どうも仰々しく持ち上げる風潮があるようだが、実は歴史は浅くてね。
 そもそもの発端は1847年(今から約170年くらい前)の暮れ、ニューヨーク郊外のハイズビルという村に両親と二人姉妹のフォックス一家が引っ越してきたことにある。
その家で奇妙なことが起こった。
当時14歳のマーガレットと11歳のケイトがベッドに入ると、どこからともなくコツコツと木を叩くような虚ろな音がする。両親は幽霊屋敷に引っ越したかと思ったそうだが、しばらくすると、姉妹がその音と交信できると主張し始めた。
助手
「交信」って、どういうことですか?
教授
 文字通りその音と会話ができるということだよ。姉妹が「私たちの言うことがわかったら返事してね。 イエスなら一回、ノ-なら二回音を立てて」と言うと、コツンと一回音が鳴った。 「あなたは生きているの?」と言うと二回、「死んでいるの?」と言うと一回返事があった。
助手
 そんな……
教授
 この音は姉妹がいなければ発生しない。逆に姉妹さえいたら音が答えたから、音の原因は屋敷ではなく姉妹にあることがわかった。そして、フォックス姉妹は「死者の霊と交信できる霊能者」として評判になった。そこからビジネスを企てたのが、すでに結婚して家を出ていた長女だ。女は姉妹をニューヨークに呼び寄せて、見物客を募って会費を徴収して「死者の霊と交流する会」を開催した。そこから「交霊会」が発生したというわけだよ。
助手
それで、その音の正体は、何だったんですか?
教授
 種明かしをすると、この姉妹には、足の指の関節を鳴らして音を立てるという特技があった。そのイタズラで両親や村人を驚かせているうちに、姉のビジネスに利用されて、後戻りできなくなったわけだ。そのことは、四十年後の一八八八年になって、マーガレットが「人々を騙して後悔している」と告白して謝罪した。
それでも「交霊会」は本物だったと言い張る人がいたというから、人間心理は難しいものだ。
今も昔も、愛する死者の霊と一言でも交信できるなら、金に糸目はつけないという人は多い。
フォックス姉妹の真似をして儲けようという「霊媒師」が山のように現れて、アメリカとヨーロッパを空前の交霊会ブームに巻き込んだ。それが「死者との交流」という意味での「スピリチュアリズムの起源」なんだよ。

 マーガレットが「あれは嘘だった」と打ち明けたあと「その嘘だったという発言は間違いだった」と否定しているので、スピリチャルを信仰する人たちの中では「ほらやっぱり霊と対話することは可能なのだ」といわれているのですけど、それ以上に、いろいろな人たちがフォックス姉妹のトリックを暴いた数が遥かに上回っています。
 少し紹介しましょう、《超常現象の謎解き》というサイトからです。

