管理職は教職員のやる気、笑顔、賢さを広げることができるすばらしい仕事/校長試験特訓(スーパーバイズ)

 前回は教師の素晴らしさについて書きましたが、今回は校長職の素晴らしさについて書いてみたいと思います。

 研究所には校長、教頭など管理職登用試験のスーパーバイズ(特訓)の依頼も入ります。
 以前も書いたことがありますが、教員試験や管理職試験に関しては、研究所の関係者からの強い推薦のある方や、研究所の講座などを積極的に受講している方でなくては引き受けることはありません。
 申し訳ないことですが、研究所は塾ではありませんので、ご理解ください。
 さっそくこの11月からの教員試験特訓への推薦が上がってきていていますから、希望するかたは、講座などへの参加をお勧めします。

 さて、たのしい教育は「笑顔と元気と賢さを育てる教育」です。その中で管理職はどういうことができるのか?

 教師は〈子ども達のやる気と笑顔と賢さを高める〉ことができる素晴らしい仕事です。そして管理職は〈先生達のやる気と笑顔と賢さを高めることに全力を尽くす〉ことができる素晴らしい仕事だと考えています。
 職員のやる気を失わせ元気を失わせ、子ども達にもっと魅力的な授業をしたいという意欲までも失わせていくとしたらどうなるでしょう。一般の会社なら倒産に向かうでしょうし、そうなる前に社長は首になっているでしょう。
 公立学校は倒産しませんが、そういう状態で教育基本法の筆頭に記された「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成」ができるでしょうか・・・
 はなはだ疑問だと思うのですがどうでしょう。

 ところで私いっきゅうは管理職試験は受けたことがありませんが、管理職試験指導による合格率は100%です。〈本県の教育を、この人物がどう向上させてくれるのか〉について、周りの受験者より一歩先にすすんだ書き方、答え方をする指導は私にとってそれほど難しいことではありません。
 今回も研究所のワークショップで校長試験の一次試験合格を勝ち取り、二次に向けての特訓が始まりました。

 講義の中で必ず問いかけています。
 校長が職員に「みなさん全力を尽くしてたのしい学校づくりをして下さい」とリードすれば、たのしい学校になるのか?
 皆さんはどう思うでしょう。

「リーダーシップ」の画像検索結果 残念ながらたのしい学校になることはありませんし、それどころか逆の状況が生まれる可能性が高くなります。〈たのしさ〉は強制力と相容れないからです。

 担任の先生が「この教材で授業すると、子ども達は〈じしゃく〉の授業が好きになってくれるのではないか」と予想を立てて試してみる。丁寧に評価をとって、もちろんテストの達成度得点もみながら、確かに子ども達の笑顔や賢さが増えているのかどうか判断する。
 そうやって子ども達の笑顔や賢さを育てていく様に、校長は〈こういう方法を取れば先生たちのやる気が上がり、元気になり、もっと学び、自らの力を高めていくのではないか〉という方法を探し、試みるのです。

 もちろん県の施策や国の方向性は無視できません。だからこそそれをしっかり把握しなくてはいけないでしょう。
 中教審答申には〈主体的対話的で深い学び〉を推進することがうたわれ、それが新学習指導要領で具体化されています。
 主体的であるには〈たのしさ〉が欠かせません。集団にたのしさが芽生えれば自ずと対話的になります。そしてより深く学びたくなるのです。

 もしも、たのしい教育を推進する校長は、そういう学びの場を先生方に提供できる人であり、苦しんでいる先生たちを具体的に支援できる人です。そしてそれは間違いなくすばらしい仕事であるに違いありません。
 子ども達が卒業の時「先生のクラスから離れたくない」と涙してくれる様に、先生達も「この学校でもっともっと笑顔と賢さを広げていきたい」と涙するでしょう。
 たのしい教育派の管理職が増えていくことは、たのしい教育派の教師が増えて行くよりも、もっと長き道のりです。
 ますますたのしい教育の意義と意欲を感じる今日この頃です。
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ケーキ屋さんと教師/教師は子ども達の笑顔と元気と賢さを広げる素晴らしい仕事

 論文スーパーバイズのお仕事でマクドナルドへ。
 美味しいカプチーノと美味しいケーキのセットで500円くらいというのはうれしい価格設定です。
 毎回ということではないのですけど、時々ケーキにこういう文字とイラストをかいて持ってきてくれます。

 Thank You.

