とても難しい宿題/「休む」という自由研究!

我が家にはニケランジェロと呼ばれているネコがいます。
おそらく一年以上、一緒に暮らしていると思います。

ニケランジェロは本当にのんびりしたネコです。

今日も朝の8時からこんなカンジ。
私の日常とあまりにも対照的なので、見ていてとても清々しいものをカンジます。

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さて昨日、たのしい教育研究所を心から応援してくれているAさんと会って、たくさんのアドバイスをもらうことができました。

その中の強いアドバイスの一つが
「きゆな先生、休み取ってください!」
でした。

(・∀・;

 教師ほど忙しい仕事はなかなか無いだろうと思って独立してみたら、教師の何倍も忙しい日々。あれだけ好きだった読書もほとんどする時間がなくなりました。
 それはもちろん幸せな日々です。
 ところがAさんに言われてしまうと、「望むところなのです」と軽くいなすことはできません。

しかも「休む事はインプットすることなのです」と続くと、これは真剣に考えなくてはいけません。

普通の人は、どの様にやすみをとっているのでしょう?
考えてみると、私は休みの取り方もわからなくなってきた様な気がします。

「1000人一斉にたのしい授業をする」ということより「休む」ということが、ずっと難しい課題です。
しかし、それはそれでおもしろそうです。

何をやるにも仮説⇒実験!

いろいろ選択肢を立てて、私自身が休むかどうか試してみたいと思っています。

私自身が対象の自由研究の様で、たのしみです。

遥かにたのしかった、という言葉

今日は、午前中 は小学生へ、午後は高校生への授業です。

早くUPしたくて、午後の会場へ向かう途中で書いています。

小学生へは 仮説実験授業「空気と水」をメインに、ものづくりや読み語りを交えて2時間たっぷりの授業をしてきました。

学校の先生や地域の方も来てくださって大入り満員でした。

 

最後に書いてもらった評価も高く、100%の参加者が
「とてもたのしかった」「よくわかった」
と評価してくれました。

ある子が、「たのしい科学実験だというので来てみたら、想像していたよりはるかにたのしかったです」と書いてくれました。
参加してくれた方たちの一枚一枚が宝物です。

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沖縄の未来をつくるのはこの子達です。
将来は明るいと思います。

学ぶことが楽しくて賢い子ども達をどんどん育てて
ますます元気な沖縄をつくる活動に全力を投じている
たのしい教育研究所です!

アドラー心理学/インディビジュアル・サイコロジーと全体論

ミュージシャン松任谷由実の「海を見ていた午後」という作品があります。

切ない歌は苦手なのですけど、なぜかこの作品は大好きです。
情景がきれいに浮かんでくることと、おそらくこの女性が、もうそんなに苦しんでいるわけではないからなのでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=0uEZ_AyFp7k

♫   
あなたを想い出す
この店に来るたび
坂をのぼって今日も
独り来てしまった…
山手のドルフィンは
静かなレストラン
晴れた午後には 遠く 三浦岬も見える

ソーダ水の中を 貨物船が通る
小さな泡も恋の様に消えていった

あの時目の前で
思い切り泣けたら
今頃二人 ここで 海を見ていたはず

窓にほほをよせて
かもめを追いかける
そんなあたなが見える 今もテーブル越しに

紙ナプキンには
インクがにじむから
「忘れないで」って
やっと書いた 遠いあの日…
♫  


映像がすぐに目に浮かんでくる様な作品です。

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この文章も実は、のんびりとソーダ水、まあ私が大好物の単なる炭酸水なんですけど、それを飲みながら綴っています。

 

さて、先日カウンセラー協会で、個別に幾つかの質問を受けました。
その中にカウンセラーの同業者としての専門的な質問が幾つかありました。

「正対の技法についてもう少し知りたいです」
「全体論の内容が興味深いです。言葉も行動も全体としてみるということですか?」
「非支持的なカウンセリングしか知らなかったので、今日の講座はびっくりしました。喜友名先生がカウンセラーも選択肢を出す、と話していましたが、それをもっと聞きたいです」
という様な内容がいくつも上がっていました。

 講座中も話したのですけど、わたしが担当したのは、わずか3時間ですから、全部を把握しようというのは無理です。ぜひ、その3時間をきっかけにして、自分でもいろいろ学んでいただけたら、とても嬉しく思います。

 その学ぶ刺激になればと思い、今回は「全体論」について少し書かせていただきます。

「全体論」は、アルフレッド・アドラーが自らの心理学を「Individual-Psychology/個人心理学」と名づけたことと深く関係する、とても重要な理論です。

 Individual(個人)の言葉の成り立ちは、In-dividual です。
“in”は「否定」の意味です。dividualはdivide(分ける)の派生語です。

つまりindividualは「これ以上分けることができない単位」という意味で「個々の」「個人の」というイメージの言葉なのです。

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Divide(ディバイド/分ける)できない存在が個人In-dividual です。
そもそも個人を分割したら死んでしまいますからね。

  アルフレッド・アドラーは、支援する対象のその人を、「個人」つまり「分けることができない全体」として捉えました。
生命としてだけではなく、行動も考え方も全てのものにおいて、です。

