思えば、数年前「沖縄から宇宙飛行士をプロジェクト」を組織して活動をはじめたときが具体的に「キャリア教育」を意識したときだと思います。
スポーツ界でも芸能界でもかなり注目されている沖縄という島から「宇宙飛行士」が出たらもうその方面ではいうことないよね、という仲間との気軽な語らいから始まったプロジェクトに、たくさんの人たちが共感してくれて、JAXAだけでなくNASAを巻き込んだ3年間の巨大なプロジェクトとなりました。
手弁当で集まった仲間達で、3年間、数千人の方達に宇宙をテーマにした「たのしい教育活動」を実施してきました。
このポスターはその活動の初期の頃の一枚です。
そうやって活動していく中で受けた、ある種、特べつな質問があります。
公演などが終わると、何人かの熱心な方達がわたしのところにきて、
「うちの子どもを宇宙飛行士にしたいと思っています。どうしたらよいでしょうか」
という様な内容の質問です。
その時のわたしの答えは決まっていました。
こういう内容です。
子どもの将来の夢が宇宙飛行士でなくてもいいとおもうのですけど、お父さんとしてはどのようにお考えですか?
今は、宇宙に限らず、子どもの興味関心と可能性を伸ばしていくことに力を注ぐとよいとおもいます。
ただ、宇宙への興味関心はいろいろな夢を広げるきっかけになると思いますから、どういう仕事につくにしても、損にはならないと思いますよ。
いつか、子どもさん自身が宇宙飛行士になりたいといってきた時に、ぜひまたお話しを聞かせていただけませんか。その時には、もっと具体的なことを伝えてあげられるとおもいます。
子どもを野球選手にしたい。
子どもをプロボクサーにしたい。
親はそういう夢を強く描くことがあります。
ただし、人生は間違いなく子どものものです。
「子どもがたのしい人生を切り開く夢と力」
に貢献できたら、それが大切なキャリア教育ではないかと思います。
Kiraku記
子ども達の夢と力を育てる活動。教師も親も楽しく豊かになる活動。生きた学力を育てる活動に全力投球の「たのしい教育研究所」です。