[自由研究]アリ退治に効く商品は?(スーパーなどで入手できる製品)/予想チャレンジは簡単②

 予想チャレンジ、それはつまり自由研究。そして自由研究こそが本物の研究です。これをやりなさい、あれをやりなさい、ということで調べたりすることは練習にはなっても、本物とは言えないのです。
 さて前回からの続きで、わたしが最近予想チャレンジした一つを紹介しましょう。

 ある日洗面台にアリが歩き回っているのが目立ち始めました。ごく普通のイエヒメアリです。

 自宅に二種類のアリ駆除の薬剤がありました。この比較実験です。

 ただし、今回の我が家の実験だけで〈この製品が効く〉と判断するわけにはいきません。我が家ではこれが効いたという結果です。

 アリ駆除の薬剤は〈コンバット〉と、

アリの巣コロリです。

 

 この二つを同時に置いて、どれに多くアリが集まるかを調べても、それが効いたかどうか判断することはできません。

 まず〈コンバット〉で駆除できる、と予想して、それを置いみました。
 パッケージを見ると有効成分はフィプロニルとあります。
 中の一個ではなく、パッケージに入っている個数全部セットしました。
 コンバットは六個入っています。
 これでアリが来なくなったら実験終了で「コンバットはアリ駆除に効果てきめん!」となります。

 コンバットを置いて三日目。

 アリの数は減りません・・・

 

 次は〈アリの巣コロリ〉です。
 有効成分はヒドラメチルノン(アミジノヒドラゾン系)。
「コンバットは効かなくても〈アリの巣コロリ〉は効くだろう」強引にそう予想を立てて、洗面所に置いてみました。
 アリの巣コロリは二個セットです。

 どうなったでしょう?

 

実験結果

 三日後

  アリは全く減りません。

 

困った。

 

 スーパーに行くと、別な製品が売られていました。
〈ウルトラ巣のアリ〉です。一個一個は小さくて、全部で10個入っています。
 有効成分はフィプロニルとホウ酸、その他です。

 

洗面台に置いてみました。
これも効かなかったら、スーパーにあるものでは無理だということになるでしょう。
さてどうなったか・・・

 

    三日後

 いいえ、1日でアリの姿が見えなくなりました。

 みごと〈一本〉です。

 次何かあれば、我が家、もしくは研究所ではこの製品を買うことになります。

 単純で、誰でもやる行為だと思うかもしれません。

 しかし〈予想チャレンジ〉の手法で整えた実験ですから結果が明らかです。

 「とりあえず置いてみた」ではなく〈これが効く〉とはっきりと予想を立てる。もちろん〈これは効かない〉でもよいのです。ものごとはまずそこからスタートです。
 するとはっきり結果が見えて来ます。

 三日間という日数を区切ったのは特に大きな意味はありません。
 三日でアリが減って来ていたら、もっと伸ばして様子を見ることになったでしょう。

 それにしても、効くと思っていたアリ駆除の製品が二つとも、我が家の洗面台に現れたアリたちに全く効果が出なかったというのは驚きました。
 それから、効果が現れた製品の有効成分の中に〈ホウ酸〉とあるのにも驚きました。ゴキブリを駆除するときに〈ホウ酸団子〉というのを作ることがあります。アリにも効くのだというのは意外なことでした。それをいかにアリの巣まで運んでもらうかが勝負なのですね。

 〈予想チャレンジ 〉って簡単だと感じていただけたら嬉しいです。
 気軽な簡単な予想で実験する、それでいいのですよ。
 そういう中で、いつかきっと、もっと広くいろいろな物事について予想チャレンジしてみたくなることも出てくるでしょう。

 予想チャレンジが本当の賢こさを育てることになります。
 みなさんの予想チャレンジで、何か結果が出たら、ぜひ研究所にも教えてくださいね。

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甘いトウモロコシが届きました! 糖がしっかりたっぷり粒の中にできている

