たのしい授業 地図教材づくり|なんで日本を「極東」というのか ②

世界地図では日本のあたりを「Far east」、それを「極東」と訳しています。
「北極」「南極」と似た様に「東の果て」というイメージです。

その「極東」のイメージは、日本人が見ている日本中心の地図ではピンときせん。
「どうして真ん中にある日本が東の果てなの?」
果てというなら「アフリカの西側」や「アメリカの東側」が果てですよね。

日本中心世界地図

それを World Map で見てみましょう。

ヨーロッパを中心とした地図で日本のあたりを眺めてみてください。
もう、その向こうには海しかないくらいの、東のずーーーっと果てですね。

たのしい授業 地図教材2

ちなみに、インドやイラン、アフガニスタン、パキスタンなどの地域を「中東」と呼びます。「東の中ほど」ということで名付けられました。

この地図から、まだまだ広がる世界があります。
・イギリスの清教徒がメイフラワー号でアメリカ大陸に渡った
という歴史上の事件も、どのあたりに上陸したのかがイメージできます。

・アメリカがアフリカから奴隷を引き連れてきた
という事件も、日本中心地図よりもずっとイメージがはっきりとしてきます。

・日露戦争の時に世界最強のバルチック艦隊に負けなかった
ということも、この地図からよみとけます。

それだけではなくて「大陸移動説」も、世界標準の地図からイメージしやすくなるのです。

世界標準地図が良くて、日本中心地図が悪いということではありません。

日本は果てではない、という意識も見事ですからね。

両方の地図から広がる世界を伝えることできっとたのしく賢くなることにつながると思います。

またいづれ、地図から広がるたのしい授業について、書きたいと思っています。

ご意見、おたより、お待ちしています。

たのしい教育で沖縄中を元気に賢く
「たのしい教育研究所」です

たのしいレイアウト「熊出没注意」プラス

たのしい教育研究所の廊下教材がいろいろ置いてあります。
そこを抜けると授業や講座をする部屋があるのですけど、そこにはのれんが掲げられています。

わたしが北海道でキャンプをした時に手に入れた「熊出没注意」です。
熊の皮をかぶった羊
理科を担当していた時には、「あぶないですよ」という意味で、薬品などの置いてある部屋の前に掲げてありました。

なかなかの迫力ですよね。

熊の皮をかぶった羊2

 

さて、そののれんをよく見てください。
「没」の文字のあたりに何やら影がみえませんか?

めくってみましょう。

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熊の皮をかぶった羊3

 

左側をめくると・・・

熊の皮をかぶった羊4

たのしい教育研究所の羊さんです。とても可愛いと人気です。

熊の皮をかぶった羊5

 

「羊の皮をかぶったオオカミ」という言葉がありますが、わたしは「熊の皮をかぶった羊さん=くま羊さん」と呼んでいます。

玄関では「たのちゃん」が、室内では「くま羊さん」がウェルカム担当です。

もちろんスタッフ全員、みなさんを歓迎します。

 

毎日の工夫もたのしく元気でフレンドリー
「たのしい教育研究所」です

たのしい「たのCafe3月号」のお知らせ

こんばんは(^^)
皆さまお元気でしょうか。
たのしい教育Cafe担当  I・M です。

 揺れながら咲く花

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか…

この世どんなに美しい花も

みな揺れながら咲くのだ…

揺れながら幹をまっすぐに伸ばすのだ…

ゆれずに生きていく命がどこにあろうか

濡れずに咲く花がどこにあるだろうか…

どんな輝く花も

濡れながら咲いたのだ…

風と雨に濡れながら花びらが暖かく咲いたのだ

濡れずに生きていく命がどこにあるだろうか…

 

色々あった1年だったと思います。
その中で子どもたちも私たちも学びが沢山あったことでしょう。

今年度も残りわずかですが大切にすごしたいですね。

前置き長くてすみません!

さてさて、
3月のたのcaféは来週の水曜の9日です!

たのしい教育Cafe

内容は、

① たのしい授業「溶けるふしぎ・溶けないふしぎ」 喜友名先生
② たのしい作文「たの作」の紹介 O先生
③ たのしいゲーム M先生
④ わくわく読み語り S先生
⑤ うまくいったコーナー
★プラス 自由発表です。

※その他に発表したい方はどしどし連絡いただけると嬉しいです^_^

講師の皆さんよろしくお願いします。

日時:3月9日(水)
18:30 OPEN〜
参加費:1,000円
教材費:200〜300円程度
(日によります)
飲食費:200円教材費

参加ご希望の方は、このサイトから、お名前・所属をご記載をお願いいたします。
講師の先生の準備もありますので、3月4日(金)までに連絡をお願いします。
では、今月も盛り上がっていきましょう(^-^)

人々の意見が違うことのすばらしさ|科学の碑

文学碑や人物を讃える碑、歴史上の出来事を記した碑など、たくさんの「碑」がありますが「科学の碑」というものがあることをご存知でしょうか。

新潟の湯之谷村の東養寺の敷地の中にそびえ立っています。

本格的な科学教育を目指す仮説実験授業の有志、たしか五十人くらいでお金を出し合って設立した「碑」です。その一人に沖縄からわたしも加わっています。

これがその科学の碑の写真です。
けっこう大きいのですよ。
右側の高い石碑で6mです。

科学の碑
「どうしてお寺に科学の碑が?」と不思議に思うかもしれませんが、もともとの仏教は、あの世とか天国・地獄や霊魂といったものの存在を想定していないので、科学と特に対立するものではないのです。

東養寺の住職「細井心円さん(故人)」とは、科学を共に学ぶ仲間でした。といっても心円(むねまろ)さんが大先輩です。
とても魅力的な人物で、科学の碑に行くというだけでなく、心円さんと語りあうことがたのしくて、お寺に行った時には夜遅くまで語り合っていたものです。
そこで心円さんから教わったことは、沖縄の「たのしい教育研究所」で脈々と息づいています。

お寺の本堂の近くには「科学の碑 記念会館」があります。
宿泊もできるのです。
雪どころですから、冬はあたり真っ白の美しい景色です。こんな時には、ほんの20mほどの科学の碑の元まで行くのに一時間くらいかかります。
いつだったか、講座に参加した時、心円さんに案内してもらって、雪の中を科学の碑に向けて歩いたことがありました。
心円さんの先導がなければ1時間以上かかったとおもいます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA※科学の碑 記念会館のサイトより

科学の碑には、石に刻まれた「科学の碑 由来記」があります。
その文章がとても感動的です。

科学の碑2

 人類は科学によってはじめて〈人々の意見が違うことのすばらしさ〉を発見することができました。
 いろいろな人がさまざまな意見をもっていてはじめて、思わぬ真実が発見されてきたのです。そこで、科学は民主主義-少数意見の尊重と歩をーにしてきました。

 

うちの研究所の応援団の一人でもある 板倉聖宣(仮説実験授業研究会代表・日本科学史学会会長)が書いた言葉です。

「人々の意見が違うことのすばらしさ」は教育の中で大切に伝えていきたい一つです。
楽しい授業・たのしい教育の骨格でもあり、生き方の骨格でもあるからです。

その意味を込めて、研究所には

意見の違いは新たな発展へのチャンス

という言葉を掲げています!

 

たのしく元気な「たのしい教育研究所」です