〈予想するからたのしくなって賢くなる〉という話は研究所に学びにくる皆さん、あるいは講演などで何度も語っていることです。
このサイトに書いてきたたくさんの記事も〈予想するからたのしく賢くなる〉という視点でみると、もう一度たのしく読むことができると思います。
そもそも人間が人間である根幹が〈予想をたてること〉です。このことはいずれ丁寧に書かせていただきたいと思っています。気長にたのしみにしていてください。
今回のテーマは〈竹の花〉です。
寺田寅彦のエッセイに「〈竹の花が咲くと流感が流行る〉という噂があるが…」という話がありました。寺田寅彦は科学者でありながらとても魅力的なエッセイを書くので、おすすめです。
〈流感〉という言葉は今はあまり使われなくなった一つで、正式には〈流行性感冒〉。感染力が高い風邪、いわゆる〈インフルエンザ〉です。
わたしの蔵書デジタルデータをひもとくと〈変った話〉というエッセイに収録されていました。
調べてみると〈青空文庫〉にも出ていますから、興味のある方は読んでみることもおすすめです⇨http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/4359_9286.html
話をもどして〈竹の花が咲くと流感が流行る〉の〈竹の花〉を見たことがあるでしょうか?
そのサイトにも〈花〉をテーマにいろいろ書いてきた人気の記事の一つです。ところがそれらにも〈竹の花〉について触れたことはありません。
そもそも〈竹〉に花は咲くのでしょうか?
みなさん、どう思いますか、つまりどう予想しますか? 〈予想するからたのしく賢くなる〉です。
寺田寅彦が〈竹の花が咲くと〉と書いているくらいだから咲くだろう、という予想もできます。
もしかすると人々は、昔はほとんど流行る可能性のないインフルエンザを、咲かない〈竹の花〉とあわせて表現した可能性もあります。
※
竹に花は咲(さ)きます。
では、これを読んでいる皆さんの中で竹の花を実際に見た人はいるでしょうか?
おそらくいないと思います。
今時は〈竹林:ちくりん〉を観察する機会がないからか。
違います!
私は実際に見たことがあります。その時に撮った写真を授業で利用したこともありましたが、そのうちに写真もネガも失ってしまいました。私が授業で利用した〈竹の花〉ではありませんが、竹の花はこういう形です。※一口に〈竹〉といってもいろいろな種類がありますから、必ずしもこれと同じだというわけではありませんが、おおよそこういう形状をしていると理解してください
このサイトの熱心な読者の方なら「これはイネ科の植物ではないか」と予想した皆さんもいるのではないでしょうか。
そうでは〈竹〉は〈イネ科〉の仲間です。
実際に花は咲くのに、どうしてわたし達はその〈竹の花〉を見ることがないのか?
ここで少し間をおいて〈予想〉してみませんか。
選択肢はもうけません。
自分で「こういうわけではないか」と予想してみてください。続きは十二時間後に掲載します!
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次回につづく
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