巨人 板倉聖宣 2018年2月7日(水)午前 永眠いたしました

 仮説実験授業の生みの親であり、沖縄のたのしい教育を育ててくださった偉大なる人物 板倉聖宣(いたくら きよのぶ)が本日2018年2月7日(水)午前 永眠いたしました。

 板倉先生は約5年前に設立した〈たのしい教育研究所〉を真っ先に応援してくださり、その後脳梗塞で倒れ意味を持った言葉を発することができなくなりましたが、年に数回は東京へお見舞いに行き、沖縄の〈たのしい教育〉の拡がりを、板倉先生のベッドの横で語って来ました。その時には必ず、私の手を強く握り「おー」という喜びを含んだ声をかけて下さっていました。ベッドに伏せている姿であっても、そうやって力強く沖縄の活動を後押しして下さる姿に励まされて参りました⇨前回の板倉先生についての記事

 1ヶ月ほど前にお会いした時、その手の細さに心配がつのりましたが、それでもまだまだ長く生きてくださることと思っていました。しかし、それは叶うことなく偉大なる人生を閉じることとなりました。

 こう書いていても未だ信じがたく、まだ側で板倉先生がにこやかに語りかけてくれている気持ちがしています。

沖縄にて 板倉聖宣 仮説実験授業研究会

 
 板倉先生が永眠されたことは、とても悲しいことですが、遠く離れた沖縄の地で、ますますたのしい教育を拡げて行きたいと考えています。
 そして、板倉聖宣の思想、発想、作り出した数々の授業書を、いろいろな人たちに伝えていきたいという思いを強くしています。

 知人から送られた告別式の日取りです。

・葬儀進行は無宗教で行う
・いわゆる通夜:2月14日(水)18時~19時
・いわゆる本葬:2月15日(木)11時~12時
・会場(斎場):府中の森 市民聖苑(しみんせいえん)
 https://fuchunomori.butuji.com/
 東京都府中市浅間町1-3 電話042-367-7788
 京王線「東府中」駅北口から徒歩12分。

 

楽しさは子どもの心に宿る②−Newスライムでたのしむ−

「〈子どもの心〉にこそたのしさが宿る」という話をたくさんの方たちが読んで下さった様です。〈子どもの心〉は子どもだけが持っているわけではありません。年齢は関係ないのです。
 若い先生たちなら〈子どもの心〉を持っているのか?
 それも違う様です。

 残念なことに、若くても子どもの感性が薄らいでしまっていることを感じている人もいるでしょう。しかし〈たのしい教育〉にどっぷりと浸かっていくうちに子どもの感性が戻ってきます。それも〈たのしい教育研究所〉が確かめた実験結果の一つです。

 時には、あまりにも周りの価値判断にしたがって生きていったために、子どもの段階で子どもの感性が薄らいでしまった様に見える子どもたちもいます。そういう子ども達は、周りに合わせるという才能が豊かだったのでしょう。それは良さの一つとして残したまま、子どもの様な感性を大事に育てていくことは可能なのです。

 そういう子どもの感性を残した先生たちが、たのしい教育研究所にはたくさんいます。
 前回〈ビュンビュンごま〉の話を書きましたが、食事を早々と終えると、すぐにまたコマをとってたのしんでいる先生がいました。はじめて〈ビュンビュンごま〉を回せたのが嬉しくてならない様子です。顔は真剣! これくらい熱中できるものがあるのは素敵なことです。

 食事が済むとA先生が〈たのしい教育研究所:RIDE〉で教材化を進めている〈Newスライム〉を紹介し始めました。次の〈夏休みの親子講座〉で取り上げようという話になっている教材です。

A先生「みてぇ~、これ」
B先生、C先生「いい香り~」「なんかフワフワ」「触りたい~」
とまるで子どもたちの様な会話がかわされています。
 

 何も言わないのに、I先生は、2つのNewスライムを混ぜ合わせてしまっています。

 何と、マーブル模様になりました。地層の学習でも利用できそうな感じです。


 そのうちにI先生がこんなことをしてしまいました。

I先生「題して〈ハサミのかくれんぼ〉」
 なぜか笑ってしまいました。

 たのしいんでいるうちに、Newスライムのいろいろなたのしい使い方が出てきました。
 学校で先生によく注意される子どもたちがいます。しかし、そういう子どもたちの中から、新しいアイディアが生まれたり、発見や発明も出てくる可能性があるのです。
 決められたことだけ、許されたことばかりをやる中からも、教師が意図した程度のたのしさは生まれるでしょう。
 しかし、周りの人たちを巻き込んでいく様なたのしさ、新しい時代を切り開いて行くようなたのしさは、決められたことばかり、周りの人たちが〈やってよい〉といったことばかりをやっている中からはほとんど生まれないと思うのですが、どうでしょうか。
 事実、社会を動かすほどの発明や発見は、周りの人たちと同じことをやっていた中から生まれたのではありません。時には〈やめなさい〉と言われてもやめられない様な没頭した行動の中から生まれてきたのです。

