文章でメシを食うというほどではありませんが、文章はとにかくたくさん書いています。そして幸い、少しは文章でメシを食うという状態に近づきつつあります。
このサイトは、出張先などから書き込むという場合も多いので、校正に時間をかけるということは難しいものがあります。
しかし、そういう時間の無い場合でも気になった時には漢字・語句についてチェックすることは最低限やっています。
今回は、わたしがよく開く一冊を紹介します。
共同通信社「記者ハンドブック」です。
よくできた本だと思います。
学校に一冊。国語の先生や校長先生、教頭先生など「文章をよく書く」という方達には、とてもおすすめです。
読んでいても面白いのですけど、何しろ日本で一番文章を書くであろう職業の「新聞記者」がどんどん活用する本ですから、中身が洗練されています。
わたしが持っている記者ハンドブックは7年前に購入した「第10版」です。
なので、最新版の12版とは少しちがうところがあるかもしれません。
ご了承ください。
「これはどうなのだろう?」という時にとても役立つ構成になっています。
まずおもて表紙の裏側にあるのは、海外旅行や海外とのやりとりで混乱することの多い「時差表」です。教員採用試験でも計算が出されますね。
日本が朝の9:00だとするとN.Y.はいつのの何時か?
というような時に、いちいち計算するのも大変ですから、パッと確認できるようになっています。
うら表紙の裏側にあるのは「年齢早見表」です。
これも普通の人は、今や昭和◯◯年が西暦何年になるのか、書いてみないとわからないということだと思いますから、貴重です。
はじめのところには、
・常用漢字ではあってもこれは使わないようにしよう
・常用漢字にはないが使うことにしよう
という漢字が記されています。
常用漢字表のうち使わない漢字として「11文字」上がっています。
どういうものだか予想がつきますか?
「分かりやすい文章」を第一とする記者が、「これはどうも」ということで
「又」「箇」「且」「朕」
などの11文字があげられています。
逆に「常用漢字表」にはないが使いたいという漢字は
「瓦」「鶴」「亀」「拳」
など、全部で45文字です。
わたしは長年、学校という場所で文章を書いていたわたしからすると、このハンドブックは、まだ、分かりにくい漢字をいくつも利用していると思うところもありますが、とても参考になります。
続いて「新聞漢字表」が50ページほど続きます。
これは単に、新聞で利用する漢字が連なっているだけですが、「おくりがな」のつけ方の時に重宝です。
おくりがなの書き方は、ふた通りある場合があって、どちらも正しいということもあります。
例えば
「行う」と「行なう」
どちらも間違いではありません。
新聞記事では「行う」に統一されています。
わたしも個人的に「あえてその表記にこだわる」ということがなければ、新聞記事の表記に準じてよいと思っています。
あると嬉しい一冊です。
次回は、「新聞記者でも間違いやすい」という「用例」についてかいてみましょう。
おたのしみに。
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