『おばけいちねんぶん』 星川遥 (小学館)
こわいけどドキドキ感がたまらない「おばけの本」はいかがでしょうか。
今回は、おばけの本は苦手だという人でも楽しんでいただける
『おばけいちねんぶん』
というとてもたのしい絵本を紹介します。
まず、表紙からいいんですよ。
立て札に
ゾクゾクするけど ワクワクする
ドキドキするけど ウキウキする
これなあに
ヒント・・・ ◯◯け
と書かれています。
表紙のタイトルとそのクイズを読んだだけで、こたえはすぐわかってしまいますよね。
こどもたちは大きな声で「おばけ〜」とこたえてくれます。
はじまりはこういうかんじです。
主人公の男の子は、早く帰りたかったので、近道をしようとして墓場のところにやってきました。
「やだなー」・・・、
立て札にかかれていたクイズを読んで「お・ば・けかな、?」とつぶやいてしまいました。
すると、目の前にちょうちんが落ちてきて、
パカッ! と割れて
中からべろ~ん!
と舌が出てきました。
そして、「おおあたり~…せいかいしゃには、おばけいちねんぶんをさしあげま~す」と言うんです。
というわけで1月の「ろくろっくび」からはじまって12月まで、いろいろなおばけ達がやってくることになりました。
5月のふうせんみたいなおばけと空を飛ぶところなどワクワクしてきますし、10月の「のっぺらぼう」に好きな顔を描いて遊ぶ所など、らくがき好きにはたまらないでしょうね。どんなお化けが出てくるかは読んでのおたのしみ。
おおみそかに、おばけたちと「おばけすごろく」をしたときに、男の子がいちばんにあがったので、今度は「せかいいっしゅうおばけツアー」に招待されます。どんなツアーなのか・・・それは、続きの絵本『せかいいっしゅうおばけツアー』でね。
こんなおばけがいたらいいな〜と思ってしまう人もいると思いますよ。
絵本の中にでてくるおばけたちの、「おばけずかん」もついています。
暑い夏、ゾクゾクするけど、ワクワクする。ドキドキするけど、ウキウキする、そんな、こわいくてたのしいおばけの絵本はいかがでしょう。
hina
たのしい読み語り・読み聞かせを推進する
たのしい教育研究所です