 子どもは本来、親や教師の予測を超えたことができる、可能性あふれる生命体です。
 それが実は私たち人間がここまで成長できた大きな理由の一つでもあるでしょう。

 子ども様な感性を大人も持ち続けたい。
 教育にたずさわる人たちは特にそれを大切にしていきたい。
 そういう子どもの様な感性を守り育てることも〈たのしい教育研究所:RIDE〉の大きな活動の一つです。
 子どもの様な感性を持った人たちにぜひきて頂きたいですし、そういう気持ちが無くなってきた気がする、という人たちにもぜひきてもらいたいと思っています。このリンククリックで〈学ぶ笑顔と賢さ〉を育てる活動を応援してください!

沖縄で大西宇宙飛行士の講演会があります(2/8申込み〆切)

 大西卓哉 宇宙飛行士の講演や月面ローバー試験モデルの実演など、沖縄で宇宙に親しむイベントがあります。沖縄宇宙通信所開設50周年の記念イベントです。
 期日は2/17(土)ですが、申込み〆切が2/8(木)です。〆切が迫っていますので興味ある方は早めにお申し込みください!

沖縄宇宙通信所50周年記念行事 概要
日 時:2018年2月17日(土)12:00~16:30
場 所:恩納村ふれあい体験学習センター 
沖縄県国頭郡恩納村字恩納5973
内 容:・記念講演会 13:00~15:20 @ゆうなホール 
・子供たちと宇宙の未来絵画展 12:00~16:30 @展示室前廊下
・沖縄宇宙通信所 懐古写真展 12:00~16:30 @物販・展示室
・月面ローバ試験モデル実演 12:00~16:30 @ふれあい教室
※イベント毎に時間が異なります
申込先:Webフォーム
問い合わせ先:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 沖縄宇宙通信所
TEL:098-967-8211(平日9:30~12:15、13:00~17:45)
その他
宇宙飛行士講演は、訓練等の事情により中止となる場合がございますので、あらかじめご了承下さい。
講演会へのご入場者には、記念行事限定「沖縄宇宙通信所レトロ・アンテナカード」をお一人様に1枚ずつ配布いたします。なお、在庫がなくなり次第、終了とさせていただきます。http://fanfun.jaxa.jp/event/detail/11324.html

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楽しさは子どもの心に宿る① −3人びゅんびゅんごま−

 たのしい教育研究所の講座「別れと出会いの春もたのしく2/25」の準備で研究所のメンバーと卒業生たちとで遅くまでたのしく準備をすすめていた時のこと、来週の〈地域出前授業〉の一コマ「びゅんびゅんゴマ」をたのしんでみました。

 〈びゅんびゅんゴマ〉はヒモに通した円や四角の重りを引っ張ったり緩めたりしながら、ビュンビュンと回転させてたのしむ昔から伝わるおもちゃです。
 これは私の好きな絵本〈びゅんびゅんごまがまわったら〉で、少し がんこな校長先生が、びゅんびゅんごまを見せている様子。

 

 若い先生たちは、それで遊んだことの無い人たちも多い様で、はじめはコツがつかめなかったようですけど、何度か練習すると上手になって、何度もたのしんでいました。

 

 たのしい教育研究所に足を運ぶメンバーには共通点があります。

 みんな〈子どもの感性〉を失っていない人たちです。

 講座の準備もたのしんで進めていますし、ビュンビュンごまもたのしんでいます。

 そのうちに〈二人で回せないかな〉というアイディアが出ました。

 やってみると、すぐに回せる様になりました。

 すると3人で回せないかということになり、ためしてくれました。

 すぐに回せる様になりました。

 

 人が変わっても大丈夫。
 ビュンビュンと勢いよく回っています。

「これは世界初のたのしみかただね!」という声もあって、もっと数を増やそうということになりましたが、残念なことにびゅんびゅんコマは3つしかなく、講座の準備をなおざりにはできないので、また後のおたのしみということになりました。

 こういうアイディアがどんどん飛び出していくことは〈たのしい教育研究所〉で普通に起こることです。

 どうしてか?

 特別な才能をもった人たちが集まって来た、ということが考えられるかもしれません。
 しかし私には〈子どもみたいな人たちが集まっているから〉に違いないと考えています。
 そしてそれは〈たのしい教育〉で〈子どもの感性〉を取り戻したということでもあるでしょう。

 最近研究所で研究が始まった〈Newスライム〉を作ったA先生は「これはまずい、たのしすぎる」とつぶやき。それを伝授されたB先生は「やばい、心奪われそう!」とつぶやく。その周りでは〈すごい〉〈たのしい〉〈この手触りがたまらない〉と騒いでいる何人もの人たち。
「学校でこんなかんじだと叱られてるよね」の声が上がるほど、夜なのに盛り上がっています。

 この話はカンタンに終わることができないようです。続きをおたのしみに!
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