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  • 教師の頃 宝物だらけの日々 今のたのしい日々の種がいっぱい

     仮説実験授業の授業書〈足は何本?〉という授業をした時に、子ども達と学校の周りのいろいろな種類の種類のアリを集めたことがあって、その写真を探していました。
     写真の数があまりにも膨大で、結局それを探し出すことはできませんでした。
     いつかパソコンがもっと高性能になってきたら、ファイル名に関係なく「蟻」と打つと、蟻が写っている写真を検索してくれる様になるはずなのですけど、まだそこまではいきませんね。別にA.I.を待たなくても可能なはずですから、ぜひ画像処理関連の企業の方が手がけて下さい! 自分の顔を指定すると、それに似た顔が写っている写真を探し出してくるとかetc. 欲しい人は私だけではないはずです。

     ところで教師をしていた頃の写真を見ていると、本当にたのしい日々だったなぁ、としみじみ感動していました。

     これは六年生を担任していた時、日直の子が書いてくれた黒板の絵です。

     日直さんの仕事は授業の時のあいさつや、放課後の軽いクリーンアップ活動なのですけど、いつの頃からか、次の日の朝みんなが登校した時に見てくれる言葉を書いたり絵を描いてくれる様になりました。
     


       「今日はNプロ!」という言葉は解説が必要です。

     以前このサイトにも書きましたが、小学校最後の学年を、これよりもっと仲の良い学年にして、想い出深いものにしようと、それぞれのクラスから希望者が集まって〈たのしい企画〉を立てて学年全体で盛り上がるのが〈仲良しプロジェクト〉でした。
     四月、さっそくそれぞれのクラスから希望者が集まり、企画会をもったところ
    「きゆな先生〈なかよし〉っていいことばだけど幼すぎない?」という話が出たので、わたしが
    「じゃあさ〈なかよし〉の頭文字を取って〈Nプロジェクト〉=〈Nプロ〉っていう略称を使うのも良いってことでみんなに提案するのは?」
    というアイディアを出し、それが正式名称より子どもたちの感覚にマッチしたようで、書きやすさもあるのでしょう、もっぱら〈Nプロ〉という言葉が使われる様になりました。

     Nプロでは、たとえば「合同給食」がありました。体育館や木陰を利用して学年全員が同じ場所で給食をとるのです。
     ルールは2つ
    ①食べるグループに必ず誰か一人以上は他のクラスの子が入っていること
    ②一人で食べるのはNG
     だけ。

     他にも「縄跳び大会」「運動会に向けての学年リレー」であったり「十八番大会」etc.  企画のメンバーが賞状なども作って自分たちで運営してくれて、わたし達教師は安全管理と困った時の相談役。月に1~2回のNプロの日は、日頃はあいさつを交わすくらいのつきあいの他のクラスの子ども達と親しくなるチャンスでもあるので、教師にとっても貴重な時間でした。

     時間の取り方は難しくありません。
     学年の先生たち全員が「これ、いいね」という気持ちになるかどうかが肝心で、それがあれば、時間の取り方はいくらでも調整できます。
     教務をしている時にも担任の先生たちから時々相談があったのですけど、何か学年や学級で新しいことに取り組もうとした時「管理職の先生の理解が得られない」という壁にぶつかることがあります。
     それに関しては少し長くなりそうなので、後日チャンスがあれば書かせていきただきますね。

     Nプロの内容に伴って、各クラスの体育の時間を合わせたり、総合の時間や、学級の日を合わせたり、いろいろな時間の取り方があります。各担任がその気になれば何の苦労も要りません。
     学年会で
    「来月第二週目の火曜日四時間目はNプロの時間で〈合同体育〉ということでどうでしょう?」
    という様に確認するだけです。もちろんそれが木曜日の五時間目になることもありますが、みんなやる気でいるので特に困ることはありません。

     黒板の文字に表現されている様に、子どもたちが〈Nプロの日〉をとてもたのしみにしているわけですから、その笑顔をたくさん見ることができる時間は担任にとっても嬉しいひと時です。

     こういう写真も出て来ました。
     子ども達とよくたのしんでした「お絵かきコンテスト」です。五味太郎の本「落書き絵本」から出題します。

     この時のお絵かきは、ひらがなの〈て〉の様な形が一つあって、「何かの絵にしましょう」というテーマです。

     

     

     子ども達はたくさんのアイディアを絵にしてくれました。
     美味しいパフェにしたり、サンタさんの顔にしたりetc.

     みなさんなら、このデザインからどういう絵を描きますか?

     その時、たくさんのグッドデザインがあった中で優勝したのがこの作品です。
     何と、黒いドットを三ついれただけ。※一つは口元

     こってりたっぷり、いろいろな色を使っていいデザインを描いた数々の作品の中から最も評価されたのがこの一作だったということは、そのシンプルさを評価できるくらいに、子ども達の目が洗練されてきた、ということでもあるでしょう。

     こうやって、あのたのしかった宝物の様な日々を思うと熱いものがこみ上げてきます。

     いま私は、教師を早期退職して〈たのしい教育研究所〉の所長をしています。今の充実した日々のたのしさは、教師をしていた頃のたのしさがあったからに違いありません。

     そして、今のこの日々が数年後はまた〈宝物〉の様な想い出になっていくのでしょう。そう思うと今の1日1日がとても愛しく思えてきます。

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