たのしい昆虫入門=昆虫の名前を調べてみよう! 前回の続きです。今回のたのしいテーマは「このキレイなハチの名前は何というのか?」です。
前回はインターネットで調べてみよう、ということで挑戦してみましたが、なかなかたどれないので、本で調べることにしました。
「沖縄昆虫野外観察図鑑」です。
(重要)ここに書いたことを知っていると、少し早く調べることができますが、知らなくても、それぞれの巻を手にしてパラパラめくってみるといいわけですから、1分くらいで第三巻「第3巻:半翅目・双翅目・膜翅目・脈翅目」の中にハチの種類が出てくることがわかります。
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「昆虫の羽は4枚」です。「足は六本」「体は三つに別れている」というキーと一緒に覚えている人もいるでしょう。
ところがハエやアブなどは羽が二枚の種類です。
二枚の後ろ羽が退化(進化)して、バランスを取るための(へいきんこん)という器官になってしまっているのです。
下はハエの仲間の写真です。
ハチの仲間は前の羽が大きく、後ろの羽は小さくなっているので、二枚だと思っている人もいますが、羽は四枚あります。ですから双翅目には分類していません。
「膜翅目(まくし-もく)といって「羽が膜(まく)の様になっている種類」ということで分けられています。ハチの仲間が膜翅目なので「ハチ目」という呼び方もあります。
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ということで「第3巻:半翅目・双翅目・膜翅目・脈翅目」を手にしましょう。
そして「膜翅目」のページを見ると・・・
見つかりました。
スカイメタリックの美しいハチです。
「アオスジコシブトハナバチ」と書かれています。
青い筋が入っていて腰が太いのですね。
「腰が太いとか、おおきなお世話だ!」という様なネーミングとも言えるかもしれません。
さて、名前がわかったところで逆に前回のインターネットでの検索にかけてみました。岐阜大学のサイトです。
「アオスジコシブトハナバチ」という名前では見つかりませんでしたが「アオスジハナバチ」という名前が出て来ました。
しかしおそらく、わたしの目では、この写真から、研究所で見つかったハチに近いとは思えなかったのではないかという気がしています。色の輝きが沈んでいて、別な鉢にみえたかもしれないからです。
このところはインターネットであるが故の欠点ということではありません。今後、洗練された写真の配列の工夫などをすることによって、本を手にしてパラパラめくりながら調べていくことに近づくことでしょう。また、今後検索システムの発達によって、写真をスキャンすることで、似たタイプの生物をリストアップするようなアプリも開発されることでしょう。
しかし「本」のすばらしさはそういう時でも残されていると思います。そのことはいずれ書かせていただきます。
さて「アオスジ コシブト ハナバチ」の「ハナバチ」について書いてからこの章を閉じましょう。
アオスジコシブトハナバチの体の形的なものを見ると〈ミツバチ〉の様にも見えます。
ところでミツバチはその名の通り「蜜(ミツ)を集めるハチ」です。
それに対して「ハナバチ」というのは「花粉を集めるハチ」の仲間です。ミツバチとハナバチは集めるものの種類で分けられているのです。
分類というのは、なかなか腑に落ちる様なものになっていないところもあるとおもいますけど、そのグループ全体はどういう特徴があるのか、という見方をしていると、いろいろなことが見える様にもなってくるとおもいます。
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おたのしみに。
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