楽しい自由研究 料理に出て来たトマトのタネは育つのか? 楽しい理科教育

   自由研究は理科教育の夏の定番といってもよいでしょう。できれば〈やる・やらない〉も自由にして出していただけたらと思っているのですけど、大抵は「全員やってくるように」というパターンの出題です。そういう中で本物の研究をすすめるためには〈たのしさ〉が最も大切です。

 今回は、一つ前の記事の続き〈食べているトマトのタネは発芽・成長するのか?〉について見ていきましょう。

 予想を立ててくれたでしょうか?

問題
サラダに乗っている(あなたが食べている)トマトのタネを取り出して、水も温度も空気も適した状態で発芽実験してみます。
そのタネは発芽するでしょうか?

 

予想 ア.発芽する
     イ.発芽しない
    ウ.その他

 

どうしてそう予想しましたか?

たのしい教育研究所のメンバーが実験した結果をごらんください。

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2017年6月25日(金)  食べているトマトのタネで実験開始!

 

2017年7月2日(日)

 

2017年7月17日(月)

 

いかがでしょうか。

予想を立てて見ると、それが当たっていても間違っていても、たのしく学べると思いませんか。

たのしい理科教育・たのしい自由研究は、これからも続きます。

このまま成長していって、またトマトの実がつくとたのしさがさらに広がります。
しかし、トマトにならないとしても、それはそれでたのしく賢くなる結果の一つです。

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理科教育でもトップとなりました〔3冠達成〕教師教育・生涯学習も連続一位/トマトの発芽

 理科教育カテゴリーを〈人気ブログランキング〉の新たなエントリーに加えて約1ヶ月、みなさんのお陰で一位を獲得することができました。〈教師教育〉〈生涯学習〉の2つを加えて、これで3冠達成することができました。こころから感謝致します。
 このサイトを伝搬させていただいている方もたくさんいてくれることがとても心強いです。今後とも応援をよろしくお願い致します。

 さて「理科教育」でもトップになったところで、少し〈理科教育〉について考えてみたいと思います。
 理科教育という場合〈科学教育〉との違いが問題になることがあります。
 理科の専科を長く担当したこともあって、教員研修の中で時々〈観察と実験を合わせたものが理科である〉という説明を聞かされてきましたし、インタネット上のサイトを読んでもその様な書き方をしているものがいくつも見つかります。

 しかし科学でも〈観察〉を扱うことがたくさんあります。観察を抜きにしてペニシリンが開発はできませんでしたし、動物の生態を研究するにも観察は欠かせません。〈医学〉という科学では、例えばある薬を処方した時の〈経過観察〉が重要になります。

 理科なのか科学なのか、という場合には「学校システムの中で取り扱う〈科学的な内容〉を整理したものを理科と呼んでいる」と考えた方がよいでしょう。

 理科も科学ですから〈仮説・実験〉が必需です。

 研究所の仲間たちと作成している〈キッチン〉をテーマにした予想チャレンジ授業があります。
 その中にこういう問題があります。

サラダに乗っている(あなたが食べている)トマトのタネを取り出して、水も温度も空気も適した状態で発芽するか実験してみます。
さてそのタネは発芽するでしょうか?

 

予想 ア.発芽する
     イ.発芽しない
    ウ.その他

どうでしょう・・・タネというのは一旦乾燥させて、来年のトマトのなる季節にまかなくてはいけないのでしょうか?
それとも、食べているトマトのタネをとって育てても発芽成長するのでしょうか?

みなさんも予想を立ててみませんか。
次回、この結果をおとどけします。

そうやって予想を立てて確かめることが科学です。

それらを繰り返しているうちに「発芽とはどういうことか」が科学的にわかる様になれば、たのしい教育の教材として価値あるものになっていきます。

 そうやって出来上がった〈たのしい教育プラン〉がいくつも出来上がりました。この夏も、そのプランをたずさえていろいろなところで授業してきます!

