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大人が楽しめる教材の開発は子ども達にとっても重要

 沖縄大学で開催されたシンポジウム「子どもたちの意欲が高まる関わりを考える」にシンポジストとして参加してきました。主催は〈大学コンソーシアム沖縄〉です。シンポジウム当日はかなりの雨でしたが、主催の方たちの力で会場は予想以上の人数で埋まっていました。

 本島内の講演や授業などはスタッフも参加するのですけど、この時は研究所主催のワークショップと重なっていて、わたし一人の参加となったため、その時の写真が手元にありません。主催者側に提供していただいた写真を利用させていただくことになるので、他の方が写っているものは加工を強くしてあります、ご了承ください。

 大学生の皆さんなどいろいろな発表が続き、私の順番が最後になっていたので、予定していた話(プレゼンテーション)を変更して実験をすることにしました。話の連続ではない流れにしたい気持ちになったからです。とはいっても、事前に主催者の方たちに伝えていた内容から脱線するワケではなく、「子どもたちの意欲が高まる関わりを考える」という筋の真ん中を走る内容です。

 スタッフが準備してくれている〈いっきゅう先生セット〉と表示されたファイルにはブーメランなど、いくつかの教材が入っているので、こういう時にとても役立ちます。

 これがその時の様子です。
 わたしが参加者の皆さんに語りかけたのは
「みなさん、今日のテーマは〈子どもたちの意欲が高まる関わりを考える〉ですけど、子どもの意欲を高めることと大人の意欲を高めることは、どっちが難しいと思いますか?」

 会場がざわめいていくのがわかります。嬉しいことに笑顔も広がっていきます。

「大人は、やらなければいけないことがたくさんあって、もしかするとこの場に参加してくださっている皆さんも、いろいろな役割りを背負ってここにいるという面も大きいのではないでしょうか?
 では、さっきの質問に手をあげていただけますか・・・〈子どもの意欲を高めることが難しい〉と思う方・・・」

 さて、会場の皆さんが手はどちらに多く上がったと思いますか?

 圧倒的に〈大人の意欲を高めることが難しい〉でした。

 この公式サイトのいろいろな記事を読んでいただければわかると思いますが、私は幼稚園の子ども達から、小学生、中学生、高校生、大学生、一般といろいろな方たちへの授業をしています。
 小学生と中学生の〈乗り・盛り上がり〉の具合いは明らかに違います。
 小学生は始まってすぐに乗ってきてくれます。
 中学生の授業はアウェイで始まる事も多々あります。夏など「なんでこんな暑い時にクーラーも無い体育館にみんな集められて授業を受けなきゃいけないんだ」、冬は冬で「何でこんなに寒いフロアーに・・・」という様な雰囲気も伝わって来る事も少なくありません。
 実はそれを次第にこちらの授業に乗せていくのが、わたしの快感の一つでもあります。

 中学、高校、大学生となると、〈簡単には乗らない〉という感じが強くなって行きます。
 盛り上がるハードルは年齢と共に上がっていくと言ってよいでしょう。

  ですから、大人が盛り上がってくれる様な教材を作ることができれば、それは〈子ども達も盛り上がってくれる〉といってよいのです。もちろん完全ではありませんが。

 さっそくブーメランを取り出して、予想を立ててもらいながら、実験をしてみました。参加してくださった皆さんも身を乗り出してくれました。シンポジストの方達も一緒に予想してくれた。
 どんどん乗って来たので、あらかじめプレゼントとして準備してあった「グルくん」の実験まで進みました。

 
 全部終わって会場の片付けに入るころ、たくさんの方達が個人的に話をしに来てくれました。うれしい評価がたくさんで、名刺入れに準備してあった名刺がなくなるくらい、いろいろな方達と触れ合うことができました。

 実力ある子ども達がたのしく元気に成長する。その流れが明るい未来を作るのです。もちろん大人の我々もたのしく元気に成長していきましょう。それができれば、子ども達に伝わらないわけがない、そう思っています。
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