台風の中,久しぶりにたくさんの時間,映画浸り。
「デルス・ウザーラ」と「冒険者たち」
どちらも「人生」を魅せてくれる名作です。
『デルス・ウザーラ』は、1975年公開の黒澤明監督によるソ連・日本の合作映画。
黒澤明がロシアで撮った作品です。
『冒険者たち』は1967年公開のフランス映画。アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ主演。
ロベール・アンリコ監督の名作です。
「デルス・ウザーラ」を観るのは四回目になります。
私の好きな写真家 星野道夫が好きな作品の一つにあげているのを数年前に知ったのですけど,なぜか彼は「デルスウ・ザーラ」と書いていて,どうしてそういう勘違いが起こったのかなと思っていたら,今回それが解けました。
俳優達が発する言葉がそう聞こえるのです。
黒澤明はこの作品の前,自殺騒動を起こしていてかなりの波乱があり,その後の一作目です。
たしか「黒沢」から「黒澤」に変えたのもこの頃だったと思います。
「冒険者たち」は子どもの頃,テレビで観ていて,今回が2回目…
四十数年を経ているのに,そんなに記憶があせていないのにびっくりしました。
アランドロンって今観てもカッコいいのですよ。
ヒロインのレティシアを演じたジョアンナ・シムカスもとてもステキです。
何といってもハイスピードのエンジン開発の夢やぶれたリノ・ベンチュラがとてもよくて,途中から加わる元パイロットのセルジュ・レジアニもなかなかよい。
台風の中,人生を深く感じる作品たちでした。
古い映画というのは,古さが故に尊いのではありません。
「ずいぶん前に作られているにも関わらず現在まで語り継がれている作品」たちが尊いのです。
この二本は間違いなく,語り継がれるに値する作品たちです。
映画の御陰で,たくさんの人生を味わっている日々です。
いっきゅう