教室・家庭にそろえたい一冊「日本の給料・職業図鑑 Plus」

「日本の給料・職業図鑑Plus」という本があります。沖縄県のグッジョブ事業関係でいろいろな書籍や資料を手にする機会が多いのですけど、その中でもかなりお勧めしたいものの1つです。先週のメールマガジンに載せたところ、たくさんの方達が購入・注文してくれた様です。

日本の給料&職業図鑑 Plus

 メルマガから少し書き抜いてみましょう。

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 私は、クラス担任をしている時だけでなく理科の専科をしている時にも教室にたくさんの本をそろえて、子ども達が休み時間などに自由に読める様にしていました。
 読み語り用の本もそうですけど、科学の本や、いじめに関する本、将来の職業にかかわるものなど100冊くらいはそろえてあったと思います。
 今回は、もしもわたしがクラス担任だったらこれは教室にそろえておいたにちがいない、と思う本を紹介させていただきます。きっとたくさんの子ども達が手に取ってくれることでしょう。

 タイトルは「日本の給料&職業図鑑Plus」。
 宝島社が出している本で980円。最近は文庫本でも700〜800円しますから、嬉しい価格です。

「職業に貴賎なし、給料がどうとかいうことは関係なく仕事を選ぶべきである」という人もいると思いますけど私はそうは考えません。
 私の師の板倉聖宣も「いったいガリレオがどうやって暮らしを立てていたのか。ファラデーがどうやって糧を得ていたのか、それが気になるんだよ」といっていましたが、わたしも全く同感です。
 子ども達が将来の職業を選択するにあたっても、生涯でどのくらいの賃金を受け取るのかは重要な判断材料の一つだと思います。
 この本には、実数として金額が記載されています。
 しかも、どういう仕事なのかも独特な視点で書いてくれています。

 まず検事・検察官はどうでしょう・・・

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 たくさんの職業の生涯賃金を載せてくれています。
 わたしが憧れる職業の1つ「マタギ」という、かなりマイナーな仕事まで載っています。

 おすすめします。

沖縄県のキャリア教育にも全力投球
「たのしい教育研究所」です

ヨシタケシンスケを沖縄へ 不思議な癒し(いやし)としての作品集

 前に書いた「ヨシタケシンスケを沖縄に」の反響もよく、すぐにいろいろな質問が来ました。
 早急に強い働きかけをする、というわけではなく、〈チャンスがあれば〉という事で行きたいので、〈長いスパンの楽しみ〉として、また〈当たるかもしれない宝くじ〉的なたのしみとしてお待ちください。今回は、ヨシタケシンスケの作品の持つ浄化作用について少し書きたいと思います。

 絵に解説を加えるのもどうかと思いますし、それの効能について語るのも変だと思うのですけど、一人の熱心な読者で、教育実践家でカウンセラーのちょっとした感想だという程度でみてください。

 日常の一コマや頭に浮かんだささいな事を「これはスケッチに値する」と感じてペンをとるのがヨシタケシンスケのすごさであることは前回書いたつもりです。それは〈他を持ってかえがたい〉どころか〈世界に類を見ない才能〉だと思います。

 そういうささいな一コマに目を見張る発想もたくさん転がっているのですけど、同時に〈癒し/いやし〉にもつながる作用があります。笑いが癒しにつながる、という意味でもそうかもしれませんが、笑いでなくても、心の奥深くで自分を肯定できたり、子どもの頃の感覚を取り戻したりできるからでしょう。

 前回のヨシタケシンスケスケッチ集 デリカシー体操 からいくつか紹介させていただきます。この中のどれかが、みなさんの心のどこかに安らぎを感じさせてくれるかもしれません。

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 前回の記事を読んで「さっそく本屋さんに注文しました」という方達が何人もいました。うれしいことです。
 こちらからも購入できます ➡︎ ヨシタケシンスケ スケッチ集 デリカシー体操

たのしさいっぱい
たのしい教育研究所です

たのしい宇宙教育 地球外生命体を探るミッション エウロパについての最新情報 from NASA. と雑誌ナショナル・ジオグラフィック

 地球外生命体の可能性を探るミッション 木星の衛星エウロパについて、NASAが先週発表を行いました。「いよいよ見つかったか」と思った人たちもいたかもしれませんが、それはありえないことでした。まだエウロパに衛星が行っていない段階の発表ですから。

 発表の内容は「エウロパから水が約200km(沖縄島をタテに2つ分)ほど吹き上がっている」というものでした。

http://www.nasa.gov/press-release/nasa-s-hubble-spots-possible-water-plumes-erupting-on-jupiters-moon-europa

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原文を見てみましょう。

Astronomers using NASA’s Hubble Space Telescope have imaged what may be water vapor plumes erupting off the surface of Jupiter’s moon Europa. This finding bolsters other Hubble observations suggesting the icy moon erupts with high altitude water vapor plumes.

