〈たのしい教育を本格的に学ぶなら、まずこれから〉をキャッチフレーズに全国でいろいろな方たちが購読しているのが有料の「たのしい教育メールマガジン」です。有料とは言っても〈子ども達への還元率〉〈自分の生き方〉〈ものの見方・考え方〉などからみると月800円(年まとめ支払)というのは高くない値段だと思います。
さてそのメルマガのはじめの部分で、その週で起こった〈たのしい教育〉をめぐるエピソードをいくつか書いているのですけど、今回の最新号でとても反応が良かったエピソードを紹介いたします。
題して「たのしい教育研究所(RIDE)で育った人たちの誠実さをみる−〈和を以てたのしさと為す!〉」です。
たのしい教育研究所の合格ワークショップ受講生の合格率は、他に並ぶところが無いほど高いものがあります。その秘密の一つがここに記されていると思います。
たのしい教育研究所の合格ワークショップに通う方たちがいます。その方たちの学びの進み具合に心配なことがあり、年明け早々でしたが、RIDEで合格したYさんに〈合格するためにどういうことをしてきたのか〉という具体的なお話をお願いしました。
子育てしながら補充教諭をし、RIDEで試験勉強をして今年度、合格を勝ち取った人物です。
以前〈RIDEで学んだこと以外勉強しなかった〉と話してくれていたので、きびしい時間のない中、どのような勉強を続けてきたのか、具体的にそれを知ってほしいと思ってのことです。
特に細かい打ち合わせ無しでしたから私もとても興味深く聞いていました。Yさんが語った中心は〈いろいろなことに感謝しながら学んでいた〉ということでした。
学校にRIDEのメンバーのA先生がいてA先生が勉強会に誘ってくれたことがとても感謝していたというのです。 指導する喜友名先生に出会えたことに感謝していた。 自分が受験できる状況にも感謝していた。 そして自分が合格するために力を貸してくれた家族にも感謝していたという辺りでは目頭が熱くなっていた受講生が何人もいました。
毎週の課題を熟すことに全力を尽くす、そして感謝する、それがYさんの話でした。
具体的に何をどうするのか、それを細かく聞くよりも別な意味でインパクトが大きかったことは間違いありません。それは受講生の感想にしっかり表れていました。
〈感謝の気持ち〉というと、何か宗教的なものに近い感じを受けるかもしれません。しかしそれは〈感謝できる心の豊かさ〉〈人との関係の深さ〉ということでもあるのです。
最近、ある方への寄せ書きに〈和を以てたのしさと為す〉と記しました。人間関係の豊かさは〈たのしい教育〉の大切な1つです。 こういう清らかな気持ちをもっている人を合格に導いたことが嬉しくてなりません。
もちろん〈たのしい教育〉は気持ちだけで叶うものでは全くありません。〈たのしい教育〉の内容を学んでいく必要があるからです。しかしこういう心の豊かさをもった人物たちが〈たのしい教育〉をしっかり学んでいくことで、ゆっくりと社会は変わっていくのでしょう。
初春の爽やかなひと時でした。