合格したいのか、それとも一次試験に合格したいのか?

 教員試験はたいてい一次と二次の二つに別れていて、一次試験合格後に二次試験が課されます。

 ところがほとんどの人は「まず一次試験の突破」が目標になっていて、二次試験の勉強からやる人はほとんどいません。

 私のスーパーバイズを受ける人の中には毎年、二次試験のスーパーバイズから始める人がいます。

 今回もそうです。

 一次不合格という苦しい結果を見せつけられた後、痛む心を抱えたまま立ち上がって、一次を突破した人と一緒に二次の特訓をすすめているわけです。

 自然と、指導する側の熱意も高まってきます。

 これは模擬授業のスーパーバイズです。

 先輩たちが的確なアドバイスをしてくれるので、私はもっぱら「私が勉強が苦手な子どもなら」という立場で考えを組み立ててスーパーバイズすることができます。

 円の面積の出し方を知らない教師はいません。
 教科書では知らない前提ですけど、すでに公文や学研などいろいろな塾で学んでいる子ども達もいます。
 ごく普通に勉強と付き合っている子ども達もいます。
 そしてその中にまじって「算数なんてイヤだ」と思っている子ども達もいます。
 私は、その「算数なんてイヤだ」という子ども達の味方です、〈たのしい教育研究所(RIDE)〉そのものがそうです。

 すでに知っている子ども達にも、ごく普通に構えている子ども達にも、キライだという子ども達も、ついつい考えて前のめりになる授業というのはどういうものか?

 教師が学んできた過去のものをなぞるだけでそれが達成できることはないでしょう。今の子ども達は教師が子どもだった時代より、ずっと自分というものを大切にし、自分の興味関心を中心に物事を組み立てていくことができる凛々(りり)しい人物たちなのです。

 その立場で私がスーパーバイズしている一コマです。

円の求積を知っている、その知識を授けるという立場ではなく
「ここをこうすると〈考える価値〉を感じてくれるのではないか」
「こうやってすすめていくと〈本当かなぁ~〉と自分の頭を稼働してくれるのではないか」
それをまず考えるので、受講生がスラスラと書いた計算式を出す前に、
「私なら図を描いて〈こっちをこうやって・・・〉という様に考えを組み立てていくんだけど、どうよ?」と投げかけています。

 受講生も講師の皆さんが前のめりになってくれるとしたら、それは使える授業だと思ってよいでしょう。

「合格したいの? それとも、一次試験に合格することが目標なの?」
その問いは、本気で受講生は立場に立っているからこそ言える言葉です。

 いっきゅうofficeではすでに来年の合格に向けたプロジェクトがすすんでいます。

 1~2点差で合格するのではなく、グンを抜いて合格できる人をどの様に育てるか。しかもそれは受講生に多大な無理をしいるものではない方法・・・

 今年のSVの方法に根本的な変革を考えつつ、頭がフル稼働中です。

 来年を想定して動いている方がいたら、そしてその方が「たのしい教育」に興味関心が高いということなら、お問い合わせください。

 

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メルマガ〈星野道夫〉に関する章の反響

 このサイトでも軽く紹介したのですけど、最新のメルマガに書いた〈星野道夫〉の章の反響がけっこう大きく、喜んでいます。

・星野道夫という人物について初めて知りました

・教科書で読んだことがあったのですけど、メルマガではじめて興味を持ちました

・いっきゅう先生、実際にアラスカに言ったんですか?

他にも

・今の光村の6年国語の教科書に星野さんの〈森へ〉というエッセイが載っています

という便りなどたくさんの便りが届いています。

 サイトには載せませんでしたが、これは私がアラスカ行きの飛行機から撮ったアラスカの大地です。

 この下には秋の始まりの頃のアラスカの大地が広がっています。

 星野さんのアラスカの写真は、夏の暑さを忘れさせてくれると思います。

 暑い夏の日々、星野さんの写真集を手にしてはどうでしょうか。

 公共図書館にはおそらくおいてくれていると思いますよ。

wikipediaから星野道夫の本を引用します。
⭕はそのジャンルで私が初めに手にしてほしい一冊です。

写真集

随筆

  • アラスカ 光と風(六興出版 1986年)
  • イニュニック[生命](新潮社 1993年)
  • ⭕旅をする木(文藝春秋 1994年)
  • 森と氷河と鯨-ワタリガラスの伝説を求めて(世界文化社 1996年)
  • ノーザンライツ(新潮社 1997年)
  • 長い旅の途上 [遺稿集](文藝春秋 1999年)

写真絵本

 ⭕アラスカたんけん記(福音館書店 1990年)

  • ナヌークの贈りもの(小学館 1996年)
  • 森へ(福音館書店 1996年)小学校の教科書にも載っている作品
  • クマよ(福音館書店 1999年)

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イソジンなどポビドンヨードはコロナへの効果があるの?/科学的な見方・考え方について

 大阪の吉村知事が〈ポビドンヨード液/イソジンうがい液など〉がコロナ対策に効果がある可能性がある」という趣旨の発言したことが大きく取り上げられて、それに対するたくさんの反論が出ているようです。

 皆さんはどう考えているでしょうか。

 

