イソジンなどポビドンヨードはコロナへの効果があるの?/科学的な見方・考え方について

 大阪の吉村知事が〈ポビドンヨード液/イソジンうがい液など〉がコロナ対策に効果がある可能性がある」という趣旨の発言したことが大きく取り上げられて、それに対するたくさんの反論が出ているようです。

 皆さんはどう考えているでしょうか。

 

 科学は〈予想〉を元に〈実験〉して真理を突きとめます。

 科学によってすべてが明らかになっているわけではありませんが、〈科学〉より真理を突き止めてくれるものは今の所、何もありません。

 占いも古い文献も経験も予感も、圧倒的多数が選んだ選択肢も、科学より確かなものはありません。

 科学はいくつもの予想を立てて実験することによって真理にたどり着きます。

「うがいがコロナに効果がある可能性がある」というのは予想です。

 私の見たところでは吉村知事は

「ポビドンヨードを含むうがい薬の使用で、新型コロナ陽性患者を減らせる可能性がある」と発言しています。

https://median.press/governer-yoshimura-said-yode-prevents-covid-19/

 〈可能性がある〉という「予想」を述べているわけです。

それに対して

・科学的な根拠がない

・拙速(せっそく)である

・もともとイソジンうがいをしている者としては(品薄になるから)迷惑な話だ

・うがいで事故があったらどうするんだ

といった反論と、〈イソジン吉村〉といった嘲笑的な発言もたくさん見られるようです。

 皆さんは、どういう立場でしょうか。

 個人であっても公人であっても「予想を述べる」ことはとても大切なことだと思います。

 予想を元にして確かめていく(実験する)ことによって、その予想が正しかったのか間違っていたのかがはっきりするのです。

 そしてそれが正しくても間違っていても、それは〈失敗〉ではありません、次のステップにすすむ大切な実験結果なのです。

 つまり吉村知事の予想が外れていても、当たっていても、それは大切な実験結果となり、影響の大小の違いはあれ、確実にコロナ対策が一つ進むことになるのです。

 薬局に買いに走った人たちの中には〈効果があるのだ〉と確信して行った人より「吉村知事の〈予想〉は確かなのではないか」という自分の予想で行った人の方が多いと思うのですけど、どうでしょうか。

 吉村知事の発言をうけて「副作用が出たらどうするんだ」という話が出ているのですけど、それなら風邪気味で病院にいくと必ずといってよいほど処方される〈ヨードうがい液〉そのものにもノーと言わなくてはいけないかもしれません。〈副作用や使用量・使用頻度などを丁寧に伝えて誤用が起こらない様に気をつけながら使っていく必要があること〉は、医薬品全体に言えることだからです。

「欲しいという人の手に渡らないのをどうしてくれるんだ」という怒りもネット上で見られている様です。

 以前の〈マスク不足〉と同じ状況です。

 その状況になったのは「マスクが効果があると言った人が悪いから」でしょうか?

 それは経済や供給・流通システムなど別なものがからんでいると思うのですけど、どうでしょう。

 不足した物資をどの様に供給していくか、それは特に医療や食料や水など〈命〉に関わるものついて、人類全体が工夫改善していく大きな課題だと思っています。


 科学的な見方・考え方について書いてみましたが、本当に〈ポビドンヨード〉による〈うがい〉はコロナ対策に効果があるのか、という現象的な問題について、私の予想を書いて終わりたいと思います。

 まず、〈手洗い〉がコロナ対策に効果があるか?
 あるでしょう。
 石鹸やアルール、アルカリ電解水などを使って手洗いすると、より効果があがることはわかっていますが、〈水だけ〉で洗っても、洗う前と洗って後のウィルスの数については差が出るのは当然のことです。水で手洗いしても「洗う前と洗った後が全く同じだった」というのは原子論的に考えられません。

 手についたホコリだろうが塗り薬だろうが洗い流れていくのです、その流れる量は差があるとはいえ、洗う前と後が同じということはないでしょう。

 手についた墨はどうでしょう?

 水だけではなかなか落ちません、しかし、少ないとはいえ落ちているのです。

〈うがい〉というのは「喉の手洗い」です。

 ゴロゴロと声を出しながら水を激流にして洗浄し、ゴボッと捨てる作業を何回か繰り返します。
 その前と後でウィルスの数は全く同じであるなどということは考えられません。

 ヨードというのは〈ヨウ素〉のことです。〈ヨウ素〉の殺菌消毒効果は既に科学的に証明されています。ウィルスに対しても効果があります。
 それがコロナウィルスという種類にも効果が上がるのか?
 どの程度効果を上げるのか?
 それが研究対象となっているわけです。

 研究がすすめば「〈効果がある〉という結果がでる」と予想しています、吉村知事の予想と同じです。

 その効果がどの程度なのか、そこが問題ですね。

 できれば〈大きな効果が期待できる〉という結果が出て欲しいと思っています。ただしそれは〈期待〉です、そう予想を立てるほどのデータをまだ握っていません。

 早く実験結果が出ることをたのしみにしています。
 吉村知事のキャラクターが「都合の悪いものごとをつつみかくすタイプ」でないことを期待しています。

 少し長くなりました。

 

