教員採用試験改革 私案

 日頃からいろいろな方たちに語っている〈教員採用試験の改革案〉について書きたいと思います。教育に関わりのない人間はいません。ですから教師や行政にいる方たちだけでなく広く一般の方たちにも読んでいただけたらと思っています。

 より豊かな、より幸せな社会が育つためには〈教育の力〉が高まっていくことが重要です。そして教育の力の高まりには〈力のある教師〉が増えていく事が必須です。力ある教師は〈子ども達の笑顔〉を広げ〈もっと学びたいという感動〉を伝えることのできる教師だと思うのですが、どうでしょう。

 本務の教師として採用されるには〈教員採用試験〉に合格しなくてはなりません。
 この試験はたとえば沖縄ではかなりの難関です。

 一次試験を優秀な成績で突破し、二次試験も何とか通過して教師となる。しかし残念なことに、教師になってから子ども達の集団的な反抗に合い、精神的に伏してしまう人たちがたくさんいます。保護者の皆さんも我が子の人生を左右すると感じたことに対しては当然、ストレートに疑問や苦情を投げかけてきますから、力が備わっていないと、かなりこじれて行くことになります。
 たのしい教育を真剣に学んでいる教師はたのしい教師人生を過ごしているとはいえ、一般には教師という仕事は過酷です。

 より力ある教師、子ども達が〈もっと学びたい〉と感じるような教育、指導要領の言葉で言えば〈主体的・対話的で深い学び〉を展開できる教師が増えていくためにも、現在の試験を改革していくことが大切だと考えています。

 教員採用試験を巡って、以前から沖縄県の教育行政に関わる方たちに「〈一次試験〉であれだけ大量の問題を早いスピードで解いていく〈知識中心の力〉より、もっと子ども達の笑顔を育てて魅力的な授業ができる人たちを採用できる工夫が必要だと思います」という話をさせて頂きました。
 わたし以外にもそういう意見は多かったのでしょう、まだ問題数は多い状況だとはいえ、昨年の試験からは問題数がずいぶん減ってきています。

 そういう話の中で行政の方たちから逆に 「〈知識中心の力ではなく〉と言われても、いったいどういう試験をすればよいのか」と問われることもあります。

 じつは簡単な方法があります。

 今の試験は〈上位◯名程度を一次試験の合格とする〉という様な試験になっています。その〈上位◯名〉の数は受験生にとって結果が出るまで分かりません。

 一次試験の通過を〈相対評価〉から〈絶対評価〉にする のです。
 具体的には
〈この問題が◯%クリアーできれば合格〉例えば〈75%以上を合格〉とするのです。そうやって、現在の教員採用試験を思い切り〈二次試験重視〉に持っていく。
 
 〈一次試験を絶対評価にしては二次試験受験者の数が読めない。すると試験官の確保ができない〉ということもあるでしょう。
 その場合には今の様に大量の不合格者出すのではなく〈受験者の半分程度は一次試験合格〉とするのです。
 そして試験官を行政プラス現場の管理職・主事等でなく、学校現場にいる実力ある人材にも広げるのです。

 いずれにしても試験のウェイトを〈二次試験重視〉にもっていくのです。

 一次試験で問われる様な〈東北地方や北海道地方の気候〉に関して正しく答える力も大切かもしれません。しかしそれよりも、日々どの様に子ども達に接して、どにように子ども達の笑顔を広げることのできる教師になってくれるのか、それがもっと大切だと考えるです。

 二次試験の内容も大きくかえていきます。
 わたしが小学校教諭の試験を受けて採用されましたから、小学校の先生をイメージして書きますが、中学高校などでも基本的に同じように考えています。

 二次試験の中では〈体育実技〉〈楽器演奏〉などの実技試験や〈論文〉を軽くする。そして
◇ 面接
◇ 教科の模擬授業
 を重視する。
 これは、これまでも同じでしょう。
 加えて、これまでに無い形態として
◯ ノンジャンル(学級指導や特別の授業 道徳など含む)の模擬授業10分…事前準備や予備練習が難しい様に〈試験会場のその場〉で課題、例えば 「学級でAさんの筆箱がなくなりました。学級指導の時間の始めの10分を開始してください」など
◯ 教師をするに当たって有効と思われる自分の得意とする分野のアピール試験(ジャンル問わず)
◯ 複数の受験生によるレクレーションゲーム ※コミュニケーション能力や子ども達とたのしめる能力をみる
 などの試験を加えます。

 

 いつの時代もそうですけど〈新しい提案〉に対して〈やらないための理由〉がいくらでも出されていくことでしょう。
 しかしはじめに書いた様に、よりよい教育がよりよい社会を生み出していくことに繋がるに違いありません。実験的に少しずつでも改革していくという流れは重要なことだと考えています。ご意見などがあればこちらまで⇒ メール
 一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる活動に参加しませんか。〈簡単な方法〉があります。このリンクのクリックで少しずつ拡がります!