 科学は〈予想〉を元に〈実験〉して真理を突きとめます。

 科学によってすべてが明らかになっているわけではありませんが、〈科学〉より真理を突き止めてくれるものは今の所、何もありません。

 占いも古い文献も経験も予感も、圧倒的多数が選んだ選択肢も、科学より確かなものはありません。

 科学はいくつもの予想を立てて実験することによって真理にたどり着きます。

「うがいがコロナに効果がある可能性がある」というのは予想です。

 私の見たところでは吉村知事は

「ポビドンヨードを含むうがい薬の使用で、新型コロナ陽性患者を減らせる可能性がある」と発言しています。

https://median.press/governer-yoshimura-said-yode-prevents-covid-19/

 〈可能性がある〉という「予想」を述べているわけです。

それに対して

・科学的な根拠がない

・拙速(せっそく)である

・もともとイソジンうがいをしている者としては(品薄になるから)迷惑な話だ

・うがいで事故があったらどうするんだ

といった反論と、〈イソジン吉村〉といった嘲笑的な発言もたくさん見られるようです。

 皆さんは、どういう立場でしょうか。

 個人であっても公人であっても「予想を述べる」ことはとても大切なことだと思います。

 予想を元にして確かめていく(実験する)ことによって、その予想が正しかったのか間違っていたのかがはっきりするのです。

 そしてそれが正しくても間違っていても、それは〈失敗〉ではありません、次のステップにすすむ大切な実験結果なのです。

 つまり吉村知事の予想が外れていても、当たっていても、それは大切な実験結果となり、影響の大小の違いはあれ、確実にコロナ対策が一つ進むことになるのです。

 薬局に買いに走った人たちの中には〈効果があるのだ〉と確信して行った人より「吉村知事の〈予想〉は確かなのではないか」という自分の予想で行った人の方が多いと思うのですけど、どうでしょうか。

 吉村知事の発言をうけて「副作用が出たらどうするんだ」という話が出ているのですけど、それなら風邪気味で病院にいくと必ずといってよいほど処方される〈ヨードうがい液〉そのものにもノーと言わなくてはいけないかもしれません。〈副作用や使用量・使用頻度などを丁寧に伝えて誤用が起こらない様に気をつけながら使っていく必要があること〉は、医薬品全体に言えることだからです。

「欲しいという人の手に渡らないのをどうしてくれるんだ」という怒りもネット上で見られている様です。

 以前の〈マスク不足〉と同じ状況です。

 その状況になったのは「マスクが効果があると言った人が悪いから」でしょうか?

 それは経済や供給・流通システムなど別なものがからんでいると思うのですけど、どうでしょう。

 不足した物資をどの様に供給していくか、それは特に医療や食料や水など〈命〉に関わるものついて、人類全体が工夫改善していく大きな課題だと思っています。


 科学的な見方・考え方について書いてみましたが、本当に〈ポビドンヨード〉による〈うがい〉はコロナ対策に効果があるのか、という現象的な問題について、私の予想を書いて終わりたいと思います。

 まず、〈手洗い〉がコロナ対策に効果があるか?
 あるでしょう。
 石鹸やアルール、アルカリ電解水などを使って手洗いすると、より効果があがることはわかっていますが、〈水だけ〉で洗っても、洗う前と洗って後のウィルスの数については差が出るのは当然のことです。水で手洗いしても「洗う前と洗った後が全く同じだった」というのは原子論的に考えられません。

 手についたホコリだろうが塗り薬だろうが洗い流れていくのです、その流れる量は差があるとはいえ、洗う前と後が同じということはないでしょう。

 手についた墨はどうでしょう?

 水だけではなかなか落ちません、しかし、少ないとはいえ落ちているのです。

〈うがい〉というのは「喉の手洗い」です。

 ゴロゴロと声を出しながら水を激流にして洗浄し、ゴボッと捨てる作業を何回か繰り返します。
 その前と後でウィルスの数は全く同じであるなどということは考えられません。

 ヨードというのは〈ヨウ素〉のことです。〈ヨウ素〉の殺菌消毒効果は既に科学的に証明されています。ウィルスに対しても効果があります。
 それがコロナウィルスという種類にも効果が上がるのか?
 どの程度効果を上げるのか?
 それが研究対象となっているわけです。

 研究がすすめば「〈効果がある〉という結果がでる」と予想しています、吉村知事の予想と同じです。

 その効果がどの程度なのか、そこが問題ですね。

 できれば〈大きな効果が期待できる〉という結果が出て欲しいと思っています。ただしそれは〈期待〉です、そう予想を立てるほどのデータをまだ握っていません。

 早く実験結果が出ることをたのしみにしています。
 吉村知事のキャラクターが「都合の悪いものごとをつつみかくすタイプ」でないことを期待しています。

 少し長くなりました。

 

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たのしい教育メールマガジン最新号の表紙から

今日はたのしい教育メールマガジンを発行する日です。

全力を尽くして綴るので、送ってあとはしばらく放心状態です。

最新号の表紙をご覧ください

 

 今回もかなり充実した内容になっていると思います。

 研究所の卒業生から届いた一枚の暑中見舞いからはじまって、〈発想法・哲学〉では「挫折と達成」という文章を綴りました。

 予定では、今週、研究所で学んだ人たちの教員試験の合否が出ることになっています。

 人生で味わう挫折そして達成について、たのしい教育の発想法哲学そしてカウンセリングの骨格を元に綴りました。

 たくさんの人に読んでもらいたい内容です。

 たのしい教育に興味関心を持ち、もっと深く学びたいと感じた方は、ぜひ購読してみてください。有料ですけど、その価値は十分にあると思います。

 

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