たのしい教育への疑問②/本を楽しむ為には漢字や語句が分からないといけない様に、楽しい授業をするにも基礎基本をしっかり習得させる必要がある

 前回から続いて〈本を楽しむ為には漢字が分からないといけない様に、楽しい授業をするにも基礎基本をしっかり習得させる必要があるのではないか〉という疑問に対する話です。

 みなさんはどう考えたでしょうか。

 たのしい教育研究所の答えはシンプルです。

「本を楽しむ為には漢字や語句が分からないといけないということなら、〈たのしい教育研究所〉は、その漢字や語句を〈たのしく学べる〉様にしたいのです」

 その考えにA先生も納得してくれた様に感じています。

 A先生にはいくつかの事例についてもお話しました。このサイトのサイドにも出ている〈国語辞典をたのしもう〉もその一つです。
 もう一つ、私が学校にいた時に利用していた定番の教材「漢字の宝島」を紹介しましょう。入手できるサイトものせておきます。
 教務主任をしていたこと期間も長かったので、担任の先生がおやすみすると、そのクラスに入ることも多く、国語の授業としてよく利用していました。〈ぬり字〉とも呼ばれています。
 それぞの学年の数字型に描かれた島に、その学年で学ぶ漢字が配列されていて、それを見つけて隣と違う色で塗り分けていくのです。

 子どもたちから評価が高く〈家庭学習でやりたい〉というので、いくつかの学年のプリントをもらっていく子も出て来るほどでした。

漢字の宝島 低学年
   漢字の宝島 高学年

 漢字を何度も書いて覚えるドリル学習も、苦痛ではなくたのしく組み立てていける教材があります。もちろんその為には教師が〈たのしい教育〉を本気で学んでいく必要があります。半端に学んでいくと腰砕けになってしまいますから注意が必要です。

 A先生からの疑問に戻りましょう。そこで提示された疑問は〈たのしい教育〉への反論的なものに見えたかもしれませんが、全くそうではありません。

 長い歴史の中で残されて来た文化は、私たち人類が感動をもって残して来たものです。ですからそれを学ぶ事は、たのしい教育として構築していくことが可能だと考えています。
 とはいえ、たのしい教育はまだ歴史が浅く着実に歩を進めていることは間違いないとはいえ、全ての教育内容をたのしくできるまでには至っていません。その為にはいろいろな人たちの叡智を注いでいく必要があります。たのしい教育の教材を開発し、それを広げる活動はまだまだこれからです。みなさんの興味関心と協力をたのしみにしています。
 社会にはいろいろな問題が山積しているとはいえ、一緒にたのしい教育を推進してくれる方達が増えてくれることが明るい未来を広げていくことになります。
 その活動そのものが、とてもたのしいですから、心からお勧めします。
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たのしい教育への疑問①/本を楽しむ為には漢字が分からないといけない様に、楽しい授業をするにも基礎基本をしっかり習得させる必要がある

〈たのしい教育研究所〉には批判的な話は届きません。たのしい教育と対立する様な見方・考え方が教育の世界に存在しないということかもしれませんが、それと敵対する考えの人たちは、そもそもこのサイトなどを読まないのでしょう。
 もしも〈教育にたのしいとか楽しくないということは関係ない〉という人がいても、自分の教育をより良くしたいという意図があるから、このサイトを読んでくれているので、子ども達の明るい未来に全力で取り組む姿を批判する気持ちにはならないのだと思います。

 もしも〈たのしい教育〉に疑問や批判を感じる人たちがいても〈子ども達の笑顔〉に反対する人はいないでしょう。

 そもそも、たのしい教育研究所には、その方法を学びに来る方達なので、必然的にその趣旨に賛同している皆さんが集う場になります。ですから、そういう方達から来る〈たのしい教育への疑問〉は、ありがたいことでもあります。

  今回は、その貴重な話を取り上げようと思います。

 某日、ある先生から「たのしい教育研究所の活動にとても関心を持っています。いろいろな組織と違って、教師をしていた喜友名先生が途中退職してまで立ち上げた組織である、ということが一人の教師として心をうちます」という挨拶から始まって、本題としてこういう内容が綴られたメールが届きました。

 子ども達が楽しんで授業に参加してくれることはいいことだと思うのですが、例えば読書を楽しむ時にも漢字や語句が分からないと楽しめないように、基本的なこと基礎的なことを習得することは欠かせないことだと思うのです。

 基礎的基本的なものをしっかり習得してこそ、喜友名先生のいう、たのしい教育も成り立つのではないでしょうか?

 この疑問はわたしにとって、とても嬉しい問いかけでもあります。

 みなさんなら、どう答えるでしょうか?

 特に〈たのしい教育〉に共感して下さっている皆さんが、どの様に答えるのか、それを聞かせていただけたら幸いです。

 ちなみに、その先生が心から賛同してくれたのかどうかまでは定かではありませんが、私とのやりとりはすでにいい形で終えています。

 みなさんの考えを聞かせてください。
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たのしい教育を影に日向に応援してくれる方々/おいしいジャガイモが届く&ジャガイモは根なの茎なの?