 

〈 秋の花さんぽ〉をたのしむ/植物好きは一年中たのしい

 たのしい教育研究所の活動を応援をして下さっている、名著〈おきなわ花さんぽ〉の著者 安里肇栄(あさと ちょうえい)さんを講師に「おきなわ秋の花さんぽ」をたっぷりたのしみました。
 前回はうるま市でしたが、今回は沖縄県の中ほどに位置する恩納村でのフィールドワークです。

 事前の天気予報の情報はあまり花さんぽに適してなかったものの、フタを開けると散歩日和で、陽の光を気にせずに、新緑の様な森の中を歩くこともできました。

 

 安里さんのたのしい植物の話をたっぷり聞きながら、たくさん歩く贅沢な時間でした。

 
  これはイソノギク。
 絶滅危惧種です。

 

 これは安里さんがソテツの雄花を手にして説明してくれている様子です。

 上の画像で手にしている部分を切り抜いてみます。ソテツの雄花(枯れた状態)です。

 これも事前の情報とうれしく違っていた1つ、〈ドングリの時期は過ぎた〉といわれていたのですけど、予想以上にたくさん拾うことができました。
 私は全体の時間な進み具合などをリードしながらだったので、ドングリ拾いに集中できたわけではありませんでしたが、これくらいは簡単に拾う事ができました。
 

 参加した子ども達が二人争う様にしてドングリを拾っているところです。はじめてのドングリ拾いだとのことで、とても喜んでいました。
 もちろん子ども達は私が拾ったドングリの数よりずっとたくさん拾っていました。

 これはイノシシが掘り起こした地面の様子です。
 畑の作物を掘っているわけではなく、山道を掘っているのです。〈木の根を食べている〉とか〈ミミズを食べている〉などいろいろな説がありますけど、そこのところはまだしっかりとした研究結果が出ていないようです。

 フィールドを移動しながらの講座は、人数が多いと、必要な情報が伝わらずに不完全な内容になることが予想されるので、講座の人数はとても重要なファクターです。
 将来的には〈もっと大人数で花さんぽ〉ということも考えているので、今回は実験的に10名くらいで花さんぽしてみました。
 結果として〈10名程度〉ならうまくいきそうだということがわかりました。

 研究所の忙しさをぬって、今度は〈花の冬さんぽ〉を考えています。講師の安里さん自身が「たのしい教育研究所の皆さんと行くのがとてもたのしみです」と言って下さっているので、ぜひ企画したいとおもっています。人数はすぐに埋まりますから、希望する方は今から準備していてください。
 公休日、あるいは日曜日になる可能性が高いと思っていてください。みなさんも〈たのしい教育〉を一緒に広げましょう➡︎1日一回の「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか-〈人気ブログ〉いいねクリック⬅︎ジャンプ先のページでもワンクリックお願いします

こういう宣伝に騙されないために/この商品は化学物質を使用していません!化学物質は危険です!/〈たのしい教育〉

 〈化学物質は手が荒れるだけでなくとても危険です!〉  以前〈洗剤〉の訪問販売の方が来て私に力説したことがありました。相手に迫力があったのと、私に時間があったのとで、結局その洗剤の汚れ落ち具合の実験も見てしまい、「お~、気持ちよい落ち具合だ」と、買ってしまいました。
 ちなみに宗教などが強く苦手な私ですけど、ある日たずねてきたおばあちゃんが熱心に、人の生き方とか神様の話をするので、断れずに二時間くらい聞いていたこともありました;私の宗教苦手度を知っている人からすると信じられない様な本当の話。
 基本的に人間が好きなのです。

