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ねこ散歩の実験結果/報告 ①

  命からがら助けられた〈ア~ル〉は元気に成長し、当然のごとくヤンチャもし、たのしく過ごしています。8月頃からア~ルと一緒に散歩をはじめました。
 〈ネコさんたちの散歩には賛否両論あるんだけどね、だからこそ実験してみないと本当のところはわからないからね〉と試行錯誤でスタートしました。
 これは最近のア~ルの散歩の様子です。
 リードをしての散歩です。

 リード無しで、勝手に散歩して家に戻ってくるには研究所の周りはキケンです。
 もともとア~ルは国道で轢かれそうになっているところを助け出されたネコですから、それが散歩で命を落としたとなったら、どれだけ悲しいことか・・・

 いろいろリサーチしてみましたけど、ネコさんと散歩している人は周りには誰もいません。

 ネコさんたちにハーネスで散歩をたのしんでもらうことができるのか?
 逆にストレスが溜まってしまうのか。
 メリットが多いのかデメリットが多いのかetc.

 さて、真理は実験しなければわかりません。

 猫は勝手に散歩して家に戻ってくるものだと考えている人もいるかもしれません。しかし、今の様に車が多い社会では、一定数の猫たちは事故にあっています。
 森の近くやいなかなど、そういう事故の心配がないところは別ですけど、猫好きの友人知人含めて、もしも家で飼っている猫が外に出たら家族全員で夜中まで探して回るのが普通です。

 ですから、ここでいう散歩はワンちゃんたちの様にハーネスをつけてリードでつないでの散歩です。

 何しろ獣医さんに聞いても「それは諸説あるから、いいとも悪いともいえないね」という答え。
 ただ「勝手に外を散歩させるのはやめてください」とのことでした。かなりの率で〈ネコエイズ〉のウィルスを持っているネコさんの割合が高いとのこと。

 リード付きの散歩を二ヶ月くらい続けてきましたが、予想していた以上に、たくさんの方たちから
「猫さんの散歩の様子はどうですか?」
「まだ続いていますか?」
という様な質問が来ています。
 中には、散歩の仕方を一緒に練習した方もいます。

 そろそろ実験結果が出たと言ってよいと考えています。

 ウェルカムCafeア~ルの成長の様子も観ていただきつつ報告したいと思います。
 長くなりそうですから、回を分けて書かせてください。
 このサイトは皆さんのお陰で人気のサイトになりました。それはわかりやすい、シンプルなどいろいろな評価があってのことだと思います。ですから「散歩がいいとか悪いとかはまだわかりません」とか「それは個別で試してください」という様なあやふやな書き方はしません、ご心配なく。

ア~ルが研究所に来た頃

 ア~ルがやって来たのは三ヶ月くらい前のこと。
 助けられた時はまだ赤ん坊で、こんなに小さい身体をしていました。

 A4サイズのノート半分くらいにおさまるくらいの大きで、いろいろな場所を転々としていたのでしょう、何度お風呂に入れても顔や身体の汚れが取れず黒ずんでいます。

 

 この頃は無事に成長するかが重大事で、まだ散歩する様なことはありません。
 すやすや眠り、すくすく育つ、それを見守る日々です。

 

次第にたくましくなってきて

 三~四週間くらい経つうちに弱々しさはなくなってきて、やんちゃで元気なア~ルに育っていきました。

〈子どもの成長は早い〉といいますが〈子ねこ〉の成長はもっと早いですね。

 タールなどのシミはなかなかとれませんが、顔立ちもしっかりしてきています。

   いろいろなものに興味を示します。

 身体を動かす時間もどんどん長くなっています。

 

いよいよ初散歩

 身体もしっかりして来たある晴れた日、はじめて散歩にでかけました。
 研究所に来て三~四週間くらい経ってからのことです。

  最も小さなハーネスもするりと抜けてしまうので、腕時計用のベルトと小さな首輪を胴にしめて簡易的なハーネスにしています。

 この頃は今までの室内から広々とした外に出たので、その様子に驚いている感じがしましたけど、ゆっくり動きながら草や木などの匂いをかいですごしていました。

 この頃から、雨や台風でなければ、基本的に毎日、少なくとも2日に1回は散歩に出ています。

 次第にネコの好奇心がどんどん高まって、いろいろなものに興味を示していきます。

 海ではカニの穴をじっと眺めたり・・・

高いところに登っていくのも大好きです。
 

 外では必ず草を食べています。
 トイレも済ませます。

 最近の台風では3日くらい影響が続いたので散歩に出ることができませんでした。そういう時、よく散歩に出る夕方近くの時間に〈行こう〉という様にミャーミャーと要求してきました。
 本当に散歩を要求したのかどうかわかりませんが、食事が少ない時の声でも、トイレに行きたいという様な鳴き声ではなく、実際散歩に出るととても喜んでいましたから、その可能性は確かにあると思っています。

リードをつけての散歩の是非

 これまでのリード付きの散歩実験の結果は「ねこは散歩をとても歓迎してくれる」といって間違いありません。
 もしかすると大人になっても歓迎してくれるかもしれませんけど、それは試していないので「うちのア~ルの様に子どもの頃からはじめた場合には」という限定での結論です。

 何よりア~ル自身がとてもたのしんでくれています。

 公園に車を停めてハーネスの準備をはじめると、早くという様に身を寄せてきます。
 外に出ると新鮮な空気を吸って、草を食べて、走り回り、バッタたちを追いかけています。
 室内では満たせないDNAが求めている部分を満たしているからでしょうか、先日、散歩の様子を知りたいと話を聞きに来た方が〈普通のネコよりア~ルの毛艶はとてもよい状態〉とのこと。

 自由に放したらもっとよいのに・・・
 確かにそうかもしれません。
 しかしその危険度は残念ながら困難です。

 限られた広さを走り回るのは物足りないのではないかと思う人がかもしれません。
 しかし5mのリードですから円を描くと直径10mくらいを縦横無尽にダッシュすることができます。これは〈第三研究所〉の部屋より広い面積です。
 それに加えて、私がア~ルの行きたいところに進んでいきますから、飛び回る広さはさらに広々と続きます。

 もしも野犬などと遭遇した時などはすぐに私のところに身を寄せることができますから、その意味でもほどよい距離感です。

 もう一つ、散歩している時のわたしもとても気持ちがよいのですよ。

 ネコの好奇心は半端ではありません。
  いっしょに散歩する中でとてもたくさんの発見をします。
 鳥の巣が近くにあることを知ったり、草の中からア~ルに追い出されたいろいろな虫たちを見たり。
 木に登るア~ルの足元の芽を観察したり。
 何しろたのしいのです。

 本来なら犬くんたちもネコさんたちもリードなく自由にいろいろなところを走り回りたいところでしょう。もしかすると、もっといい方法が将来見つかるのかもしれません。
 それまでの過渡期として、今はこの方法は「良し」だとジャジしていいと考えています。

 デメリットは皆無か?

 危険性や安全対策について、実際に散歩に出てはじめて気づくこともいろいろありましたか。数回後になるかもしれませんが、〈その②〉としてまとめてみたいと思います。

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