自由研究のまとめ方=自由研究こそ本物の研究!

たのしい教育研究所には自由研究の相談がやってきます。
このサイトには自由研究のヒントもたくさんありますからサイト内検索のまどに「自由研究」というキーワードを入れて探してみてくださいね。

研究所には「まとめ方がわかりません」というたよりも多いので、研究員の方がまとめてくれたフレームがあります。
「サトウでおいしいアメをつくろう/ベッコウアメ」をテーマにした自由研究です。

このままマネをすることはひかえていただいて、参考にして、自分なりの工夫をくわえるようにしましょう。

・画用紙を二枚はりつけて、大きめの用紙にして書くとよい
・自分がつくっている時の写真や完成した時の写真をはりつけましょう

自由研究 ベッコウアメの秘密
自由研究こそ本物の研究です。

たのしい夏休みにしてください。

 

 

自由研究につながる科学のお話(中高生向け)「蝶からガンの薬をつくる」前半

蝶の幼虫からガンの薬を作っている、という話をすると、それはいかにも怪しげな薬だろうと思うかもしれません。

蝶からガンの治療薬

しかしけっこう信頼性のある研究なのですよ。
そして私が好きなエピソードの一つです。

夏休みに入って、このサイトを読む小・中学生が増えてきましたので紹介させていただきます。

「完全変態(かんぜん へんたい)」という言葉を聞いたことがありますか?
英語では「メタモルフォーシス」といいます。

「チョウやセミ、カマキリは完全変態なのか不完全変態なのか」
という様に、学校の先生になるための試験にも出題されることがあります。

チョウやアリ、カブトムシなどは完全変態します。その仕組みは、とても不思議な現象の一つです。

地をゆっくりはって動くアオムシが「サナギ」となり、空中を舞うチョウにかわるのですから、驚きです。いったい、あの青虫の中のどこに、チョウの羽の部分がかくれていたのでしょう?

わたしも子どもの頃、とても不思議に思って観察した一人です。

完全変態の仕組みは多くの昆虫たちがとった生きるための方法ですが、科学者たちは今も、サナギの中で何がどう変化しているのか、とても興味をもって研究しを続けています。

サナギの時は体の中がドロドロのクリーム状になっているという話を聞いたことがある人もいるかもしれません。最近のマイクロCTというスキャン技術で、昆虫たちの体を解剖せずに調べることができる様になり、かなり詳しいことがわかってきました。これがそのマイクロCTによるスキャン画像です。

蝶からガンの薬

蝶からガンの薬b サナギの時、完全変態の段階で、成虫になるために必要のない部分を殺してしまいます。そしてチョウという新しい体に必要なものを作り出しているのです。

細胞が自らを殺していまう働きをアポトーシスといいますが、サナギの中でそれがどんどん起こっているのです。

これを〈ガン治療〉に使えないかと考えた科学者が、ガンの研究者であり、同時にチョウが大好きだった杉村隆さんでした。

杉村さんはこう考えました。

「チョウは、完全変態、つまり幼虫とサナギと成虫の間でまったく形が変わる。これだけの変化をするには細胞が入れかわるわけで、そのためには細胞が死ななければならないはずだ。そこで、アオムシの中に、この細胞は殺し、この細胞は殺さないという調節機構があるに違いない」

杉村さんはこういう実験をしてみました。

幼虫の尻尾を切ると0.1ccほどの青い液体が出てきた。この中に調節のための物質があるだろうと思い、数匹分を遠心分離器にかけたら透明になった。この液体を培養していた胃がんの細胞にちょっと落としてみたのです。

さて、どうなったと思いますか?

予想
ア.がん細胞が死んだ
イ.特に変化はなかった
ウ.がん細胞が増えてしまった

どうしてそう思いましたか?

