Google広告




ここまで。

「のようなもの」/仮説実験授業研究会代表だった板倉聖宣から学んだこと

サイトは現在、不具合調整中で画像がUPできない状況です。たのしい教育の記事を読みたいという方たちからの要望もいろいろ届いているので数日ぶりに書いてみようと思います。文字のみの記事になります、ご了承ください。

 仮説実験授業研究会代表だった板倉聖宣から学んだことは数え切れません。
教師としても親としても、一人の大人としても、子ども達に話をする時の大切なことがたくさんあります。これもその1つです。
随分前に〈たのしい教育メールマガジン〉に書いた「どんぐりの分類」の中で板倉聖宣が述べていたことです。20年以上前の仮説実験授業研究会ニュースに載ったものを読みやすく構成しました。語った頃は古くても、中身はぜんぜん古くないと思います、どうぞ。

 板倉聖宣

 たとえば、「液体とは水のようなもののことをいいます」というでしょう。

しかし液体といういう言葉を知らない人に「液体というのは水のようなものだよ」といったら分かるのでしょうか?

忘れちゃってる人は思いだすでしょう、でも「そうか。水のようなものを液体というのか」と教わった人は〈水銀〉を液体と思うでしょうか?

怪しいですね。
水銀は全然〈水〉のようではない。

ある意味では水のようかもしれないけど水銀なんて水みたいじゃないですよ。

だから「~のようなもの」という場合ひとつの例だけではいけないんです。

「~のようなもの」というのは〈共通項〉なんです。
だから「~のようなもの」というときには「必ず3種類以上なければならない」と思ってます。

教科書には「~のようなものは~~」という記述がすごく多いんです。

それはほとんど全部落第です。

「石のようなものを固体という」なんて書いちゃったりする。
そのまま受け取ると「木は個体か?」・・・、分からなくなっちゃたりする。

だから「~のようなもの」という場合は少なくとも3つ。出来れば4つ5つ挙げなきゃいけないのです。

毎日たのしく全力投球、たのしい教育研究所(RIDE)です。一緒にたのしい未来をつくりましょう。みなさんの応援クリックをお待ちしています➡︎この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援の1票」が入ります☆いいね➡︎もっと深くたのしい教育を味わいたい方は〈有料メルマガ〉をどうぞ!

(公式サイト)メンテナンス中

たのしい教育研究所(RIDE)の設立とともにサイトが立ち上がってこれまで何年間も毎日更新してきた公式サイトですけど、そろそろ整理整頓しつつメンテナンスを実施する段階になりました。
担当のいらはさんがかかりきりで調整中です。

しばらく文字のみの記事もつづくと思いますがご了承ください❗️

毎日たのしく全力投球、たのしい教育研究所(RIDE)です。一緒にたのしい未来をつくりましょう。みなさんの応援クリックをお待ちしています➡︎この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援の1票」が入ります☆いいね➡︎もっと深くたのしい教育を味わいたい方は〈有料メルマガ〉をどうぞ!

たのしい教育の発想法〈真理は実験によってのみ決まる〉

 今回は〈たのしい教育メールマガジン〉の発想法の章から少し抜き出してみましょう。師の板倉聖宣が語った内容です。

 科学の啓蒙的な本を書く人が全部実験をしている と思ったらおおまちがいです、ほとんど実験してません。

 実験せず「そうなるに決まってる」と思って書いて いるんです。
 だから名倉さん(東京)みたいに生真面白な人が それを確かめようとするとボロが出て来ちゃう。

 ある本に「レモン7個を使うとレモン電池ができる」と書いてあったのを見た名倉さんは自分で実験してみたんです、でも電池はできない。

 みんなにレモンを配給してやってみてもらったけれど、やっぱりできないので、著者に電話すると「著者にいってこないで自分で研究しなさい」とい う返事だったらしい(笑) 
 あきれるね。

 どうしてもつかないのでもう一度電話すると「レ モン電池は100個使うとできるんです」という。
 家庭でレモンを100個も使ってやる人いますか ? (笑)
 そういう本が後を絶たないのです、それどころか優良図書として推薦されちゃったりしていま す。 

 自然科学者であっても、自分が絶対確かだと思っ てることはそうやって書いてしまうのです。

 子どもの実験の本だったら簡単に実験できるん だからやればいいのに、実験しないで書いちゃう。
 そういうことを体験すると社会の科学だって相当あやしいと思えてきます。 

 

 毎日たのしく全力投球、たのしい教育研究所(RIDE)です。一緒にたのしい未来をつくりましょう。みなさんの応援クリックをお待ちしています➡︎この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援の1票」が入ります☆いいね➡︎もっと深くたのしい教育を味わいたい方は〈有料メルマガ〉をどうぞ!

