前回からの続きです。
この記事から読む方は前回にもどってお読みください。
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100均で折り染めに利用する『染料』として利用できるものがあります。
予想していただけましたか?
それはこれです。

そう、プリンタインクです。100均のもので十分です。
このことは、たのしい教育研究所を設立する以前から何度もためしたことがありました。私自身の〈折染め・折り染め歴〉がおそらく30年近くになります。その数年後にはためして気づいていました。しかし、その頃のプリンタインクは高価で、折り染め用の染料を入手するよりお得です、ということでもありませんでした。しかし100均が簡単に利用できる様になってからは、逆に「折り染め染料よりおすすめです」という様な話もしています。
プリンタインクは顔料(粒が大きい)と染料(粒が小さい)とがあります。
100均のインクはほとんど染料です。
つまり繊維にどんどん染み入ってしっかり染まるのです。

ほんの1〜2滴で十分です。
水でかなり薄めるとパステル的な淡い色を出すことができます。
わたしはこの色合いが好きです。
これくらいだと、書道の用紙にしてもいい味を出してくれると思います。
出来上がりをごらんください。

先ほどのサイトを見ていただけるとわかるように、折り染めをたのしむには 「紙」と「染料」が必要です。 「紙」はもっぱら「障子紙」を利用する人が多いと思いますか(これも数年前から、もっとよいものが見つかりました。染める紙についても後日紹介させていただきます)。 破れやすいのですけど、ゆっくり広げることに注意すれば「習字紙」も利用できます。
そういった「染料」は近くの店で調達するというのは普通の場合難しいものがあります。 そして何より「高価」です。 たとえば「DYLON」というパッケージされた染料が専門店などで売られています。 これは1色600円くらい、例えば6色準備すると3600円かかります。 しかも、お湯や塩など、いろいろ準備が必要です。 
わたしが折り染めに興味を持った20年位前は、こういうものはなく、着物の染料を小さな入れ物に小分けしてもらって購入していました。 8色くらいで一万円近くしたと思います。 今は6色4000円くらいになっているようです。 さて、今月のたのしい教育Cafeに向けて、研究所の仲間と協力して「新染料」の実験をしました。 まえまえからわたしの頭にはある予想があったからです。 こういうアイディアは、しっかりしたきっかけがあると「実験」まで高めることができます。 「たのCafe」はちょうどよいきっかけです。 忙しいわたしの代わりに、研究所のメンバーが材料を準備してくれて、研究所のおろくさんが試してくれました。 思った通りです、予想どおりの色合いが出ました。 ごらんください。 
折り染めの染料が高価でしたが、うちのメンバーがいろいろ実験して、かなり安価でいい色あいを出すことができるものも見つかりました。 機会をみて講座を開きたいと考えています。