予想を立てる重要さについて|予想論|板倉聖宣

「予想論|全ての科学は古代ギリシャに通ず」に対する問い合わせが続いています。

わたしの メールマガジン で詳しく紹介したと書きましたが、その中から少しピックアップしてみましょう。

「予想論」を読みながら、わたしがマーカーをつけた部分を書きぬいたものです。

まず「どうして予想することが重要なのか」という部分についてです。

私きゆなが、文意を変えない範囲で、読みやすく、少しだけ〈まとめ符〉他、手を加えてあります

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◯ほとんどすべての人々は、自分自身で、いろいろな経験を思いつくままに生かして予想を立てているだけなのである。これでは,私達の予想の立て方は、なかなか合理的なものとはならない。どうしても予想の立てかたを系統的にまとめて考えておくことが必要なのである。

◯「幽霊の正体見たり枯尾花」というのは,枯尾花がユラユラ動いて月光か何かで気味悪そうに見えたのを,直ちに幽霊にしてしまうような,対象と自分の両方に誤りに陥る要素があるのを戒めているのであろう。(それは)予想を立てる以前のごく基礎的で常識的な注意にすぎないが,少なくとも重要な判断をするような場合,これだけの注意をはらって,いつもすっきりした事実をもとに判断するように意識的に努力し、あやふやな事実は十分検討するようにしたら,どんなに見通しのあやまりを少なくするか知れない

◯デマ宣伝はこういう間隙をぬって入ってくる。デマというのは意識的に本当をよそおってなされるものであるから,余程注意しないとワナにひっかかってしまう。予想を立てるとき一番大切なのはこういうワナにひっかからないことなのである

板倉聖宣(仮説実験授業研究会代表/日本科学史学会の会長)
「科学と方法」季節社 より

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