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  • 頭打ちのネット情報と書籍の復権-簡略版

      果てしないほどの知識の宝庫と思えていたインターネットの世界が実はすでにそうでなくなってしまっていて、古いと思われていた本などの実体をもった書籍の方が広く深い情報や感動を提供しているのではないかということを一~二年前から感じています。

     それは私の勘違いや一過性のものかもしれないと思いながも、一つの予想としてあえて書いておきたいと思います。
     このことは、以前からメールマガジンにしっかりまとめようと考えているところですけど、ずるずると2年近くが経ってしまいました。
     そこで簡略版として公式サイトにまず載せて、みなさんからのご意見を待ちたいと思っています。

     誤解しないでいただきたいのですけど、単に懐古主義で〈新しいものに懐疑的〉で〈古いものこそすばらしい〉と考えているわけではありませんし、そういう考え方の人たちとは立場も目指すところもかなり違っているのが私いっきゅうです。

     それからインターネットやコンピュータのことをあまり知らなくて語っているわけでもありません。
     わたしがパーソナル・コンピュータ(パソコン)を学び始めたのは1970年代からで、実際手にしたのは1980年代初頭です;日本でその歴史がはじまった頃と期を同じくしています。


     今のパソコンの性能は〈64ビット〉といって、同時に処理できるデータが2の64乗(2を64回かけた数)個のタイプがいくつも出ています。つまり〈18,446,744,073,709,551,616個〉のデータを同時に処理できるのわけです。
     しかしはじめに私が手にしたパソコンは8ビットといって2の8乗(2を8回かけた数)個、2×2×2×2×2×2×2×2=256個の処理能力でした。しかもアプリケーションはわずかでしたから、自分でプログラムを組んでたのしんでいくことが主の機械です。
     それでも日本で初めての頃のパソコンですから価格は150万円くらい、新車が買えるくらい高額でした。

     パソコン通信が利用できる様になると、今は知っている人はわずかだと思いますが〈音響カプラ〉という機器をつけて楽しんでいました。もちろんインターネットが普及した時には、それをいち早く導入しましたし、当然このサイトはその延長線上でお世話になっています。
     ですから、どっぷりと浸ってきたに人間として感じていることだと受け取ってください。

     ただし私の様な意見は読んだことも耳にしたことがないので、反対の意見を持っている人たちもきっと多いと思います。それぞれの予想だということと、もしかするとネットと書籍がお互いの良さを広げていく過度期だということかもしれません。
     お付き合いください。

     私の趣味の話からさせてください。
     このサイトは「たのしい教育」を普及する目的で、その方法や発想、哲学などを綴っていますから、それに関わらないわたしの個人的な趣味について書くことはほとんどありません。
     実は私いっきゅうは、かなりの車好きで、それはバカがつくほどです。
      webサイトで車の情報を見ない日はありません。

     そうやって、たとえば新車情報を眺めていくと、しばらくして、書かれている内容がとても似通っていることに気がつきます。

     下の三つの記事はそれぞれ全く別なサイトに存在するもので、アップされた時期も異なっています。
     中を読むとそれらはとても似通っていることに気づくと思います。


     多くの人が「それはメーカーからの情報を元にしているから仕方がないではないか」と考えることでしょう。
     そうです、まさにそこがインターネット(Web)のもつ落とし穴なのです。

     無限に思えるほどの情報が広がると思っていたインターネットが、実はソース(情報源)が一致してしまうことが多く、目新しい情報がみあたらなくなってしまう状況がすでに起こっています。

     それは私にとって衝撃でした。

     ニュースもそうです。
     独自の解説を深く書き込んでいるところはあまりなく、ほとんど似た様なニュースを焼きまわしている様に見えます。

     しかし、本や雑誌の新車情報は、これらよりずっとしっかりしています。

     趣味から離れて、わたしが専門にしているカウンセリングについて見ていくと、これもネット情報と書籍情報は遥かに差があります。
     すでにLEAPカウンセラー養成コースのテキスト案ができていますが、web上の情報のみではテキストの構成は不可能で、いくつかの流派の専門書を入手して、細かい部分を読みながらLEAPカウンセリングの独自性を確認していきました。
     web上の情報を確かな拠り所にするのではなく、そのカウンセリグの専門家、権威がまとめたものに当たることは必須です。

     どうしてこういうことが起こっているのか?