 春が来る頃にも寒さ振り返しているある日、たのしい教育研究所の玄関に大きな袋が置かれていました。開けてみると丸々としたジャガイモがたくさん入っています。今年になってジャガイモの美味しさを発見した私にとってとてもうれしいプレゼントになりました。

 さっそくスライスして油で炒め、塩コショウをかるくふって味わってみました。

 実においしいジャガイモです。
 たのしい教育Cafewで、みんなにご馳走しようと思います。

 ジャガイモといえば、以前「ジャガイモは根ではなく茎だといってよいのか」について板倉聖宣の文章を掲載しました➡︎こちら

 それを読んでくれた中学生から、さらに質問が来た時に、こういうメールを送りました。

Aくんへ

 Aくんも言う様に、ジャガイモもサツマイモも土に埋まっている部分なので〈根っこ〉だという見方や考え方は、ごく自然なことです。
 それをはなから否定しても納得いかないでしょう?
 私自身もそうでした。板倉聖宣もそうだったんです。

 辞書を調べると、こうあります。

 

〗 コン・ね

1.草木のね。地中にあって、水分や養分を吸収する働きをするところ。また、ねもと。物のつけね。「草根木皮・大根・舌根・球根・発根」

 

〈草木のね。地中にあって〉という書き出しですよね。

 

 しかし科学者たちが詳しく調べていくうちに「〈土の中にあるかないか〉が〈根〉かどうかの決定的な説明とはならない」ということがわかってきました。

 ちなみに〈科学者〉というのは、Aくんやわたしたちと別な存在ではなく〈納得がいかない〉〈もしかすると、こうなんじゃないかな〉ということがたくさんあって、それを予想しながら確かめていった人たち、確かめている人たちです。

 つまりAくんや私たちの味方なんです。

 

 科学者たちが、いろいろ調べていくうちに、根っことはいっても、土の中ではなく、空気中に出ている〈根〉があることもわかってきました。

 

 

 そうやって調べていくうちに、同じ〈いも〉と呼ばれていても、ジャガイモもサツマイモも、味や栄養以外に大きな違いがあることがわかってきました。

 

 その一つが、太陽にあてた時のジャガイモとサツマイモの違いです。

 サツマイモは、太陽にあてて干しているうちに美味しくなっていくというので〈天日干し〉をすることもあります。その時に特に表面の色が変わることはありません。

 

 しかしジャガイモは違います。
 左が太陽にあてていないジャガイモで、右は太陽にあてたジャガイモです。
 色が大きく違っています。

 

 こういうところからも「同じ〈地中〉にあるものでも、どうも違いがあるようだ」ということに気づいていった人たちが出てくるでしょう。

 こうやって、ジャガイモは地下にある〈茎:くき〉で、サツマイモは地下にある〈根:ね〉なのだということもわかってきたのです。
 「テストに出るから覚えておこう」的な知識ではなく、科学の歴史を丁寧にたどっていくうちに、こういうことも、腑に落ちていくことがあると思います。

 自分でもいろいろ関心をもって調べていってくださいね。

いっきゆう

 たのしい教育研究所には、応援してくださる方たちがたくさんいます。見えるところだけではなく、土の中で支えてくれるかの様に応援してくれる方たちもいます。ますます背筋を伸ばしてしっかり進んでいきたいと思う日々です。この〈いいね〉ラインのクリックも 着実な応援となります!

楽しい折り染め書道・折染め習字/広がるたのしい教育-折染めの楽しみ方はたくさん

 たのしい教育研究所の講座を受けた方たちから、その後、子ども達と楽しんでくれている様子が届きます。最近UPした〈折染め書道・折り染め習字〉ですけど、別の先生からも届きました。

 カラフルで愛らしい文字がたくさん並んでいます。

  折染めの楽しみ方はとてもたくさんあります。

 みんなで笑える教材を作ったり、プレゼントになるものを作ったり、卒業式・入学式で使えるものを作ったり etc.

 そのう中の一つが筆立てです。

 今月末(30日:金)の講座に向けての準備会で作って見たのですけど、これがなかなかいい感じです。

 講座では、他にもいろいろな楽しみ方を紹介します。
 希望する方は、あと1席空いています、お申し込みください。平日ですけど、新しい年度の新しい出会いをたのしくする〈研修〉としての価値はとても高いと思います。
     ➡︎こちら

 折り染めの染料は〈プリンタインク〉を利用します。
 このアイディアが画期的で、いろいろなみなさんからの評価がとても高いものがあります。

 30年ほど前に、わたしが学んだ折り染めは着物の染料を使っていました。染まり具合は確かに良いのですけど、費用的に高いのと、実際に染めるまでに何段階かの過程を経るので、講座などで積極的に他の先生たちに広めることに躊躇していたのですけど、このプリンタインクの利用のアイディアが出てからは、どんどん広めています。実際の染まり具合もとてもよく、いろいろな先生たちが学校現場でたのしんでくれています。

 たのしく賢い笑顔が広がることは、私たちの未来にとって決定的に重要なことだと思います。それと同時にわたし達自身の笑顔とかしこさが広がっていきます。先日は、ビュンビュンごまのことで研究所に相談に来た先生がいました。チャンスがあれば、それも紹介させていただきます。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉を応援することができます !