今から30年以上まえ、学年のはじまりの4月のこと、ある子にこどもたちに「Aさんだけ特別扱いしないでよ」と訴えられたことがありました。
「何かあるとすぐ保健室にいく」というのです。楽なものなら行かなくて難しいものになるといなくなる、というので前の学年で同じクラスだった子どもたちに不満がたまっていたようです。

Aさんは起立性失調症といって、血圧が突然変化してめまいや動悸が激しくなっていく病気だと診断されています。
前の担任との引き継ぎでは〈本人の強い要望で周りの子どもたちには病気のことを伝えていない〉とのこと。
「気分が悪いので保健室に行く」という流れが続いていたそうです。
Aさんをまじえて保護者と養護の先生と私とで話をして、詳しい病名は伝えず「急にめまいがしたり、気分が悪くなったりするので病院でみてもらっている」という話を伝えることにしました。
Aさんは〈朝、とても起きづらい〉という話だったので「朝おきる時も大変なんだけど、みんなと勉強したいといって頑張って学校にきている」という話を加えました。
まわりの子どもたちもわかってくれたようで、優しくしてくれる子どもたちも出てきました。加えて、私の授業を喜んでくれて、次第にAさんの症状はよくなっていきました。
学校では《平等の大切さ》を学びます。
それは、王様のような人をつくらないという意味ではとても大切です。
ところが、それをみんな同じようにすることが平等だと考えてしまうことがとても多いようです。
実際には、いろいろな条件や状況によって変えていったほうがよいことがたくさんあります。
たとえばトイレの大きさです。
空港や映画館でいつも感じることがあります、どうして男性用と女性用のトイレの大きさが同じなんだろう…
女の人たちが外まで並ぶ様子をみるのは特別なことではありません。
明らかにキャパシティが不足しているのです。
はじめからもっと増やして広く作ったらよいのに。
それが平等ではないのだろうか。
そういう種類のことを、子どもたちにも伝えていく必要があるだろうと思います。
そういう例は実はたくさんあるでしょう。
そもそも小学校では、学年がはじまるときに、それぞれの身長の違いで机と椅子の高さを調整しています。
それを不平等とは言いません。
視力による席の場所の違いや力仕事を割り当てる時の体力による違いもそうです。
みなさんもこどもたちと一緒に考えてみませんか。
実はこのことはPEALカウンセリングでとてもうまく整理することができます、それはまた機会があれば別の記事で…
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