教員採用試験 問題を原子論で見る/炭酸水素ナトリウムと水酸化ナトリウム

私のSV(スーパーバイズ)で学んで合格した方たちから毎年の様に「いっきゅう先生が予想した問題が出ていました」という連絡がとどきます。年を重ねるごとに、その評価が高くなっていきますから、「わたしが出すとしたらこれかも」という視点が研ぎ澄まされているのでしょう。
その後、教員試験の出題傾向を10年分分析しているうちに、さらにたくさんのことが見えて来ました。

先日、わたしのSV(スーパーバイズ)を受けてよその県を受験した方から「前日に教えてもらったBTB溶液や化学反応が出ていました、その分は確実に得点UPしていて〈今まで感じたことの無い達成感です〉との感謝のたよりが届いていました。

何度か書いてきましたが学びの基本は〈原子論〉です。
先日、理科の問題に苦労しているというAさんから「水酸化ナトリウムとか炭酸水素ナトリウムという名前が出てくると思考停止してしまいます」という相談が来ました。似た名前なのでまぎらわしいことと、ある時は酸性中性アルカリ性系の問題に出て、ある時は発生した気体のことを問いかけたりと、わけがわからなくなってしまうのでしょう。

化学式などを呪文の一文の様に感じているうちは生き生きとしたイメージで問題を解いていくことは無理です。解き方のノウハウでなく、生きる力として科学と向き合いたい時には、原子分子の目でみていくことが大切です。

では〈炭酸水素ナトリウム〉と〈水酸化ナトリウム〉について原子分子の目で見ていきましょう。

炭酸水素ナトリウムも水酸化ナトリウムも両方〈ナトリウム〉という名前が入っていますし、〈酸〉という漢字も使われていますから、まぎらわしいと感じてしまう人も多いと思います。

しかし原子の目で見ていくとかなり違うんですよ。

まず、名前の通り、両方とも〈ナトリウム原子〉が入っています。ナトリウムというのは恐ろしい物質ではありません、食塩は化学的な名前でいうと〈塩化ナトリウム〉、ナトリウム自体は私たちの生命を維持するために欠かせない原子の一つです。

〈水酸化ナトリウム〉はこういう構造をしています。下の大きな原子がナトリウムです。赤が酸素、白が水素です。

〈炭酸水素ナトリウム〉はこういう構造をしています。上のイラストと違って、このモデルは発泡スチロール球で作ってあります。一番下がナトリウム原子です。色そして他の原子と比べた大きさが上と違うのですけど、そこはご勘弁ください。※ナトリウムは酸素より大きい原子です
 炭酸水素ナトリウムには〈重曹〉という別名があります、料理やお掃除に使ったりする物質です。

二つの分子(原子が結びついたもの)を比べると〈炭酸水素ナトリウム〉の方が複雑な構造をしていることがわかると思います。

真ん中の赤い原子は〈酸素/0〉です。左側の白い原子は〈水素/H〉です。下の大きな原子がナトリウム、金属の仲間です。化学式で表すとNaOHです。
水に溶けるとNaとOHは離れてしまい、それぞれ電気を帯びた状態になります。バラバラなって電気を帯びた状態を〈イオン〉と呼んでいます。イオンはいろいろな現象を起こすので、バラバラになっても電気を帯びない状態の物質(砂糖など)と区別して、特別な名前で呼んでいるのです。

次回、合格に近づくための原子分の見方について、さらに突っ込んで書きたいと思います。
受験する方も、化学をたのしみたい方も、一緒に学べる記事になります。
毎日たのしく全力投球、たのしい教育研究所(RIDE)です。一緒にたのしい未来をつくりましょう。みなさんの応援クリックをお待ちしています➡︎この〈いいねライン〉をクリックすることで〈たのしい教育研究所〉への「応援の1票」が入ります☆いいね➡︎もっと深くたのしい教育を味わいたい方は〈有料メルマガ〉をどうぞ!