後半につづく

 

自由研究 タコ・イカの心臓は3つ! ファインディング・ドリーから B

前回の記事からの続きです。
まだの方は、1つ前に戻ってお読みください。

子供の科学特別編集の「理科好きな子に育つ ふしぎのお話 365」という本があります。
コンパクトに話をまとめてあるので、長い読み物が苦手だという人たちに、おすすめの本です。

ふしぎのお話365

 理科好きな子に育つ ふしぎのお話365

さて「もしかしてその本に載っているかも」と思い、開いてみました。

ありました。

タコだけではなく、イカも心臓が3つあるのです。

少し書き抜いてみましょう。

イカとタコの体を開くと、内臓の周りに心臓が3つあることに気づきます。1つは私たちの心臓と同じく、全身に血液を送っていて、「体心臓(たいしんぞう)」と呼ばれています。

体心臓から送り出されたけえきは全身をめぐったあと、エラに達してここで酸素を受け取るのですが、エラに血液を送り出すための心臓を2つもっていて、これは「えら心臓」と呼ばれています。体心臓1つとえら心臓2つで、イカ、タコは合計3つの心臓をもっているのです。

 

3つあることは確かな様です。
ここからが肝心なところ、お互いがうまく動いているのか、それともどれかは「かざり」の様なものなのか、です。

 体心臓がいくら力強く血液を送り出しても、全身をめぐってエラに戻ってくる頃には血液の流れは弱まっています。

そこで、えら心臓が血液の流れに勢いをつければ、より多くの血液をエラに送ることができるでしょう。

酸素を受け取った血液をたくさん全身に送ることができるから、イカやタコは活発に動き回れるのです。

タコやイカの3つの心臓は、かざりなどではなく、うまく機能しているのです。

高校生がタコの解剖をしているサイトがありました。
(キミが悪いという人はここまでにしておきましょう)。

 

赤い矢印がタコのメインの心臓・体心臓です。

黒い矢印が2つのエラ心臓です。
そして、そのエラ心臓の下のロープの様に見える部分が「エラ」です。

タコの心臓は3つD
3つも心臓があるタコが、ファインディング・ドリーで大活躍します。ダイ・ハードの主人公 ブルース・ウィリスみたいですよ(^-^

夏休みの一作にしてみるとどうでしょう。

そして夏休みの宿題には、「ファインディング・ドリーを観てタコやイカの身体のことに興味が出てきて、調べてみました」という様な自由研究もよいと思いますよ。

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エノコログサを育てる 自由研究

たのしい教育研究所の近くで 勢い良く鳴くセミ達の声を近くで聴いている時に珍しい場所に生えたエノコログサ(猫じゃらし)をみつけました。

セミがたくさんとまってよく鳴く街路樹に近づくと・・・

自由研究 エノコログサ5

エノコログサはこの木の枝の分かれ目に生えていました。

自由研究 エノコログサ4

 

とてもとても小さいんですよ。
小指で後ろから頭の部分を支えてあげた写真です。
サイズがわかると思います。

自由研究 エノコログサ3

きっと、鳥か風に運ばれてたまたま木の枝で発芽し、根が張れない状況に驚いて、急いで実を実らせようとしているのでしょう。

ほとんど土地らしい土はありません。
根が張れないわけですから、身体も大きくすることはできません。
梅雨で水分が十分に供給されていた頃なら、それでもなんとか生きていけたのでしょうけど、この頃は強烈な日差しに水もすぐに乾きがちです。

みあげたエノコログサを見つけてから毎日水をあげに来ています。

自由研究 エノコログサ

 

水滴を毛にくっつけて、青空を向けて伸びているエノコログサです。
どの様に成長していくのか、いろいろ予想をたてているところです。

自由研究 エノコログサ2

タネが実るまで育てようと思っています。

 

植物栽培の自由研究はプランターや庭の畑などを利用するものだと思っている人たちがたくさんいます。
しかし、フィールドで見つけた植物に目をつけて、いろいろな実験を加えることも、とてもたのしい自由研究です。