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自由研究のすすめ方①/昨年のたのしい自由研究の講座を受けてくれたみなさんへの手紙から(前半)

 たのしい教育研究所(RIDE)にも自由研究の相談や講座の依頼がかかえきれないほど届く季節になりました。今回はその自由研究について書こう思いながら下書きの部屋を見ると「これはすでに公式サイトにUPした」と思っていた文章がいくつもそのままになっていました。

 まず〈自由研究のすすめ方①〉として「昨年のたのしい自由研究の講座を受けてくれたみなさんへの手紙」の前半に少し手を入れてお届けします。
 前半はア~ルに実験してみたことを中心に書いてあります、本来は写真もあったのですけど、その写真を探すことはできません、いつか見つかったら紹介しますね。

 RIDE(ライド:たのしい教育研究所)の「たのしい自由研究(じゆうけんきゅう)」の講座を受けてくれた皆さんへ

 習っていない漢字が出てくるかもしれませんから、プリントして、大人の方が代わりに読んであげてくれませんか。

 先日は「たのしい自由研究」の講座に来てくれてありがとうございます。

 みなさんから「とてもたのしかったです」「来年も必ず参加したです」という様な感想を読んで、講師・スタッフのみんなでとても喜んでいます。

 そして、これだけ喜んでくれたみなさんに、自由研究についてもう少しお話しをしたくなっています。

 すこしつきあってくれますか。

 今回のテーマは〈自由研究〉でしたけど、みなさん「研究」というのはなんでしょう?

 時々〈いろいろ調べることが研究だ〉とかん違いしている人たちがいます。

 しかしそうではありません。
 研究というのは〈予想を立てて確かめていくこと〉です。

 研究は、将来、科学者になる様な人にしか役立たないのでしょうか?

 いいえ、そうではありません。

 研究は、ごく普通のわたし達の暮らしの中でも、とても大切です。

 そして、研究はわたし達の生活を豊かにしてくれます。

 たとえば、たのしい教育研究所には、ウェルカム(いらっしゃいませ)担当のア~ルというネコがいます。道でバスにひかれそうになっているところを助けられて、一ヶ月くらい前に研究所に引き取られてきました。生後4ヶ月くらいです。正式な名前は〈アルキメデス〉ですけど、長いので普段はみんなア~ルと呼んでいます。

 ネコは犬ほどではないけれど鼻がよいという話があります。

 本当でしょうか?

 スタッフのメンバーで予想を立てて実験をしてみました。

 研究所のメンバーが外の仕事に出る時に、食べ物を、いつもの場所に加えて合計4ヶ所においてみたのです。

 ア~ルは育ちざかりで、たくさん食べます。
 普通だと全部を一回にペロリと食べてしまうくらいの量を4ヶ所に分けてみたのです。
外出してもどる時間は2時間くらいでした。

 さて、ア~ルは何ヶ所の食べ物を食べるでしょう?

 そんなに難しい場所においているわけではありませんが、部屋はそれぞれ分かれています。中身はア~ルの大好きなカンヅメの肉を使いました、普通の固形の食べ物よりずっとにおいが広がるはず、鼻が良いならカンタンに見つけることができるのではないでしょうか。

 研究所のメンバーの予想は

  ア.全部食べる

  イ.三ヶ所食べて一ヶ所残す

の二つに分かれました。

 みなさんはどう思いますか?

 メンバーが用事をすませて研究所にもどると・・・

 なんといつもの一ヶ所だけ食べて、残りはそのままでした。

 鼻がきくならカンタンに見つけて食べているだろうという予想はみんな外してしまいました。

 もちろんこの実験一回だけで、ネコの鼻の良し悪しを決めることはできません。

 食べ物のにおいがしなかった

 ア~ルの鼻が悪かった

 ア~ルが、いつも決められたところ以外には無いと思い込んでいた

などいろいろな理由が考えられますからね。

 ア~ルの鼻が悪いというのは、散歩を続けているかぎりでは、違うと思います。草や土の匂いをかいで、その匂いの強い方へとどんどん進んでいったりしますから。

 一回の研究ではわからなくても、こういう様にいろいろな実験を重ねていくことで、あることがはっきりとわかってきたりするものです。

 それは大切なア~ルのこと、言葉で話してくれるわけではないア~ルのことをもっと深く知ることにもなります。

 そういう研究の進め方で、わたし達人間は、これまで治らなかった病気を治したり、これまでできなかった道具を作ったりすることができる様になるのです。

 みなさんも身近なことで、いろいろ予想を立てて実験し、研究をすすめていくことは、みなさんの身近な暮らしも豊かにしていきまし、研究をすることが普通にできる様になると、将来大きな発見・発明をする様にもなるでしょう。

 今回、自由研究の講座でとりあげたものは、どれも科学のとても大切なものをとりあげています。

太陽系の正しいイメージモデル

空気が粒であることを〈空気てっぽう〉で確かめる

遠く離れていても、周りの音を集めることによって、ささやき声でも聞こえる様になる

研究に役立つ本の話

化学の基礎:身近なものを組み合わせることによって個体と液体の中間の物質をカンタンに作り出すことができる

友達と仲良くなることは研究にとっても重要なこと   ほか

どれも本格的な研究です。

みなさんがそれをたのしんで、さらに自分でも研究を深めていって欲しいと思っています。

 話したいことは、まだあります。 つづく

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