「あなたはこの時はこうですよね。しかし、この時はこういう一面がありますね」
ではなく、たとえば
「職場で悲しむのも、家で怒るのも、あなたが自分のことをもっと注目してほしいという目的でとっているのではないでしょうか?」
というように、矛盾のない一本の線で解釈するようにしたのです。

 結果して、その見方・考え方をすすめることでカウンセリングはとてもうまく進むことがわかりました。
ですから Individual-Psychology は「全体として相手をみる」ことと不可欠です。

 さて、冒頭の歌詞をよく読んでみませんか。

 主人公の女性は

あの時目の前で
思い切り泣けたら
今頃二人 ここで 海を見ていたはず

とつぶやいています。

 しかしわたしのカウンセラーとしての眼でその歌詞を読むと、そのままうなづくことはありません。

あの時、その男の人の眼の前でたくさん泣いても泣かなくても、結果として別れることになったのではないか、という選択肢が浮かびます。

 少し話は外れますが、別れるということは、表面的に悲しいことに思えるかもしれませんけど、人生全体としてみると、あながち悪いことではない可能性もあるのです。
痛い思いをした結果幸せになったということは実際、いくらでもあるからです。

話を戻しましょう。
特に人間関係というものは、その時にある行動をとったからということで流れが大 きく変わるということは、あまりありません。

単にひとつの行動を観て、と思われる様なことも、実は「Individual」 つまり 一人の個人として、矛盾ないその人全体としてみて関わっているからです。
ですから、たまたまそこで泣いたとか泣かなかったという行動一つが、二人の関係に大きく影響するとは思えない。
それまでの行動、スタイルといったものの全体の中で、たとえば「思い切りなかない」という選択を、その女の人はしていることが多いのです。

ちなみに、全体論を説明しようとする時に、たまたま頭に浮かんできたものを紹介してみたでけで、わたしは、歌をいつもこんな風に分析して聴いているわけではありませんので、誤解なきように。

 興味をもっていただけた方は、またわたしの講座を受講してください。

 カウンセリングの面でも、沖縄を元気にする活動をどんどん広げていきたいと思っています。

沖縄の元気を本気で応援するたのしい教育研究所です。
みなさんが興味関心を持ってくださるお陰で、
たのしい教育研究所はますます元気です!
いろいろな場所で「たのしい教育研究所ってとてもいいらしいよ」と
伝えて頂けると嬉しいです。
推薦してくれた皆さんの評価そのものも高くなる様な
内容を提供させて頂きます。

おすすめDVD/リトル・フォレスト 夏秋編

応援団のみなさん向けに毎月メールマガジンを送信しています。
毎号とも映画のコーナーがあります。
最新号では「リトル・フォレスト」の紹介をしました。

ひろくいろいろな人におすすめの作品なので、公式サイトにも久しぶりに映画の話を書かせて頂きます。
メルマガ「教師は辞めても たのしい教育&映画 はやめられない」からの抜粋です。

——–

little forest 夏/秋(DVD)

images おそらく私が観た今年の邦画でおそらくトップの作品になると思います。
2014の作品です。

都会から、東北の「小森」という田舎にもどって一人暮らしをする「いち子」が主人公。
女の子と呼ぶにはしっかりとした年齢で、女性と書くにはまだ早いくらいの年頃がいち子です。

田舎暮らしの中で、いち子が、いろいろな作物を育て、いろいろな食べ物を作ってくれます。

グミのジャム、ストーブで焼くパン、ホールとまと、あけびの皮の炒めもの、クリの渋皮煮、くるみご飯、トマトの保存食をつくったりe.t.c.
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農作業で育てたり、素材を採りに行ったりするところから、丁寧に料理の作り方を解説している映画はありません。

畑でいろいろな作物を育てて暮らしているところもみずみずしいですし、里中の様子が自然で美しい。

 

会話がとても少なく、主人公のモノローグ中心で物語はすすんでいきます。

ハリウッドでは作ることができない、たんたんとした流れの作品です。
爆弾が出てくることもないし、びっくりする様なことも起こりません。

映画のポスターには「生きるために食べる/食べるために生きる」と記されています。けれど、そういうかたい雰囲気はありません。
たのしく軽やかにものがたりがすすんでいくからです。

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主人公いち子は、橋下愛。
「霧島、部長やめるってよ」でヒロインの役をしていた女優さんです。

「あまちゃん」に出ていた、という話も聞きましたが、わたしはTVには疎く、みたことはありません。

この作品では、母親役の桐島かれんさんがとてもよい。

1964年生まれ50歳。

ユーモアたっぷりで、かつ謎の人物です。

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きっと、続編の「冬春編」で、彼女の謎が解かれていくことと思います。

もう一人、女優さんではなく地元の方だろうと思ったくらいなのですけど、いち子の親友 きっこのおばあちゃんがとってもよい。

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調べてみると、北上奈緒さんという女優さんでした。
1939年生まれ76歳。

とてもいい味を出してくれています。
どうしてこんなに自然に方言で語ることができるのかと驚いたのですけど、もともと東北の方でした。

リトル・フォレスト 夏秋編
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レンタルショップでどうぞ。

続きの冬春編もありますが、それは今年2月に公開されたものなので、まだ新作扱いでお高いです。が、わたしは観ました。

これについては、また書きます。

以上