教員採用試験 問題を原子論で見る/炭酸水素ナトリウムと水酸化ナトリウム

私のSV(スーパーバイズ)で学んで合格した方たちから毎年の様に「いっきゅう先生が予想した問題が出ていました」という連絡がとどきます。年を重ねるごとに、その評価が高くなっていきますから、「わたしが出すとしたらこれかも」という視点が研ぎ澄まされているのでしょう。
その後、教員試験の出題傾向を10年分分析しているうちに、さらにたくさんのことが見えて来ました。

先日、わたしのSV(スーパーバイズ)を受けてよその県を受験した方から「前日に教えてもらったBTB溶液や化学反応が出ていました、その分は確実に得点UPしていて〈今まで感じたことの無い達成感です〉との感謝のたよりが届いていました。

何度か書いてきましたが学びの基本は〈原子論〉です。
先日、理科の問題に苦労しているというAさんから「水酸化ナトリウムとか炭酸水素ナトリウムという名前が出てくると思考停止してしまいます」という相談が来ました。似た名前なのでまぎらわしいことと、ある時は酸性中性アルカリ性系の問題に出て、ある時は発生した気体のことを問いかけたりと、わけがわからなくなってしまうのでしょう。

化学式などを呪文の一文の様に感じているうちは生き生きとしたイメージで問題を解いていくことは無理です。解き方のノウハウでなく、生きる力として科学と向き合いたい時には、原子分子の目でみていくことが大切です。

では〈炭酸水素ナトリウム〉と〈水酸化ナトリウム〉について原子分子の目で見ていきましょう。

炭酸水素ナトリウムも水酸化ナトリウムも両方〈ナトリウム〉という名前が入っていますし、〈酸〉という漢字も使われていますから、まぎらわしいと感じてしまう人も多いと思います。

しかし原子の目で見ていくとかなり違うんですよ。

まず、名前の通り、両方とも〈ナトリウム原子〉が入っています。ナトリウムというのは恐ろしい物質ではありません、食塩は化学的な名前でいうと〈塩化ナトリウム〉、ナトリウム自体は私たちの生命を維持するために欠かせない原子の一つです。

〈水酸化ナトリウム〉はこういう構造をしています。下の大きな原子がナトリウムです。赤が酸素、白が水素です。

〈炭酸水素ナトリウム〉はこういう構造をしています。上のイラストと違って、このモデルは発泡スチロール球で作ってあります。一番下がナトリウム原子です。色そして他の原子と比べた大きさが上と違うのですけど、そこはご勘弁ください。※ナトリウムは酸素より大きい原子です
 炭酸水素ナトリウムには〈重曹〉という別名があります、料理やお掃除に使ったりする物質です。

二つの分子(原子が結びついたもの)を比べると〈炭酸水素ナトリウム〉の方が複雑な構造をしていることがわかると思います。

真ん中の赤い原子は〈酸素/0〉です。左側の白い原子は〈水素/H〉です。下の大きな原子がナトリウム、金属の仲間です。化学式で表すとNaOHです。
水に溶けるとNaとOHは離れてしまい、それぞれ電気を帯びた状態になります。バラバラなって電気を帯びた状態を〈イオン〉と呼んでいます。イオンはいろいろな現象を起こすので、バラバラになっても電気を帯びない状態の物質(砂糖など)と区別して、特別な名前で呼んでいるのです。

次回、合格に近づくための原子分の見方について、さらに突っ込んで書きたいと思います。
受験する方も、化学をたのしみたい方も、一緒に学べる記事になります。
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原子分子で考えることが基本中の基本

 原子分子の見方考え方は複雑で難解なイメージと結びついてしまう人がいるかもしれません、しかしそれは大いなる誤解です。シンプルで理解しやすい見方考え方です。
 これは小学校の先生に原子分子による見方考え方を伝えているシーンです。

 有機物は、そこに生命活動があったという証拠になるほど重要な存在です。

 糖は、その有機物の一つです。

 紙も有機物です。

 タンパク質も、石油も有機物です。

 それは生命活動とセットだといってよいのです。

 火星に生命が存在するのか、していたのか、それを確かめることも有機物がカギをにぎっています。

 小学校でこういう授業ができる先生たちが増えてくると、沖縄から科学界をリードする人材も増えてくるでしょう。
〈有機物には炭素Cが含まれているんだよ、テストに出るから覚えておいてください〉的な授業ではなく、生き生きとイメージできる様な教材を作成したいと思つています。
 原子論つまり科学を基本として物事を考えていくことができるわけですから、科学界だけでなく、福祉でも人権でも、教育の中でも有能な仕事をする人たちが増えていくでしょう。

