わたしが植物のことを、細かく調べたり、同定(目の前の植物が◯◯という植物だとハッキリ特定すること)する時にもっとも拠り所とするのは 伊波善勇先生の〈石川市の植物:石川市教育委員会発行〉です。
〈石川市〉の植物がタイトルになっていますけど〈沖縄本島全体・離島まで〉をカバーしているとても貴重な本です。※現在、石川市は統合されてなくなりました
著者の伊波善勇先生が逝去して一ヶ月と少し経つ。
今回は、伊波先生のことについて、書かせていただきます。
最近〈アメリカフウロ〉のことを調べる為に、時代を遡る必要があって、〈牧野富太郎〉の図鑑を調べています。牧野富太郎は明治~昭和初期に活躍した植物学者で日本の植物学の父と呼ばれています。世界的にも有名な人物です。
〈雑草という植物の名前はありません〉という言葉を耳にした人もいるかもしれません、それはこの牧野富太郎が発した言葉です。
彼の代表的な著作が「牧野日本植物図鑑」、これです。
東京の行きつけの本屋さんで見つけたので即入手しました。卓上版(縮小版)で安く出ています。さすが東京の物量は大したものです。
そうやって牧野富太郎の本を読み始めているうちに、伊波善勇先生の素晴らしさをますます実感しています。
これが伊波善勇先生です。
たのしい教育研究所の〈たのしいアウトドア教室-どんぐり・ドングリ編-〉で講師を勤めてくださった時の一枚です。
善勇先生の作業場にも何度かお邪魔させてもらい、いろいろなお話や、植物を移す時の作業方法を厳しく丁寧に指導していただきました。
伊波先生が手にしているのは、沖縄海洋博記念財団の依頼で編集した〈沖縄植物図鑑〉と〈恩納村の植物〉です。
どんぐりの移植の時には
「これくらい掘ればいいだろう、という様な掘り方は素人だ。植物の根がどこに伸びたがっているのか見える様になって、やっと半人前だ。植物の気持ちになりなさい」
という言葉とともに、掘り方を指導していただきました。
伊波先生の言葉を、一度ゆっくりかきおこそうと思っています。
逝去から数週間。思いも大きく、文章も長くなりそうです。②として、次回、牧野富太郎の植物画と伊波善勇先生の植物画を具体的に紹介させていただきます。この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉を応援することができます !