軽く訳してみます。

Nasaのハッブル宇宙望遠鏡は木星の月エウロパから水蒸気らしいものが吹き上がっている姿を捉えた。この発見は、これまでのハッブル宇宙望遠鏡の観測結果から予測されてきたエウロパの高温度の水蒸気噴出の予測をさらに裏付けるものである。

 

 以前、このサイトに「地球の海底にある熱水噴出口」の話を書きました。そこが地球の生命の起源ではないかと考えられているという話です。エウロパにも同じものがある可能性が高いので、わたし自身の予想は「地球外生命体がエウロパで発見される」です。みなさんはどうでしょう。予想しておくと、外れていても賢くなりますから、ぜひ予想してみることをお勧めします。

 その発表を見てから探したのは、私がコレクションしている「ナショナル・ジオグラフィック誌」です。お勧めの雑誌で、わたしはクラスを持っていた時にも、理科を担当していた時にも欠かさずその雑誌を置いていました。

 ナショナル・ジオグラフィク誌(ナショジオ)2014年6月号の特集が「生命は地球の外にも存在するのか?」
 可能性が最も高い星エウロパのことが書かれています。

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 エウロパに探査機を送り込んで直接調査を行うというミッションをNASAが正式に発表したのは昨年2015年3月。順調にいけば2025年までには探査機を打ち上げて2030年代初頭にエウロパに到着することになります。あと14年。待ち遠しくてなりません。
 NASAの動画はとてもカッコよくてプレゼンテーションの勉強にもなります。英語ですが動画をつけておきます。意味はわからなくても映像や画像を見るだけでも価値があると思います。3分ほどですから見てみませんか。

宇宙教育もたのしさいっぱい
「たのしい教育研究所」です

 

 

子ども主義とは何か? 板倉聖宣語る

 板倉聖宣の発想法は仮説実験授業を生み出した人物だけあって、刺激に満ちています。
 毎週発行している「たのしい教育メールマガジン=教師は辞めても たのしい教育&映画はやめられない!」にもほぼ毎回、板倉聖宣の発想法を載せています。貴重な板倉聖宣の資料は、講演などで板倉聖宣が語ったままを文字起こししているものが多いので、読みにくいところが多々あります。また話し言葉というのは整理しないと脈絡がずれてしまうことも多いのです。そこで私が前後を入れ替えたり、言葉を補ったりするなど、構成し直してまとめています。おかげさまでとても好評です。
 メルマガの内容は刺激が大きすぎるので、そのまま掲載するのは控えて、そのうちのわずかな部分を今回の様に、公式サイトにも掲載しています。
 今回は〈子ども主義〉について、お届けします。

〈子ども主義〉とは何か。
 文学は教育に関わることが多いですね。ですからボクもある程度読んでいます。
 文学というものは元もと読者主義です。〈強制的に読ませる〉というわけにはいかない。〈読んでもらわないといけない〉のです。ですから〈読者主義〉です。
 思想や内容で「右だ」「左だ」という様に主義主張を分類して考える前に〈文学はもともと読者主義〉なんだということです。

 今、本が売れなくてあわてているでしょ。
 みんなインターネットを見ていて、本なんか読まなくなってきた。
 出版業界はあわててるのね。
 ある意味で、インターネットの方が、本よりさらに読者主義だからです。相手が読んでくれないといけないという点では徹底している。
 どこかの偉ぶった作家が書いている本より、友だちが書いている方が説得力があったりする。でもそんなときに「やっぱり友だちよりもあの作家の方がいい」と思えたら、本当にその作家は価値があるでしょ。
 インターネット社会になると「文学者が書いたつまらない話より、どこのだれだか知らないけどインターネットにあった小説の方がいい」となるにちがいないのです。
 それはどうしてか?
 作家というのは、読者に対してすぐに偉くなってしまって読者主義でなくなっていくからです。
 偉いから高飛車になって「今の読者はダメになった」と言ったりする人も出てくる。それは、とんでもない話です。
 読者に直接語りかける、読者主義でないといけないのです。

 ぼくが科学読物がわりあい好きなのは、科学読み物が子どもに直接働きかけているところです。ですからほとんど全ての科学読み物は〈子ども主義〉なんです。
 ところが教育の方は、子ども主義と言えるでしょうか。疑問です。
 教育はいろいろなものを注入するための道具になってしまっているところがないか。「だからつまらなくなってしまう」ということがあるのではないか。そういうことを考えてみるとよいと思うのです。

たのしい教育は単なる技法やテクニックではありません。
子ども達の笑顔を求め力を伸ばす根本的な改革です。

 たのしいこといっぱいの
「たのしい教育研究所」です