 いつも研究所の活動を応援してくださっているHさんから、おいしいトウモロコシが届きました。
「児童館の子ども達の農業体験用に作ったトウモロコシですけど、とっても美味しかったので、いっきゅう先生たちにも食べて欲しくて」
とニコニコしながら手渡してくれました。

  普通の黄色いトウモロコシ。

 

それから白い粒の入ったトウモロコシの二種類です。

 

 そのままかじっても美味しい、というので玄関先でさっそく味わってみることにしました。ちなみにHさんは、こういう時は中に誘っても入ることはありません。農作業で衣服に土がついているからだという場合もあれば、本来の仕事の休み時間に来てくれていて、上がってコーヒーを飲んでいる時間はない、ということもあります。

上から一本とってかじってみると・・・
 粒がプチプチ弾けて、おいしいことおいしいこと。

 一口、とおもったのについ二口かじってしまいました。
 クセのない〈爽やかな甘さ〉です。
 スタッフの小禄さんもいて、味わっていましたが、とても美味しいと感激していました。

 甘い、という表現がどの程度のものか伝わらないと思います。
 時々トマトが甘い、という人がいます。わたしにはその甘さはわからないのですけど、それよりはずっと甘い。イチジクがやわらかな甘さですねよ、それくらいの甘さがあるんですよ。
 トウモロコシは米や麦と同じ様に〈穀物〉に分類されています。
 なのでこの甘さは意外でした。

 粒の中でたっぷりと〈糖〉ができているのです。
 糖もデンプンも、ほとんど似た様な分子構造をしています。
 先週、研究所に来てくれた先生たちに説明した時の写真があるので、それを載せますね。真ん中の大きな分子が〈糖〉です。


 このまま書いているとどんどん長くなっていきそうなので、続きはいずれ項目を分けて書きたいと思います。

 話を戻して・・・

 Hさんの応援に力を得て、これからも元気にたのしく活動していきたいと思います。

 いろいろな方たちが応援してくれる「たのしい教育研究所」は、この夏もたくさんの授業依頼が届いています。
 みなさんの近くで実施するものがあったらぜひご参加ください。
 来週は沖縄市の五ヶ所の公民館で実施する週です!この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援票」が入ります!

予想チャレンジは簡単です① カミナリ/[自由研究]アリ退治に効く商品は?(スーパーなどで入手できる製品)

 予想を立てて実験(チャレンジ)することは正しくものごとを解決していく唯一の方法です。〈予想⇨チャレンジ〉の手法を身につけていくのは難しいことではありません。

 わたしたち人間は自然に〈予想〉をたててしまう生き物です。人間の頭脳の進化は予想することと歩みを一つにして来たと言ってよいと思います。

 今の様に社会が発展する以前、原始時代でもそうでした。

〈あの空の色だと、これから雨がふるかもしれない〉
〈この潮の流れだと魚がたくさんとれるかもしれない〉
〈この空からやってくる光の衝撃(カミナリ)は神様が怒って落としたに違いない〉

〈この石を使うと木を倒すことができるかもしれない〉
〈この海の向こうには宝の山があるかもしれない〉etc.

 

 それが真実かどうかに関わらず、とにかくたくさんの予想を立ててきたのです。

 そして「間違いなく、その通りだ」と確かめてられたものが科学的な事実・法則になりました。

 カミナリは神様が発生させているものではありませんでした。
 そもそも何でもかんでも神様のせいにしていたものを、そうではないと明らかにしていったのが科学でした。

 カミナリは空の上で雲となった水分子・氷の塊たちがこすれ合って発生した静電気たちがまとまって地上に落ちてきたものでした。

 静電気は必ず地面に向かって落ちてくるのでしょうか・・・

 四方八方に飛んでいく気もしませんか。

 あなたはどう思いますか?

予想
ア.カミナリは上にもヨコにも飛んでいく
イ.カミナリは地面に向かって飛んでいく

ウ.その他

どうしてそう予想しましたか?

