小学校で理科を担当していた頃は授業の中でよく〈散歩〉に出かけたものです。
海の近い小学校では季節の変化や生き物たちの暮らしの様子を海岸に出かけて学んでいました、今日はその話。
そういう授業は子ども達がとても喜んでくれて「先生、今日は11時くらいに〈引き潮〉になるよ」「満月が近いから〈大潮〉だね」という様に、生活と結びついた自然の変化を身につけていく子ども達がたくさんいました。それは男の子に限ることではありません。
「そんなことをたくさんやっているとテストの点数が下がって校長先生から目をつけられるんじゃないですか?」と思う人がいるかもしれません。
いえいえ全くそういうことはありませんよ。
ある〈市〉で理科を担当していた頃、突然「国語算数だけでなく理科の達成度もテストしよう」ということになったのですけど、結果はトップかトップクラスの得点だったと覚えています。理科が大好きになっていくと、市販のテストレベルを超えたところまでいくのです。
さて、海岸の話。
ある日〈砂浜の穴の中には何かいるのか?〉という授業をしたことがありました。
こういう穴です。
何か生き物が掘った穴だと思いつつ、中をのぞいたことのある子はほとんどいませんでした。
その頃の写真もたくさんとったはずなのに、パソコンが壊れてデータを失い、どこかから偶然バックアップデータが出てくることを期待しているところなのですけど、それを思い出して最近撮ったのがこの写真、カウンセリングを終えて帰る時に寄った砂浜です。
ゆっくり近寄って穴をのぞくと、夜だからなのか浅いところに何やら生き物が・・・
穴の奥って、なんだか怖い感じですね、エイリアン的にも見えてしまいます。
スマホが砂にピントを合わせて奥の方がうまく写っていないのですけど、みなさんなんだかわかりますか?
ヤドカリです。※下の写真はその時のものではありません
子ども達との授業では、スコップなどで砂をどんどん掘って、中の生き物を見つけ出しました、ツノメガニがいっぱい見つかりました。
カニのハサミに挟まれたらケガをするのではないか、と心配する先生がいるかもしれません。
一生のうちに一度もカニに挟まれたことのない人生より、その痛さを知っているというのもよいのではないでしょうか。
もちろんあえて挟まれる必要はありませんけどね。
ちなみに私はアマゾンのピラニアを理科室で育てていたことがあったのですけど、十数センチくらいに育った頃、それはまだ大人とはいえない大きさだったのですけど、あえて噛まれたことがありました。
「いて!」っと手を引いても水面から出るまで噛みついたままだったのですけど、軽く血がにじむくらいで、大したことはありませんでした。
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