ほとんどの教育者は〈たのしい教育をしたい〉〈たのしい授業をしたい〉と考えているでしょう、教師になりたての頃なら「ほぼ全ての教師が」と言い切ってよいでしょう。
ほぼ全ての保護者は子どもに、できることなら〈たのしく学んで欲しい〉と考えているでしょう。
それなのに学校に背を向けていく子どもたち、メンタルをやられて休職していく教師がどんどん増え続けています。
願いや目標はとても重要です、けれどそれは二脚で歩むうちの一つです。
身体を強くしたいという願いや目標だけで身体が強くなるわけではありません、優しくなりたいという願いや目標だけで優しくなれるわけではありません。願いは重要な出発点ではあっても、そのものに力があるわけではないのです。
ためしに米粒ほどに小さく千切った紙を一片、目の前に置いて「動け動け」と強く願って(念じて)みてください。※外の風やエアコンなどの風の影響をうけない場所でやってみてくださいね
一時間以上がんばってみるのもよいでしょう。身体を動かしているわけではなく頭の中で願っているだけなのにぐったり疲れます、私が中学一年あたりにやってみた経験から確かです。
それだけ集中して願っても、こんなに小さな一片さえピクリと動かすことはできません。
え、動いた?
それは風か地震か虫か静電気か etc.
何らかの物理的な力が加わったからです。
繰り返しになるのですけど、願いは重要な出発点ではあっても、そのものに力があるわけではないのです。
「願ったら叶ったという経験をしたことがある」という人もいるでしょう、たとえば宝くじが当たるように願ったら当たった、というように。
以前おなじ学校にいた先生が〈くじを仏壇においてお願いしていたら当選した〉という人がいました。
それは祈りの力ではありません、〈偶然〉の作用です。
その祈りの効果があるなら、また同じことをしてみたらはっきりするでしょう。
米粒ほど小さな紙を動かすためにこんなに時間と体力をかけなくても、肺を動かして口からフッと軽く空気を吹きかけるだけで何十センチも向こうに移動させることができます、1秒も要りません。
願いや思いがなければこういうことはしないのですけど、その願いがあれば身体を使うことが必須です。
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さて「願い・目標」とは別の重要なものは何でしょう?
その願いに向けて〈動きとしての力〉を高めていくこと、別な表現でいえば「実践力を高めていくこと」です。
身体を強くしたいなら、身体を鍛えていくことです。
たのしい教育・楽しい授業をしたいなら、その実践力を高めていくことです。
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〈たの研/たのしい教育研究所〉ではこの4月から若手中堅の先生たちが中心になった、新しいワークショップ「たのしい教育 enjoy cafe’24」がスタートしました。
私いっきゅう他のベテラン勢は「こども未来スクール」に向けて動くため、何か要望があって講師をして欲しいという時がきたら出向く担当です。
推進役は若手中堅とはいえ、初任者から超ベテランの方までどなたでも参加できます。保護者の方の参加も歓迎です。
たのしい教育研究所(RIDE)では着実に第二世代の力が高まってきました、うれしい限りです。
かつて伊良波さんと私が「たのしい教育を本格的に学びたい」という目的で〈仮説の会〉を設立し、仮説実験授業研究会代表・元文科省研究機関室長の板倉聖宣先生が何度も沖縄に来て講座を開催してくれるきっかけになりました。
昨日の「たのしい教育cafe’24」の様子が写真で送られてきて驚きました。
「仮説の会」よりずっとたのしく実践力が高まっている様子がたくさん並んでいます、たのしい教育研究所(RIDE)の力が確実にアップグレードしていることがみえてとても嬉しくなりました。
先生たち限定ではなく保護者の方などの参加も可能です。
次回、その内容のいくつかを紹介しましょう。
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