 地道な取り組みですけど、大切にしていきたい活動です。

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たのしいものづくり教材〈水中シャトル〉セット 再構成して登場しました/頒価20人分1000円

 学校のクライブ活動や、図工、いろいろなプレゼントに利用したいということで、ものづくり教材の注文がコンスタントに続いています。

 講座などですぐに売れてしまうので教材のストックはあまりなく、要望が来た時にサポート組織〈もの工房〉が作成してくれます。

 今回、いろいろな要望が届いている中、以前からたのしい教育教材のシリーズに加えたいと思っていた〈水中シャトル〉のセットができあがりました。

「浮沈子/ふちんし」という呼び名もあるのですけど、音的にわかりにくいので「水中シャトル」と呼んでいます。シャトルというのは〈いったり来たりするもの〉を意味する言葉です。

 はじめは中に浮かんでいるシャトルが、あるパワーで下に降りていきます。

 ほら、こうです。

 真ん中で止めることもできますし、沈んだままにすることもできます。
 もちろん上下にと行ったり来たりさせることも可能です。

 20人分セットにしてあります。

 完成見本を1つ付けて1000円でお分けしています。
 ※郵送の場合には同じ額ですけど、見本はつきません、ご了承ください。

 「さぁ~、みんなの声のパワーで下に下がるよ、下がれ~って言ってみよう、セーノ!」
という感じで、クラス中で盛り上がりながら、たのしむことができます。

 低学年の子ども達には、シャトルの調整段階で少し手を貸してあげる必要がありますけど、購入したほとんどの人たちから、感謝の言葉が届いています。

 必要な方はお問い合わせください。確認後、決済サイトで支払っていただく流れとなります⇨こちら

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LIEPカウンセリング初級コース開始/教師の皆さん対象に初研修/RIDEの評価論は仮説実験授業の評価論

 LEAPカウンセリングは私いっきゅうが開発したカウンセリングです。重要なキーのイニシャルを集めてLEAP(リープ)カウンセリングと名付けました、LEAPは〈跳躍〉という意味があるので、困難を乗り越えていくイメージです。

 これまで、別流派のカウンセラー資格を持っている方たちも相談にくることがあって、LEAPカウンセリングのノウハウを伝えると、目からウロコがという様に「なるほど、そう進めればよかったんですね」と喜んでくれていました。

 また他の流派のカウンセリング研修に呼ばれて講師をしてきましたし、教育センターなどでもカウンセリング研修を担当してきましたから、単発的には伝えてきていたのですけど、しっかり自分でカウンセリングをすすめるためには体系的な修行が必要です。

 今年こそはと考えていた時にコロナ騒ぎで、研究所が突然忙しくなり、それが落ち着いて、やっと開催することとなりました。
 4回コースです。

 私自身がこれまで種々の流派のカウンセリング研修をうけて来たので想定できるのですけど、よそのコースの何倍もの高まりまでもっていけると思っています。その後、スーパーバイズを何度か受ければ、教育現場の一般のカウンセリングはこなせるようになるでしょう。
 もちろん校内研修などで講師を担当することも十分可能になると思います。

  流れは仮説実験授業の授業運営法の様に体系化してあるので、構造を身につけてもらえれば、あとはそこをふくらませていくことで、しっかり力が高まっていきます。
 

 予想通り、うまくすすんでいます。
 どうして指導者の私が「うまくいっている」と評価できるのか不思議に思う方がいるかもしれません。
 まず現場での手応えです。参加者の表情、ワークの流れ、声のトーン、質問や発言などいろいろなものから私自身が感じる評価です。
 そして決定的なのは、講座等の後にとる評価感想カードです。
 RIDEの授業や講座、講演などの評価感想カードは、その内容が点数化され、正直な言葉が綴られます。これは私が仮説実験授業から学んだ評価論です。
 翌日にはさっさく「相談が来たのでLEAPカウンセリングの流れですすめてみると、相手がとても喜んでくれました」という便りも届きました。

 こうやってまず数名、LEAPカウンセリングのカウンセラーを育て、資格免状を発行し、その後、時期をみてひろげていきたいと考えています。
 興味のある方はお問い合わせください。

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