 そのThank の下の文字が読めなくて、しばらく眺める。

 Cace ?
   Cece ?
 そんな英語はないけどなぁ・・・

 あ、スマイルのイラストの髪の部分か  ´ー`)

 ところで先日、小学校の校内研修に呼ばれてワークショップをした時、開口一番「先生とケーキ屋さんって、どちらも笑顔を広げる素敵な仕事ですよね」という言葉に、感動してくれた先生たちが何人もいました。

 家族の誕生日、ケーキを買っていく。
 お祝いごとにケーキを買っていく。
 それだけでなく、友達が落ち込んでいる時、ケーキを持って顔を見にいく。
 辛い時、ケーキを食べて元気になる。

 ケーキ屋さんって、ほんとにいい仕事だなと思います。

 以前このサイトで紹介しましたが、クリスマスパーティーで子ども達と一緒に作ることができる〈簡単ケーキ〉を紹介してくれた先生がいました。
 これです。

 RIDE( ライド:たのしい教育研究所 )の先生たちはクッキーやケーキなどを作るのが得意な人がたくさんいます、それは偶然ではありません。
 研究所で技を高めたいというに足を運ぶ、そういう先生たちは、周りの人たちの笑顔が大好きな人たちだからです。

 国語算数理科社会だけでなく、人間の文化そのものをたのしく感動的に子ども達に伝える仕事が教師という仕事です。
 ケーキを食べて笑顔になる、それも素晴らしいのですけど、教師が伝えていくことは、そのケーキの様な美味しさがずっと長く深く続くのです。

 さて前回の〈サメとイルカ〉がおもしろかったので、夕食の時間に家族に話をしました、という方がいます。
 メールには「子ども達も夫も喜んで聞いてくれました。先生って、こういうことがたくさんできる仕事なんですね」と書かれていました。
 うれしい便りです。

 たのしい教育をすすめることのできる教師をどんどん増やす、それがつまり賢い笑顔をたくさん育てることでもあります。
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自由研究 ネコさんたちの目に映る映像/ネコはテレビの中のネコを認識する?

 メルマガの〈たのしい教育研究所の日々〉の中から自由研究に繋がりそうな内容を紹介しましょう。

 研究所のウェルカム担当ア~ルはお陰様でいろいろな人たちに可愛がってもらっています。
 最近ある発見をしました。
  どうもア~ルは動画でもネコを認識しているらしい・・・
 元々、動く物体の映像には反応することがあったのですけど、特に素早い動きではない映像をじっくり観ているというのはありませんでした。ところがネコ族が出てくるとジ~っと眺めているのです。他のニャンコ達もそうなんだろうか。うちにいる先輩のニケはそういうことはなかったんだけど・・・

 これは以前〈映画の章〉で紹介したアニメ「ルドルフとイッパイアッテナ」を観ている時の様子。
 画面に近すぎるのですけど、目に悪いよといっても聞きません。

 これは岩合光昭のネコの番組。

 明らかにテレビの映像を認識しています。

 ところで、ネコさんたちの視界に、周りの状況がどのように映っているのかを解説した「This Is How Cats See the World」という記事があります⇨こちら

 それによると、どうもネコさんたちにはこんな感じで見えているようです。
 上が人間の見た映像、下がネコの見た映像です。

 画像が薄く、ピントのあう位置がかぎられていて、少し離れるとぼやけています。

 暗い中でも目が効くために、カラーや焦点については犠牲にしたということが言えるかもしれません。ハンターとしてはこので十分なのでしょう。

 ネコさんたちの生活はたのしい研究材料に溢れています。皆さんも飼ってみませんか。
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たのしい読書-夏休みの読書感想文につながる話 板倉聖宣

