人間のテクノロジーの歴史がおもしろい。
数日前、研究所に来ている先生達に、こういう問題を出してみました。
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問題
釣り針で釣りをしたのと、針で裁縫をしたのはどちらが早かったでしょう?
また、それらは今からどれくらい前のことだったでしょう?」
予想
ア.釣り針が先に発明された
イ.さいほう針が先に発明された
ウ.ほぼ同じくらい
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みなさんはどう思いますか?
10名くらいの先生達がいたのですけど、アとイがほぼ伯仲で、それが今からどれくらい前か、という予想については
400〜500年前という人から2000〜3000年前、という人まで大きなはばがありました。
いろいろな意見が飛び交って勉強になりました。
「釣り針は、食いついた魚から針が外れない様に〈かえし〉と呼ばれるところがあって、裁縫用の針よりずっと複雑だから、釣り針がずっと後になって発明されただろう」
という意見も出ましたし
「裁縫針には糸を通す穴がある。釣り針の方が作るのが簡単だろう」という意見もありました。
さて、最近よく眺めている「人類の歴史を変えた発明1001」のページをめくってみましょう。
まず裁縫針について。
なんと紀元前2万5000年頃。
にすでに針と糸を使って裁縫をしていたのです。
では釣り針はどうでしょう?
私の幼い頃の記憶によると、海幸彦・山幸彦という人物がいて、その海幸彦が、たしか釣りの名人でした。
古事記に書かれていたものだと思うので、伝説上の話だということも交えて考えると2000年はいかないでしょう。
世界ではどうなのか?
ということで調べてみました。
なんと釣り針は紀元前3万5000年頃なのです。
つまり裁縫針より1万年も前です。
これは私も驚きました。
「衣食住」といいますが、衣に関わる工夫より、食にかかわる工夫がずっと早くからすすんでいたかもしれません。
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