・1850年2月『ニューヨーク・イクセルシアー』紙が、ラップ音はフォックス姉妹の足の下か、彼女たちの足が接触しているものからしか出ないという記事を掲載。
・1850年、『ニューヨーク・トリビューン』紙は「ラップ音は足の関節で起こせる」という記事を掲載し、同年12月にはニューヨーク州ロチェスターのホールで、足の関節でラップ音を再現してみせるということを実際に行っている。
・1851年2月、バッファロー大学の3人の医師たちがマーガレッタとリアのラップ音を調査。「意志の力による関節の動きによって出されている」という結論を報告。
・1857年、『ボストン・クーリエ』紙がマーガレッタの霊能力を調べるために実験を開催。新聞社が考えた質問をあらかじめマーガレッタに知らせず、その場で答えてもらうというものだった。結果は正しい答えを出せず、マーガレッタは賞金の500ドルを手にすることことができなかった。
・1884年、ペンシルバニア大学のセイバート委員会によって2度のセッションが行われ、判定員がマーガレッタの足を固定すると、ラップ音は突然やんだ。
この他にも、フォックス姉妹は手の指でもラップ音を鳴らすことができたこと、壁や床から音が鳴っているようにするため、反響を利用していた可能性が高いことなども指摘されている。
 またインチキを行っていたことについては、次のような話も出ている。
・1851年、フォックス家の親戚のノーマン・カルヴァーが『ニューヨーク・ヘラルド』紙に「姉妹が自分たちの膝と足先でラップ音を出す方法を実演してくれた」と暴露。
・マーガレッタは、探検家で夫のエリシャ・ケーンに秘密を告白していた。「彼は最初から、ラップ音は私が練習したインチキであったことを知っていました」「彼に秘密の全部を打ち明けました」と語っている。
ケーンはこの秘密の告白を受け、マーガレッタを更生させようとした。フィラデルフィアの学校で教育を受けられるようにし、「もうこれ以上、決して悪いことはしないでくれ」と手紙を書いている。
他の手紙では、「マギー、この気の重い相変わらずのインチキの繰り返しで、よく飽きないものだね……」。さらにこう諭している。「もう『霊』は避けたほうがいい。こんな悪とインチキに関わっている君のことを考えると、私は堪えがたい思いだ」。
 さらに姉妹のトリックとは別に、彼女たちの支持者たちによって行われたとみられるトリックも指摘されている。
・1904年にフォックス家の壁の奥から人骨と行商人が使うブリキの箱が現れたという話である。これは、アメリカ心霊研究協会(ASPR)のジェイムズ・ハーヴェイ・ハイスロップが現場で調査をしており、イタズラであったと1909年に報告している。
https://www.nazotoki.com/fox.html

 メルマガの後半は私の「そもそも」という言葉でまとめたのですけど、そのまとめへの反響が大きかったようです。

 引用しましょう。

「フォックス姉妹の降霊の時の音は大きくて遠くまできこえた、断じて骨が鳴らす音ではない」という声もあるのですけど、それは〈限られた人物の言葉〉であって証明されたものではありません。

 そもそも霊と話ができるなら、マリーアントワネットやロシアのロマノフ王家の人物と対話して〈隠し財宝〉の場所を教えてもらい大金持ちになれたはずなのに、好霊術という見せ物で各地を回って糧を得ていたという行動そのものが根本矛盾です
 科学者たちははじめから霊の存在を否定していたわけではありません、もし本当に霊として存在することができるならアインシュタインやニュートンと対話してアイディアをもらうことができるし、本人と対話して「フェルマー予想の解」を知ることもできるわけですから、こんなすばらしいことはありません。 
 霊にお願いして〈当たりくじ〉を教えてもらったり徳川埋蔵金を探し出すこともできるでしょう。
「あなたを殺した犯人は誰ですか」と問えば犯人が特定できるわけですから、その人のアリバイなどを確認したり矛盾するところをつけばよいので警察も今の何分の1の人数で済むでしょう。
 夜の山道で行き先に迷っても霊に導いてもらって無事たどりついたり、自分が倒れている場所を近しい霊に頼んで家族に連絡し救助してもらうこともできるでしょう。
 そうやって考えると事故死の95%以上は防げるでしょう。
 私が東北大震災直後、ボランティアで入った時には家族の亡骸を探している人たちがたくさんいました、その大切な人が〈遠くの海に流された〉のか〈あの建物のこの部分の下側に埋まっている〉というようにかなりの確率で特定できることになります。
 どうしてそういう莫大なメリットが出てこなくて「お父さんが自分は天国で元気に過ごしているから安心してくれといっていますよ」といった誰でも口にできることしか出てこないのでしょう。正否がはっきりせず、ウソだとばれずらいことしか出てこないのでしょう。
 科学的にというより〈論理的〉に考えると答えは自ずと明らかだと思うのですけど、どうでしょうか。

 たのしい教育は自ずと〈真実〉を求める教育につながります、騙されない人になる、それは今の世の中ではさらに重要度を増していくと考えています。

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