仮説実験授業入門|「あてずっぽう」と「予想」

教育関係の方達だけでなく、広くいろいろな活動をしている方達から「仮説実験授業」についての問い合わせをいただくことがあります。

ある団体をリードしているから仮説実験授業をめぐって
「予想を立てることが重要なことなのですか?」
という質問をいただきました。真剣な質問でしたので、仮説実験授業の流れを元に丁寧にお話させていただきましたが、加えて、このサイトにも書かせていただきたいと思います。

カンに頼ったりすることもある「予想」がどれほど重要なのか、については私も一度考えたことがあって、その時に次の言葉で腑に落ちたことがありました。

「仮説実験授業」を提唱した板倉聖宣は『科学と方法-科学的認識の成立条件 季節社』の中でこう述べています。読みやすく行変えなどして喜友名が手をいれました。

板倉聖宣「科学と方法」科学的認識の成立条件 季節社

 「予想」を問題にしようとすると,次のように言う人々がいる。

「予想などというものは元来アテズッポにすぎないので,それを正しくしようなどというのはナンセンスだ。予想が正しいかどうかは結果が分らなければわかりっこないのだ」
と言うのである。

これはちょっと聞くと一応もっともにきこえる。

予想、が予想であるのは,結果が,本当のところが、分らないからである。

 

しかし,もう少し考えると,この主張の間違いはすぐに明らかになる。

私達はだれでも,経験をつむに従ってだんだんと予想が当るようになることを知っている。

私達が一度その問題・対象の性質をつかんでしまうと,他人からは魔法とさえ思われるように予想が見事に当るようになるものである。

古来, 日食の予言等はいつもこのようにして行なわれた。

これは, 経験をつむにしたがって,その問題・対象のなりゆきの法則性というものをよく理解するようになるからである。つまり,私達の意志とは独立にその問題,対象自体の変化・発展の法則性というものがあるのであって,私達がだんだんとその法則性を認識していくことによって予想がより確かなものとなっていくのである。

自然科学は,元来そのような自然の法則性を発見することによって確かな予想を立てることが出来たのである。

 

そしてそのようなことは,何も自然科学などに限らないであろう。

 

「予想を持って問いかける」ことで、次第に「科学的な認識」が深まってきます。その中で「もしかすると、こういう法則が成り立つのではないか」というようなイメージができてきます。これが「仮説」です。

「仮説」を「実験」で確かめていくことによって、その成否がはっきりとします。その積み重ねによって、人間は『真理』を発見してきました。

前回2月の講座で私が授業した仮説実験授業の授業書「自由電子が見えたなら」は、いろいろな予想を立てていく中で「もしかすると銀ピカ、金ピカのものは電気を通すのではないか?」という仮説をもっていく人たちが増えていきます。そして、驚くことに、その仮説が正しいことを知るのです。

たのしい授業・たのしい教育を確かなものとして提供する仮説実験授業を、学ぶ人たちがふえていく活動も、たのしい教育研究所のテーマです。

小さな島沖縄から「たのしい教育」を世界に発信する
「たのしい教育研究所」です
そしてその活動は、着々と前進しています

たのしい授業 脳の大切な昨日は予想すること!

いろいろな授業に使える題材を Evernote にストックしてあります。
知識の保存庫としてかなり使える上に無料で利用できます。

わたしのストックも膨大な量になっているので、数ヶ月前から整理を始めています。

「この4月からは時間的なゆとりができるから、ゆっくり整理整頓しよう」と思っていたのは大いなる勘違いで、4月になっても忙しく過ごす日々の中、隙間の時間で分類しています。

今回はその中から出てきた一つを紹介します。

子どもたちに見せたときに「うわ〜」と歓声が上がった一つです。

この画像です。
海外のサイトを閲覧中に気に入ってスクリーンショットしてあった一枚です。

スマホなどでは画像が小さくて難しいので、パソコン画面で開いてください。

 

たのしい授業 図工

 

しばらくぼーっと見ていてください。どちらかの円を見ていてもいいのですけど、集中してみていない方の円が、ある瞬間に回転し始めませんか?しかし、間違いなくこの図は静止画です。

わたしたち人間の脳は、周りの状況を判断して、「予測」しながら見ている、ということがわかる一つです。

遠く離して、周りのいろいろなものが見える状態で見てください。
そうすれば、わたしたちの脳は、周りの状況との対比から、止まっていると判断して回転が止むはずです。携帯電話の画面では止まって見えるのも、同じ理由からです。

気に入ったら、学校や家庭でお使いください。

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春の出会いも たのしい教育 盛り上がる!

「春の出会いも たのしい教育」をテーマに、たのしい教育Cafeのスペシャル講座を開催しました。

定員以上の申し込みがあり、大いに盛り上がりました。

これは「準備簡単たのしいゲーム」の一コマです。

たのしい教育・たのしい授業 たのしい教育・たのしい授業2

仮説実験授業の授業書「空気と水」、たのしいものづくり「スライム」「きらくカリコリ」を経て、今回力を入れた教材売り場には、購入者がたくさんきてくれました。

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これは「たのしい読み語り」で、6冊の本の紹介のシーン、「ひとつだけ」という心温まる絵本を聞いているところです。

たのしい教育・たのしい授業4

終了すると、何人もの方達が前に押し寄せ、「とてもたのしかったです」「たまりません」「学校でこんなにたくさんの教材ができるんですね」というように、感動を言葉にしてくれました。

主催者としても、うれしくてたまりません。

今回の感想・評価も100パーセントの満足度という、最高の得点となりました。

次回は7月後半に開催する予定です。

ふるってご参加下さい。

※拡大しても顔がハッキリと分からないような写真を掲載したつもりですが、もしも気になる写真がありましたら、「氏名」と「何枚目の写真のどこあたり」ということを明記して連絡ください。見えないように加工します。すみません。

 

たのしい教育に全力投球の
「たのしい教育研究所」です

たのしい講座の準備をたのしむ

明日の「春の出会いは たのしい教育」の最終準備で、たのしい教育研究所は大忙し。
その中で一息ついて食事中です。

たのしい授業の準備

今回は、出会いの春をたのしんでもらおうと、たのしい授業のおたのしみセットを準備しました。

・仮説実験授業「空気と水」
・スライム
・きらくカリコリ
・たのしい読み語り
・準備簡単たのしいゲーム
など、たくさんの内容をお届けします。

明日の盛り上がっている様子は次回、掲載いたします!

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