地球外生命体の可能性を探るミッション 木星の衛星エウロパについて、NASAが先週発表を行いました。「いよいよ見つかったか」と思った人たちもいたかもしれませんが、それはありえないことでした。まだエウロパに衛星が行っていない段階の発表ですから。
発表の内容は「エウロパから水が約200km(沖縄島をタテに2つ分)ほど吹き上がっている」というものでした。
原文を見てみましょう。
Astronomers using NASA’s Hubble Space Telescope have imaged what may be water vapor plumes erupting off the surface of Jupiter’s moon Europa. This finding bolsters other Hubble observations suggesting the icy moon erupts with high altitude water vapor plumes.
軽く訳してみます。
Nasaのハッブル宇宙望遠鏡は木星の月エウロパから水蒸気らしいものが吹き上がっている姿を捉えた。この発見は、これまでのハッブル宇宙望遠鏡の観測結果から予測されてきたエウロパの高温度の水蒸気噴出の予測をさらに裏付けるものである。
以前、このサイトに「地球の海底にある熱水噴出口」の話を書きました。そこが地球の生命の起源ではないかと考えられているという話です。エウロパにも同じものがある可能性が高いので、わたし自身の予想は「地球外生命体がエウロパで発見される」です。みなさんはどうでしょう。予想しておくと、外れていても賢くなりますから、ぜひ予想してみることをお勧めします。
その発表を見てから探したのは、私がコレクションしている「ナショナル・ジオグラフィック誌」です。お勧めの雑誌で、わたしはクラスを持っていた時にも、理科を担当していた時にも欠かさずその雑誌を置いていました。
ナショナル・ジオグラフィク誌(ナショジオ)2014年6月号の特集が「生命は地球の外にも存在するのか?」
可能性が最も高い星エウロパのことが書かれています。
エウロパは地球の衛星「月」ほどの大きさですが、地球ほどの水があります。そしてその表面から水が噴出している姿は、これまでの研究でも予測されてきたことでした。
エウロパに探査機を送り込んで直接調査を行うというミッションをNASAが正式に発表したのは昨年2015年3月。順調にいけば2025年までには探査機を打ち上げて2030年代初頭にエウロパに到着することになります。あと14年。待ち遠しくてなりません。
NASAの動画はとてもカッコよくてプレゼンテーションの勉強にもなります。英語ですが動画をつけておきます。意味はわからなくても映像や画像を見るだけでも価値があると思います。3分ほどですから見てみませんか。
宇宙教育もたのしさいっぱい
「たのしい教育研究所」です