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たのしい教育メールマガジン最新号の表紙から

今日はたのしい教育メールマガジンを発行する日です。

全力を尽くして綴るので、送ってあとはしばらく放心状態です。

最新号の表紙をご覧ください

 

 今回もかなり充実した内容になっていると思います。

 研究所の卒業生から届いた一枚の暑中見舞いからはじまって、〈発想法・哲学〉では「挫折と達成」という文章を綴りました。

 予定では、今週、研究所で学んだ人たちの教員試験の合否が出ることになっています。

 人生で味わう挫折そして達成について、たのしい教育の発想法哲学そしてカウンセリングの骨格を元に綴りました。

 たくさんの人に読んでもらいたい内容です。

 たのしい教育に興味関心を持ち、もっと深く学びたいと感じた方は、ぜひ購読してみてください。有料ですけど、その価値は十分にあると思います。

 

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愛する写真家〈星野道夫〉

 今日発行のメルマガに〈星野道夫〉のことを綴っています。

 彼の見逃していたテレビ番組に出会うことができたからです。

 彼の写真に映る生き物たちは、まるで人間の様にみえてなりません。

  久しぶりに彼の作品集をいろいろ見ながらたのしんでいます。。

 

 これはホッキョクジリス。
 人間たちのドラマのワンシーンの様にみえてしまうのは私だけでしょうか。

 みなさんも、ぜひ本屋さんで手にしてみませんか。

 写真集なら「アラスカ 風のような物語/小学館」、エッセイ集なら「旅をする木/文藝春秋社」を手にしてみてください、彼の作品は入手困難になっているものも多いのですけど、この2つは比較的かんたんに手に入ると思います。

 どちらも単行本と文庫両方で手にはいります。

 気に入ったら、次は大版の写真集を手にしてみてください、感動がさらに深まるとおもいます。

 私もまたしばらく彼の作品に触れて、遠くアラスカの風に浸ってみようと思います。

 

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パニックにならず丁寧着実に感染症対策を!

 これが第二波なのか、あるいは第一波の流れなのかは、時が流れて後にしかわかりませんが、いずれにしてもコロナ騒動は第2幕として私達の前に迫ってきました。
 といかく慌てず騒がず、インフルエンザを含めた感染症対応を丁寧に実践していくことです。

 巷からは「感染者を脅迫」「感染者の自宅に生卵を投げつける」など悲しい話が聞こえてきます。

 これだけ〈コロナPCR検査+〉の人たちが増えていくと、しばらくして沖縄では1000人に一人くらいの割合まで高まっていく可能性があります。
 すると、大きな学校なら子ども達の中に一人くらいの割合で出てくることになります。中規模の学校であっても保護者まで加えれば一人二人は該当する人が出てくることになるでしょう。

 かつて「エイズ感染者」たちが差別され悲惨な状況も起こりました。現在では人権の日として、差別をなくす取り組みがなされています。
「ハンセン氏病」の間違った認識によって、耳を疑いたくなるほど悲しいことも起こりました。

 新型コロナ感染者に、またそういった悲劇を体験させてはいけません。

 PCR検査(ポリメラーゼ・チェーン・リアクション)は私の愛読書の一つ『マリス博士の奇想天外な人生/ハヤカワ文庫』の著者キャリー・マリスが発見した遺伝子解析の手法です。
 根っからの遊び人である彼は、日本車〈ホンダ・シビック〉に彼女とサーフボードを載せて移動中、とつぜん遺伝子増幅法のアイディアを思いつき、さっとメモしてPCR検査法を開発しました。


 彼はその画期的な方法によってノーベル化学賞を受賞しています。

 ノーベル賞をもらった検査手法だからといって、PCR検査陽性の人が〈病人である〉とは言えません。
 ニュースを注意してみるとわかると思いますが、無症状つまり病気が発症していない人たちが多数出ています。
 つまり体内の主要な免疫システムが動作する前に身体の中で駆逐してしまった人たちがたくさんいるのです。
 これでは「新型コロナに感染している」と言ってよいのかどうかすら微妙なので「無症状病検体保持者」というややこしい名前で呼ばれることもあります。
 さらに困ったことに、PCR陽性という判定が出たからといって、その信頼性は確実ではないと指摘する声もいろいろあがっています。

感染確率の低い人がPCR検査を受けると、むしろ混乱する

 

 コロナPCRで陽性が出た人たちを差別ではなく支え、コロナだけでなくインフルエンザ諸共、感染症を減らしていくことはとても重要なことです。

 丁寧に着実に感染症対策をすすめていきましょう。

① マスク ② 手洗い ③ 換気 ④ 除菌 ⑤ 避密(密を避ける) 他

いろいろな対策をすすめて、今回の混乱をはやく過去のものにしていきましょう。

たのしい教育研究所(RIDE)も全力で感染症対策に取り組んでいます。

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