自由研究「熱いお茶をフーフーすると部屋の温度より低くする事ができるか?」解答編

※まだの方は「予想編」からお読みください。
板倉聖宣の講演の続きを掲載します。
——–
 実はこれは,下がるんです。
 なんでなんだ?
 これは現代の私たちの教えようとする原子分子論的な世界観だと非常に簡単に説明が付くことなんです。
 蒸発するからです。
 熱いお茶をふーっと吹くと蒸発したやつがお茶の周りから飛んでいって,お茶の中からまた蒸発して来るんです。
そうやって次々と蒸発するんです。

 次々と蒸発するから温度が下がって行くんです。
 周りの温度よりも下がります。

 それでは,蒸発するとどうして温度が下がるんでしょうか?
 そこが原子分子論のすばらしさです。
 コーヒーカップの熱いものの中には,原子分子が押し合いへし合いしているんですね。
  子どもと同じで、暴れている奴は、ばーんと外に飛び出していく。
お茶の中にはのそのそとしている奴もいる。

 お茶の温度が 80度だ、といっても、速く飛び回っている奴もいれば遅い奴もまざっているわけです。その平均が80度なんですね。

 飛び出るのは速い奴に決まっている。
 あとに残るのは遅い奴になる。

 ですから、結果としてお茶は温度が下がっていくんです。

——–板倉先生のお話はここまでで終わっておきます——–

さて、みなさん自由研究はここからです。
一体、フーフーするとお茶は何度くらいまで下がるのでしょう?
予想を立てて実験してみませか。
周りの温度(気温)を測っておいて、その後、あつ〜いお茶をフーフーしていきましょう。
100均で温度計が売られています。お茶に突っ込んで、なるべく温度計にはフーフーが当たらないようにして、お茶の表面をふいてみましょう。

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さわると挨拶します

研究所のメンバーが、おじぎ草をもってきてくれました。

研究所玄関の写真です。真ん中の、葉の伸びている鉢です。

オジギソウ指でさわると・・・クターっと頭を下げるので、まるで挨拶をしてくれているみたいです。

毎朝、さわって元気に挨拶していこうと思います。

 

AZU記

板倉聖宣とは

この公式サイトには時々「板倉聖宣」という名前が出て来ます。
「たのしい教育」を理論だけでなく具体的な授業方法と共に世に送り出した人物です。
現在84才。
「仮説実験授業研究会」の代表だけでなく「日本科学史学会」の会長もつとめています。
御存知無い方も当然いると思いますので、カンタンな略歴を私のメルマガから載せておきます。

スクリーンショット 2014-08-16 18.42.36著書は数多いのですが、最近出版されたものでいうと
板倉聖宣監修「事典 日本の科学者」があります。

事典 日本の科学者: 科学技術を築いた5000人

自由研究「熱いお茶をフーフーすると部屋の温度より低くする事ができるか?」予想編

たのしい教育研究所には自由研究の相談もけっこうくるので、私のメルマガから、こういう実験を紹介しました。
板倉聖宣が20年くらい前に語った「たのしい授業と現代の社会」の中に出て来る内容です。
皆さんも読んでみて予想を立ててみませんか。
※文章はわたし(きゆな)が文意を変えず、読みやすい様に手をいれました

スクリーンショット 2014-08-16 18.19.16 例えば,熱い食べ物を入れると,日本では「熱かったらふーふー吹きなさい」と言うでしょう。
みなさんそう言ったり言われたりしたことがあるでしょう。
ふーふー吹くと冷えるんですかね?image-preview25 それともあれはおまじないですか?

「熱かったらのまなきゃあいいでしょ」なんて言うよりも, 「ふーふー吹きなさい」と言ってくれる親のほうがいいですね。
それでふーふーと吹くという処方箋を教える 。
本当に冷えるんでしょうか。

実はこれは冷えるんです。
30 秒吹いたらハッキリと温度が下がりますよ。

吹かなければそう変わらない。
この〈吹くと温度が下がる〉ということはほとんどの人が知っている。
〈蒸発の説明でこれほどいい説明はない〉と私は思うんです。
この「吹くとスープや紅茶が冷める」というのは,蒸発の説明にとってもいいからぼくは採用しようと思うのですが,そういうことが書いてある本は物理の本でほとんどないんです。

どうしてないんでしょうか。

だいたい西洋人はふーふー吹かないんです。
そういうことはしない。
要するに,西洋人は熱いものを食べないらしい。
うんと特別なとき以外は熱いものを食べない。
だから吹いて食べるということをしない。

だからそういうことをするのは非常識なんです。
そうすると西洋人が物理学の本で蒸発とかなんかの話を書くときにこの話をすぐには思いつかない。

西洋人が思いつかないのならしょうがないですね。
日本人くらい思いついたらいいと思うのに,日本人も思いつかない。
どうしてそう言えるかというと、そういう事を本に書いていないからです。

これは吹くと温度が下がります。
すると,どんどんどんどんと吹くとどうなるでしょう?

何となく,食べやすい、飲みやすい温度まで下がると思えますね。
これは常識ですね。

食べやすくなると、そこで終わってしまい、それより下げようとはしませんよね。

そこで考えてみたいのです。
部屋の温度が 20度の時,ふーふーすることで、それよりも下がるでしょうか?
予想
ア 部屋の温度よりは下がらない
イ 部屋の温度より下がる

どうしてそう思いましたか?