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力の話から原子の話へ/タウリンって何? (その2)

 タウリンの話の続きです。まだの方は一つ前にもどってお読みください。

 タウリンというものが何なのか調べる時に、webサイトなどで「どう効くか」とか「だれが開発したか、何に入っているか」などを見ていく方法もあります。
 しかしもっとも基本的に大切な見方は〈どういう原子・分子でできているのか〉です。

 これがタウリンの分子(原子が結びついたもの)です。

赤が酸素O/ 白は水素H/ 黒(灰色)は炭素C/青紫は窒素N/黄色は硫黄S 

 この原子の一つひとつは中学校で学ぶ内容です。

 酸素も水素も窒素も炭素も、前回紹介したように、とてもありふれた原子です。
 タウリン分子の中であまり馴染みがないのはS:硫黄(イオウ)原子かもしれません。

 「硫黄(イオウ)S」はあせもなどに効くというので、お風呂に入れたりする〈ムトウハップ〉という入浴剤にはいっていました。人間の身体に必要な原子の一種で、ビタミンB1とB7にも含まれています。

 

人間の身体の分子たち

 人間の身体をつくるタンパク質などの分子をみてください。タウリンを構成する原子が全てみつかると思います。

 タウリンは〈含硫アミノ酸様化合物〉と呼ばれていて、筋肉などタンパク質をつくる時に利用されます。

 もともとタウリンはイカやタコ、貝類、甲殻類及び魚類(心臓・脾臓・血合肉)に多く含まれていて肝臓の働きを活発にする機能があります。

 タウリンなど飲んでも効かない、気のせいだという話もありますけど、臨床的な研究をみると明らかに効果は出てています。

 詳しく調べる人も、こういうデータを見ていくと思います。関連する部分を書き出してみましょう。
 研究データに興味のある方は詳しく読んで、特にそういうものに興味がないという方は「こういう具合に〈効果の結果〉を発表しているのんだな」くらいでサッと読み飛ばしてもらってもかまいません。

3.臨床成績
(1)臨床効果
高ビリルビン血症(閉塞性黄疸を除く)における肝機能の改善:血清ビリルビン5mg/dL以上の急性肝炎を対象とした二重盲検比較試験を行った結果、肝機能改善度は「改善」以上が75.4%(49/65例)、「軽度改善」以上100.0%(65/65例)であり、AST(GOT)、ALT(GPT)の改善が認められた3) 。
うっ血性心不全:二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められ、全般改善度において「中等度改善」以上が26.7%(12/45例)、「軽度改善」以上が73.3%(33/45例)であった4) 。

(4)検証的試験
1) 無作為化平行用量反応試験該当資料なし
2) 比較試験
○高ビリルビン血症(閉塞性黄疸を除く)における肝機能の改善
血清ビリルビン値5mg/dL以上を有する高ビリルビン血症の急性肝炎患者を対象とし、タウリンとして1回1g、1日3回投与群と対照としてプラセボを投与した二重盲検比較試験を実施した。その結果、本剤の有用性が認められた。肝機能改善度において、「改善」以上で本剤投与群:75.4%(49/65例)、プラセボ投与群:58.9%(43/73例)と数値的に本剤投与群が優れていた。また、トランスアミナーゼ値(GOT、GPT)の改善率を比較したところ、本剤投与群において、5週目にプラセボに比し、有意な改善が認められた(p<0.05)。同様に、血清ビリルビンの変動においても、本剤投与群において、5週目に有意な改善が認められた(p<0.01)3) 。

○うっ血性心不全
うっ血性心不全症状を有する患者を対象とした二重盲検比較試験を実施した。本剤はタウリンとして1回1g、1日3回食後に経口投与した。その結果、本剤の有用性が認められた。全般改善度において、「中等度改善」以上で26.7%(12/45例)、「軽度改善」以上で73.3%(33/45例)であった。
有用性においては、「有用」以上で33.3%(15/45例)、「やや有用」以上で73.3%(33/45例)であった4) 。

(2)薬効を裏付ける試験成績 5)~18)
1) 胆汁酸抱合及び胆汁分泌促進作用 5)
家兎にタウリンを経口投与すると、肝胆汁量及び総胆汁量は投与後3~6時間で約2倍に増加し、また単位胆汁量中胆汁酸濃度、単位時間内胆汁酸排泄量はともに増加した。
ヒトにタウリンを投与すると、抱合胆汁酸濃度の上昇及び胆汁排泄量の上昇が見られた。
2) 急性・慢性肝障害における再生、正常化作用 6)四塩化炭素、黄リンによる肝障害家兎に対し、病理組織学的検討ではタウリンにより肝の毒性障害は急速に改善され、肝細胞の再生を促進し組織像を改善させた。また慢性障害群においては間質の結合組織増殖を抑制した。
3) 虚血、低酸素条件下における肝機能の恒常性の維持 7)
ラット灌流肝を用いた実験により、タウリンが虚血や低酸素時にみられる肝ATPの低下を軽減することによって、胆汁分泌などの肝細胞機能を維持する上で重要な働きをしている事が示唆された。
4) 心筋収縮増強作用 8)~10)
ウサギ生体心臓において、心拍数には影響を与えず心拍出量を増加させた8) 。
摘出モルモット心室筋を用いた実験により低Ca2+状態では陽性変力作用を、また高Ca2+状態では陰性変力作用を示すことから、タウリンは細胞外液中のCa2+濃度に応じて二相性の作用を示しCa2+-modulator的役割を果たすと考えられる9) 10) 。
5) 各種薬剤による心筋障害・心抑制軽減作用 8) 11) 12) 13)
β-ブロッカーまたはカルシウム拮抗薬による心抑制、イソプロテレノール又はアドリアマイシンによる心筋障害をタウリンは抑制する。(ウサギ、モルモット、ヒヨコ、マウス)
6) 心筋代謝改善作用 14)・心筋保護作用 15)
タウリンは300beats/min駆動時のラット心臓のATP産生を亢進させる。
また、虚血モルモット心筋からの酵素流出を抑制し、虚血から細胞を保護する作用が認められている。
7) 実験的慢性心不全に対する効果 16)
家兎大動脈弁閉鎖不全による慢性うっ血性心不全における死亡率に対してタウリン投与群は非投与群に比し有意な低下を示し、延命効果がみとめられた。
8) ストレス負荷による循環パラメーターの変動の抑制 17) 18)
ストレス負荷したラットにタウリンを経口投与すると、副腎からのエピネフリンの放出が減少し、血糖値の上昇を抑制した。また、自然発症高血圧ラットにタウリンを8週間飲用させた後、ストレス負荷したところタウリン投与によるストレス負荷による平均血圧、心拍数及び総末梢血管抵抗の増加が有意に抑制された。

 ただし、研究データがどうしたという前に「どういう原子で成り立っているか」が基本中の基本です。
 そしてその中のこの原子はなんなのか、という様なものを見ていくことで、より具体的なイメージにも繋がっていきます。

 また長くなってきましたから、そろそろ終わりにしましょう。

 人間の身体は全て原子からできています。そしてそれらの原子は全て、食べものや呼吸から取り入れています。

 原子の流れを見ていくと、人間が成長していくことや、健康のために何が必要で、何が必要ないのかということもわかってきます。
 興味のある人は、ぜひ自分でも学んでいってくださいね。

 今日はここまで!

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