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毎号とも映画のコーナーがあります。
最新号では「リトル・フォレスト」の紹介をしました。
ひろくいろいろな人におすすめの作品なので、公式サイトにも久しぶりに映画の話を書かせて頂きます。
メルマガ「教師は辞めても たのしい教育&映画 はやめられない」からの抜粋です。
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little forest 夏/秋(DVD)
おそらく私が観た今年の邦画でおそらくトップの作品になると思います。
2014の作品です。
都会から、東北の「小森」という田舎にもどって一人暮らしをする「いち子」が主人公。
女の子と呼ぶにはしっかりとした年齢で、女性と書くにはまだ早いくらいの年頃がいち子です。
田舎暮らしの中で、いち子が、いろいろな作物を育て、いろいろな食べ物を作ってくれます。
グミのジャム、ストーブで焼くパン、ホールとまと、あけびの皮の炒めもの、クリの渋皮煮、くるみご飯、トマトの保存食をつくったりe.t.c.
農作業で育てたり、素材を採りに行ったりするところから、丁寧に料理の作り方を解説している映画はありません。
畑でいろいろな作物を育てて暮らしているところもみずみずしいですし、里中の様子が自然で美しい。
会話がとても少なく、主人公のモノローグ中心で物語はすすんでいきます。
ハリウッドでは作ることができない、たんたんとした流れの作品です。
爆弾が出てくることもないし、びっくりする様なことも起こりません。
映画のポスターには「生きるために食べる/食べるために生きる」と記されています。けれど、そういうかたい雰囲気はありません。
たのしく軽やかにものがたりがすすんでいくからです。
主人公いち子は、橋下愛。
「霧島、部長やめるってよ」でヒロインの役をしていた女優さんです。
「あまちゃん」に出ていた、という話も聞きましたが、わたしはTVには疎く、みたことはありません。
この作品では、母親役の桐島かれんさんがとてもよい。
1964年生まれ50歳。
ユーモアたっぷりで、かつ謎の人物です。
きっと、続編の「冬春編」で、彼女の謎が解かれていくことと思います。
もう一人、女優さんではなく地元の方だろうと思ったくらいなのですけど、いち子の親友 きっこのおばあちゃんがとってもよい。
調べてみると、北上奈緒さんという女優さんでした。
1939年生まれ76歳。
とてもいい味を出してくれています。
どうしてこんなに自然に方言で語ることができるのかと驚いたのですけど、もともと東北の方でした。
リトル・フォレスト 夏秋編
レンタルショップでどうぞ。
続きの冬春編もありますが、それは今年2月に公開されたものなので、まだ新作扱いでお高いです。が、わたしは観ました。
これについては、また書きます。
以上