 

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 科学者たちはカミナリが飛んでいく方向についても予想して確かめて来ました。

 これをご覧ください。
 カミナリは上にも飛んでいくのです。

 

 雲の中で発生するのでヨコやナナメに飛ぶカミナリの写真はなかなか見つかりません。

 しかし例えば〈飛行機の安全性〉について記載されたサイトを見ると、カミナリがヨコに飛んでいくこともわかります。「飛行機の安全性」について記載されたサイト(こちら)から引用してみましょう。

 地上と違って、上空では雷は上から落ちてくるとはかぎりません。雷雲が下にあれば機体の下から、雷雲が横にあれば機体の横から来ます。そのため「雷が落ちる」という表現は使わず、「雷を受ける」というのです。

 心配になる人がいるかしもれませんから、飛行機がカミナリに打たれたらどうなるかについても引用しておきましょうね。

 もっとも、これらの問題は、安定した飛行が揺るがされるほどの大問題になることはありません。旅客機の場合、一時的に通信機器や計器類の一部に支障をきたしても、他の機器で補えるような安全設計がなされています。

雷があたったために墜落した旅客機の話を聞いたことがないのは、雷にそなえた仕組みがきちんとできているからです。

 当然、乗客の身の安全も十分保証されています。

 

閑話休題(話を戻して)

 私たち人間は〈予想チャレンジ〉で、どんどん新しい発見をして来たのです。そしてその発見は、いろいろな人たちの豊かさ・幸せに結びついていきました。

 

〈予想から仮説へ〉つまり〈仮説は予想から〉

〈予想チャレンジ〉の方法が身についてくると、いろいろなものごとに広く成り立つようなものについて予想できる様にもなってきます。
〈広くいろいろな物事について成り立ちそうな予想〉を「仮説」と呼んでいます。

 人々はこの社会、地球全体、宇宙全体に成り立つ様な事実・法則を数々発見していきました。その具体的な内容はまたいずれ機会がくれば書かせていただきます。いずれその時に・・・

 仮説を思いつく様になると、広くいろいろな人たちに役立つことがたくさん出て来ます。しかし初めから〈仮説を思いつく〉というのは困難です。

 まず、軽い気持ちでいろいろな予想を立ててくるとよいのです。

 後半は、わたしいっきゅうが予想チャレンジしたことを紹介しましょう。

 最近、我が家にアリが目立つ様になりました。沖縄でごく普通に見られる〈イエヒメアリ〉です。

 家の中を探すと「あり退治」の薬剤が二種類見つかりました。

 さっそく試してみることにしましょう・・・

              つづく

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教師の頃 宝物だらけの日々 今のたのしい日々の種がいっぱい

 仮説実験授業の授業書〈足は何本?〉という授業をした時に、子ども達と学校の周りのいろいろな種類の種類のアリを集めたことがあって、その写真を探していました。
 写真の数があまりにも膨大で、結局それを探し出すことはできませんでした。
 いつかパソコンがもっと高性能になってきたら、ファイル名に関係なく「蟻」と打つと、蟻が写っている写真を検索してくれる様になるはずなのですけど、まだそこまではいきませんね。別にA.I.を待たなくても可能なはずですから、ぜひ画像処理関連の企業の方が手がけて下さい! 自分の顔を指定すると、それに似た顔が写っている写真を探し出してくるとかetc. 欲しい人は私だけではないはずです。

 ところで教師をしていた頃の写真を見ていると、本当にたのしい日々だったなぁ、としみじみ感動していました。

 これは六年生を担任していた時、日直の子が書いてくれた黒板の絵です。

 日直さんの仕事は授業の時のあいさつや、放課後の軽いクリーンアップ活動なのですけど、いつの頃からか、次の日の朝みんなが登校した時に見てくれる言葉を書いたり絵を描いてくれる様になりました。
 