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たのしい教育の熱意と実力のある先生たちが教育の未来を明るく元気にする

 自由研究、教科教育、たのしいものづくり、教育カウンセリング、講演・講座、企業研修、事業企画など〈たのしい教育研究所〉の活動は多岐に渡っています。その中に、たのしい教育への熱意と実力のある先生たちを育てる活動があります。

 おかげさまで、たのしい教育研究所にはたくさんの教育関係者の皆さんが足を運んでくれます。今日は、若い先生方を育てるための企画準備会をしていました。何しろ試験を突破してもらうことも肝心なので、今回は二次試験・面接の質問項目に関して一つずつ取りあげながら〈実際の試験官はどこを評価するか〉について数名で確認しているところです。暑い中、アイスティーを何杯飲んだことでしょう。その成果を元に、また今年も実力ある先生たちを学校現場に送りたいと思っています。

 現場に入った先生たちも、研究所で学び、あるいは一緒に活動しながら、どんどん成長しています。これは採用2〜4年目の先生たちが〈道徳〉の授業をしているところです。「9割以上の子どもたちが〈その授業を受けてよかった〉と評価してくれるか」と問いかけ、実際に授業を受け、具体的に意見を交わす中で、ブラッシュアップされた授業が出来上がっていきます。

 たのしい教育研究所には保護者の方達からの相談も入ります。その中には担任の先生に関する相談も少なくありません。
 誤解している方もいるかもしれませんが、ほとんどの保護者の皆さんは、はじめのうち担任の先生に協力的です。子どもたちが担任の先生に背を向け批判する様になっても、しばらくは担任の先生の肩を持つ保護者の方がほとんどです。
 そのベクトルが逆に向かうのは、子どもたちが反抗・反乱を始めても、担任の先生が打つ手を持たない、あるいは逆効果の働きかけをする状況がはっきりしてからです。

 教育をたのしく賢く、子ども達がたとえ体調が悪くても〈学校に行って授業を受けたい〉という気持ちになる様な教育にシフトしていくことが、そういうことの根本的な解決にもなるでしょう。
 つまり学校現場に、たのしく実力ある先生たちが少しずつ増えていくことで、教育は確実によくなっていくということです。

 もちろん、たのしい教育研究所で活動を共にする中堅からベテラン、そして管理職の皆さんもとても元気に活躍しています。その人たちはまた、若い先生たちの可能性をどんどん伸ばしていくことでしょう。たのしい教育を守り、ますます発展させたいと思う日々です。

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仮説実験授業研究会 板倉聖宣〈仮説実験的な生き方〉

 先ごろ、ある管理職の方と懇談している時、学校教育をめぐって「自分が先輩たちから学んできた頃、常識だったことがどんどん変わっていく」というお話がありました。昔の頃が正しかったのか、今が正しいのかといった時には〈仮説実験〉でいくしかありません。以前、仮説実験授業研究会の代表 板倉聖宣が語った「〈生き方〉も〈仮説・実験〉で行くしか無い」という話を〈たのしい教育サークル〉用にレポートにまとめたことがありました。2001年のグランドフェスティバルで語った内容です。教師だけでなく一般の方たちにも通じる話だと思うので、少し紹介させて頂きます。

 未来のことだけではなくて、自分の知らないことはいっぱいありますね。ですから間違えるのは当たり前なのです。
 そういう場合「間違えたときには軌道修正をする」ということが大事なのです。
 しかし、今までの人たちは軌道修正をすることがほとんどできませんでした。
 小説などにも、若くて死んだ人は「最期まで立派だった」とほめてもらえます。

 長く生きた人はどうかというと「あの人は頑固おやじだったから素晴らしかった」とか「ずっと若い時の心情のままで頑固に生きた」と、ほめるような伝記がたくさんあるような気がいたします。

 しかし「そんなほめ方はしないでほしい」と思っています。

 はた目で見ていると「あの頑固おやじは立派だ」と見えるかもしれません。しかしその周りの人は「とても困ったな」と感じているのです。

 年をとってから〈頑固おやじ〉の状態だと、周りに被害を及ぼすのです。

 

〈年をとっても若い時の情熱をそのまま持って生きている〉という生き方は、これまでは、もしかしたら人生論的に、仕方がなかったのかもしれません。
 しかし仮説実験授業の考え方としては、そういう生き方は受け入れられません。

 仮説実験授業というのは〈軌道修正のできる生き方〉とつながっているのです。

〈仮説実験〉というのは、それまでは「真理だ」と思われていたことの間違いを明らかにしていく生き方です。

 ですからはじめは少数派です。
 〈仮説実験〉によって、少数派が多数派になることもあります。
 しかし「少数派の自分の意見が、もしかして間違っているなら、勇気をもって自分の意見を変える」という生き方をしてほしいのです。
 だいたい世の中で一般的なことは多数派です。ごくごく一般的なことは多数派が正しいことが多いのです。

 しかし、未来のことになると少数派が正しいことがたくさんある。

 そういうことも〈仮説実験〉で決まるのです。

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