      わたしの結論は〈ネット情報は基本的に無料だから〉ということに帰着します。無料故の焼き回しがあちらこちらで起こっているのです。
     そのうちに、無責任に書いているものがとても多くなっていき、どれが本物なのか、簡単にたぐりよせることが難しくなっているのです。
     webの〈まとめサイト〉などはその最たるもので、誰がどう責任をもって提供しているのかさっぱりわかりません。

     ネットの膨大な情報の中に、きっと冴え渡ったものがあると思います。しかし特に新し目の情報に関しては、その比率が低すぎる。

     書籍はお金をとって提供するものがほとんどです。
     いい加減に書くと売れませんし、事実誤認で裁判になることもあります。わたしのカウンセリングの師匠が関わった本は、カウンセリングの学びになる迫力あるもので、それなりに売れたのですけど初版で廃版になりました。そこで扱った事例に仮名で出て来た女性から訴えられたからです。一部でも気を抜いてしまうと、そういう事が起こるメディアが書籍なのです。

     それに対してネット上ではウソ情報、デマ情報が氾濫しています。最近では「フェイク・ニュース」という言葉もよく聞く様になりましたし、ネットの情報の8割はウソ情報である(→こちら)という話もあるくらいです。そこまでいってよいのかわかりませんが、かなりたくさんのいいかげん情報に囲まれていることは間違いないでしょう。

     本などのリアル情報は、web上のあやふやなものとの差が歴然としています。もちろん全部では無いにしても、著者はかなり調べた上で書きますし、〈読んでもらってももらえなくてもかまわない〉という様な考え方、発想を綴ることはほぼありません。
     何しろお金をとって提供するわけですから。

     この私のメールマガジンもそうです。
     たのしい教育を応援する寄付金として月額800円という費用を出してもらっているわけですから、大したことないというようなものを書くわけにはいきません。
     もちろん公式サイトも真剣に綴っていますが、何しろそれにかける時間と集中力が違います。
     お金をとるということは、書く側にそれだけの責任を要求するものです。必然的にweb上の文章と比べてグレードは高くなってしまうのです。
     ましてやネット上のまとめサイトなどに代表される様に、誰が書いているものか分からない様なものと違って、作者も出版しているところも明らかにして綴るわけですから、責任の所在も明らかとなり、その点からもいい加減なものは書くことができません。

     頭打ちとはいえ、無料のネット情報・電子情報の存在そのものは、とても大切なものだと考えています。
     書籍を一つずつ開いて目で読んで確かめていくことと比べたら、まるで光速であるかの様にたくさんの情報の中から検索して結果を出してくれる電子情報の利便性はかけがえのないほど重要です。
     アメリカの牛の頭数を、書籍や何らかの資料からアナログ的に探し出すとなったらどれだけ時間がかかるかわかりません。しかしインターネットのおかげで瞬時に探しだすことができます。

     これがフェイクあるいは間違いがあるデータかもしれませんから、いくつか別な資料と照らし合わせる作業もさっとできますし、ある程度英語が読み書きできればアメリカで出されている生の資料にあたることもできます。
     これは州ごとの牛の頭数です。
     
     ネット情報は現在のところ〈頭打ち〉に見えているのですけど、しばらくすると洗練されて、さらにより深いリサーチをもった情報がどんどん登場していき、〈無料のネット情報でこれだけのものが出て行くのだから〉と、書籍もさらに高く深いグレードになっていく。そうやって、もっと知的財産が高みに登っていく、そうなっていくことを心から期待しています。

     このたのしい教育研究所のサイトもその一翼を担えることができる様、充実した内容を提供していきたいと思っています。

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