 夏休みは特に意識して自由研究のヒントになる話を書いているところです。最近、読書感想文についての質問が来ています。今回は夏休みの課題にもつながる「読書」についての話を書きましょう。

〈読書感想文が苦手だ、嫌いだ〉という子ども達はたくさんいます。作文そのものが好きではない上に、本を読んで書きなさい、という力技の連続に参ってしまうのでしょう。

 読書感想文をどう書くかというテクニックもありますけど、まず大事なことは〈読んで心動かされる本〉を読むことです。

 以前メールマガジンで紹介した板倉聖宣の「科学読み物」の話が、高評価だったので、その一部を掲載します。
 オススメの本を一冊、そしてどれでもよいからもう一冊選んで審判になって「この本がよい」という様にまとめていく読書感想文の方法です。
 読んでみてください。

 板倉聖宣「科学読み物の読み方」

 これまで科学読物の有効な指導がほとんど行われなかったのは、テクニックがいけなかったのではなくて、科学読物についての原則的な考え方がしっかりしていなかったためであるように思えるのです。
 そんなわけで原則的な話ばかり書いてきたと弁解したいわけですが、最後に私たちが実際にこのような考え方のもとに読書指導をやってきたときの経験をお話しましょう。

 じつは、私は今いくつかの小学校の先生方と一緒に小学校の科学教育の全面改造の研究をすすめているのですが、その中に科学読物の読書指導をとくにとりあげているのです。
 私たちの理科の授業では〈問題一予想ー討論一実験〉といったブロセスが根底になっているのですが、これらの推論・実験の授業の聞に折をみて科学読物を読ませることが必要だと考えているのです。
 その読物の中には私たちが特にそのために作った短い話もふくまれていますが、一冊の本をそのまま与えることもあります。
 慶應幼稚舎の西村先生は、そのひとつの試みとして(入学試験休みを利用して)小学校5年生に『デモクリトスから素粒子まで(国土社刊『発明発見全集』第3巻-現在は『原子分子の発明発見物語一一デモクリトスから素粒子まで)』と、もう一冊誰でもよいから科学者の伝記を読んで「それぞれの感想文のほかに、二つの本をくらべてどちらのほうがおもしろかったか、それはどういうところかということを書いてくるように」という宿題をだしました。

 するとその作文からおもしろいことがわかりました。二冊の本を読みくらべるために、科学読物の性格というものがはっきりと浮かびあがってきたのです。
 この『デモクリトス』のほうは、実は私が編著した本なのですが、この本には科学者が研究した結果よりも科学者の考えた筋道が具体的にくわしく書いてあります。そこでこの本では知らぬ聞に読者自身がその科学者と緒に想像をたくましくして、実験によって自然に問いかけていくような気持ちになるようになっています。多くの子どもたちはこの本を読むまでこのように読者自身を科学の世界にひきずりとむような本を読んだことがないので、これにはかなり感銘をうけたようで「これまで科学の本を読んだととがなかったけれど、これからはこういう本を読んでみたい」などと書いています。

 これにくらべて一般の科学者の伝記のほうはどうかというと、多くの子どもはとれを「国語的であって理科的ではない」と評しています。理科的ではないというのはその科学者のかんじんな研究の筋道についてはほとんど書いてなくて、やたらに子ども時代のことなど科学に関係のないこと00ばかりが書いてあるような意味です。そういう科学者の伝記でもキュリー夫人伝などは感動的ですが、一般にはあまり感激的にはなれないので、結局つまらないということになります。

 二つの本をくらべて8割以上の子どもが『デモクリトス…』のほうがおもしろいといってますが、その理由は以上のような事情によるのです。

「原子分子の発明発見物語」が欲しい方は
原子・分子の発明発見物語―デモクリトスから素粒子まで (発明発見物語全集 4)
わたしももう一度読んでみようと思います。

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