 話を戻します。
 洗剤の話を熱心に聞く上に、決して安くない価格の洗剤を学校用と家庭用とで複数購入したので、訪問販売員の方と仲良くなってしまいました。
 代金を支払う時に〈購入しますけど、わたしは科学が好きなので、少し話をしてよいですか?〉というと、「もちろんです」ということになり、今度は販売員の方が、わたしの話をとても熱心に聞いてくれました ※後日、販売員仲間(たしか三人)でたずねてきて、同じ話を聞かせてほしいとたのまれ、いろいろ質問されることとなりました;ウソみたいな様な本当の話 その2

・地球上で〈化学物質〉意外の物質を探すことはできない

・危険な化学物質もある。安全な化学物質もある。人間を助ける化学物質もある…たとえば化学物質の〈薬〉はたくさんの人たちを治療してきた
・だから〈化学物質は危険〉というのではなく〈危険な化学物質〉もあって、それは避けたいという話なら理解できる

・この宇宙にある物質(化学物質と言ってもよい)を水に溶かしてみると、全て〈酸性・中性・アルカリ性〉に分類することができる⬅これは素晴らしい発見
・この洗剤をみると〈アルカリ性〉の化学物質が〈たん白質〉や〈油汚れ〉を落としている

・ただし〈アルカリ性〉の物質にタンパク質を溶かす性質があるということは、タンパク質でできている生命体・人体には基本的に有害⇒必要以上に触れない様にしたい

 そういう話です。
 ※地球上の物質は全て化学物質だということについては、たとえばこちらを参考にしてください。経産省のサイト⇒こちら

 学校の授業やたのしい教育研究所での授業の中で、科学をたのしんで学んでいく人なら、次第にそういう力がついていくに違いありません。しかし多くの人達が感じていく様に〈科学は嫌い〉〈化学の話はついていけない〉と子ども達が感じていく様な授業が行われていくと、そうはならないでしょう。

 たとえばこういうph試験紙(酸性・中性・アルカリ性の強さを測るペーパー)を利用して、たのしく学べる様な授業で、いろいろな物質を酸性・中性・アルカリ性の視点で分類できて、その強さや性質についても分類できる様になっていきます。


 子ども達の家庭学習で「〈涙〉は何性なのか」予想を立てて、この試験紙で実験してくれたことがありました。
 その発表に他の子ども達もわたしもおどろく発見をしたことがありました。
 そうやって、酸性・中性・アルカリ性をたのしみながら学んでいく中で、科学上の大切な原理や法則を感動を持って自分のものにすることができます。
 たのしい教育で育った子ども達は、確かな視点でものごとをみていくので、簡単にだまされる様なことは少なくなるでしょう。
 たとえば〈水はなんでも知っている〉という様なことにだまされない人たちを育てることも〈たのしい教育〉の大切なテーマです。一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる活動に参加しませんか。〈簡単な方法〉があります。このリンクのクリックで少しずつ拡がります!

おすすめ歴史の本 板倉聖宣著〈日本歴史入門〉仮説社/大人も子どもも一緒にたのしく賢くなれる本です

 読者の方から〈小学生の子が歴史に興味をもっている様です。何かたのしい歴史の本を紹介していただけると嬉しいです〉というたよりが届きました。
 おやすい御用です。
 真っ先におすすめしたいのが 板倉聖宣著「日本歴史入門」仮説社  1296円 です。
   ⇒ amazon

 あまりに地味すぎる想定ですけど名著です。

 わたしが小学校6年生を担当している時には定番の授業でしたし、9月と10月のたのしい教育Cafeでも連続で取り上げましたが、歴史が苦手です、という先生たちにも大好評でした。

 歴史というものを、断片的なエピソードからでなく、歴史の流れやその時代の状況をダイナミックにつかむことができる構造になっています。

 六年生なら十分使えるのですけど、まだ下の学年の場合には〈親子〉で一緒に読みながら、親も子も問題にそれぞれの予想を立てて、1ページずつ丁寧にすすめていくとよいと思います。
 「あー、予想がはずれちゃった」とか、「そういう理由でこうなったのかぁ」とか語り合いながら読み進めていくうちに、大人も子どもも〈歴史の見方・考え方〉を体感できると思います。 

 もしも読んでいて〈難しい〉と感じたら、いつかまた親子で読むということにするとよいでしょう。
 持っていて決して損はありません。

 いつかチャンスをみて、他の〈歴史に親しめる本〉を紹介しましょう。おたのしみに。
一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる活動に参加しませんか。〈簡単な方法〉があります。このリンクのクリックで少しずつ拡がります!