   「今日はNプロ!」という言葉は解説が必要です。

 以前このサイトにも書きましたが、小学校最後の学年を、これよりもっと仲の良い学年にして、想い出深いものにしようと、それぞれのクラスから希望者が集まって〈たのしい企画〉を立てて学年全体で盛り上がるのが〈仲良しプロジェクト〉でした。
 四月、さっそくそれぞれのクラスから希望者が集まり、企画会をもったところ
「きゆな先生〈なかよし〉っていいことばだけど幼すぎない?」という話が出たので、わたしが
「じゃあさ〈なかよし〉の頭文字を取って〈Nプロジェクト〉=〈Nプロ〉っていう略称を使うのも良いってことでみんなに提案するのは?」
というアイディアを出し、それが正式名称より子どもたちの感覚にマッチしたようで、書きやすさもあるのでしょう、もっぱら〈Nプロ〉という言葉が使われる様になりました。

 Nプロでは、たとえば「合同給食」がありました。体育館や木陰を利用して学年全員が同じ場所で給食をとるのです。
 ルールは2つ
①食べるグループに必ず誰か一人以上は他のクラスの子が入っていること
②一人で食べるのはNG
 だけ。

 他にも「縄跳び大会」「運動会に向けての学年リレー」であったり「十八番大会」etc.  企画のメンバーが賞状なども作って自分たちで運営してくれて、わたし達教師は安全管理と困った時の相談役。月に1~2回のNプロの日は、日頃はあいさつを交わすくらいのつきあいの他のクラスの子ども達と親しくなるチャンスでもあるので、教師にとっても貴重な時間でした。

 時間の取り方は難しくありません。
 学年の先生たち全員が「これ、いいね」という気持ちになるかどうかが肝心で、それがあれば、時間の取り方はいくらでも調整できます。
 教務をしている時にも担任の先生たちから時々相談があったのですけど、何か学年や学級で新しいことに取り組もうとした時「管理職の先生の理解が得られない」という壁にぶつかることがあります。
 それに関しては少し長くなりそうなので、後日チャンスがあれば書かせていきただきますね。

 Nプロの内容に伴って、各クラスの体育の時間を合わせたり、総合の時間や、学級の日を合わせたり、いろいろな時間の取り方があります。各担任がその気になれば何の苦労も要りません。
 学年会で
「来月第二週目の火曜日四時間目はNプロの時間で〈合同体育〉ということでどうでしょう?」
という様に確認するだけです。もちろんそれが木曜日の五時間目になることもありますが、みんなやる気でいるので特に困ることはありません。

 黒板の文字に表現されている様に、子どもたちが〈Nプロの日〉をとてもたのしみにしているわけですから、その笑顔をたくさん見ることができる時間は担任にとっても嬉しいひと時です。

 こういう写真も出て来ました。
 子ども達とよくたのしんでした「お絵かきコンテスト」です。五味太郎の本「落書き絵本」から出題します。

 この時のお絵かきは、ひらがなの〈て〉の様な形が一つあって、「何かの絵にしましょう」というテーマです。

 

 

 子ども達はたくさんのアイディアを絵にしてくれました。
 美味しいパフェにしたり、サンタさんの顔にしたりetc.

 みなさんなら、このデザインからどういう絵を描きますか?

 その時、たくさんのグッドデザインがあった中で優勝したのがこの作品です。
 何と、黒いドットを三ついれただけ。※一つは口元

 こってりたっぷり、いろいろな色を使っていいデザインを描いた数々の作品の中から最も評価されたのがこの一作だったということは、そのシンプルさを評価できるくらいに、子ども達の目が洗練されてきた、ということでもあるでしょう。

 こうやって、あのたのしかった宝物の様な日々を思うと熱いものがこみ上げてきます。

 いま私は、教師を早期退職して〈たのしい教育研究所〉の所長をしています。今の充実した日々のたのしさは、教師をしていた頃のたのしさがあったからに違いありません。

 そして、今のこの日々が数年後はまた〈宝物〉の様な想い出になっていくのでしょう。そう思うと今の1日1日がとても愛しく思えてきます。

 今日もたのしい教育に全力投球、たのしい教育研究所です。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援票」が入ります!