板倉聖宣は仮説実験授業研究会の代表を務め、日本科学史学会の会長も担っています。元は文科省の国立研究所(現国立教育政策研究所)の室長を務め、退職後は〈板倉研究室室長〉として活躍しています。
これまで沖縄に何度も足を運んでいろいろな授業や迫力ある講演をしてくださり、個人的にもたくさんのことを教えていただきました。体調を崩してからは、遠出できなくなりましたので、わたしの方から板倉先生の自宅のある東京に何度も足を運び、〈本に書いていない・講演で語っていないこと〉についてのたくさんの問いを投げかけ、それについてたくさんのことを教えていただいています。ここ1年くらいの間でみても5〜6回は足を運んでいることになります。
これは昨年2016年の夏〈板倉研究室〉でお話を伺った時の記念の写真です。
その後、板倉先生は入院なさいましたから、板倉研究室で対話することができた貴重な写真の一つです。
ところで、今年度の沖縄県の教員採用試験・小学校教諭受験者の模擬授業は〈6年生 社会科 歴史〉でした。
〈採用試験の模擬授業について学びたい〉と研究所に学びにくる先生たちが何人もいましたので「これが出そうだぞ!」という題材を準備しましたが、それが本番のテストとドンピシャリと重なり、学びに来た先生たちから感謝の言葉がいろいろ届いています。
その時にわたしが先生たちに伝えたことは〈子ども達が興味関心をもって向かってくれる授業とはどういうものか〉でした。その本質をつかんで授業にかけることができた受講生は間違いなくハイレベルの得点を手にしたはずです。
授業の成功失敗は〈子ども達が主体的に参加してくれるかどうか〉にかかっているからです。
授業全般ということではなく「〈社会科という教科〉から何を学ぶか」について、板倉聖宣がかつて重要なことを語ってくれています。今回はそれを紹介させていただきます。今回の教員試験の二次試験をうけた皆さんはもちろん、広くいろいろな方達に読んでいただきたい内容です。
読んでいただく前に、考えてみてほしいのです。みなさんは社会科という教科は一体なんのために学ぶのだと思いますか?
「そういうことは文科省の指導要領に書かれている」と思うかもしれませんが、指導要領は〈目標〉や〈内容〉が中心です。なんのために学ぶか、につい書いてあるものではありません。教育基本法には〈教育全体の目的〉が書かれています。学校教育法にも、その教科をなんのために学ぶのか、という条文はありません。
ということで、まず自分なりに考えてみてください。
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