予想論|すべての科学は古代ギリシャに通ず!

1日の閲覧数が1000件を超える勢いに驚いています。

小さな「たのしい教育研究所」の活動がじわじわと浸透してきている事を素直に喜びたいと思います。

さて、閲覧してくれる方達が増えてくることと比例して、感想や質問もいろいろ届きます。

昨日の記事「エノコログサを食べようと思います」に書いたヘラクレイトスの言葉について教えてもらいたいという方が複数いましたので、出展を掲載します。

ヘラクレイトスは紀元前5世紀あたりの人物で、わたしが常々
「すべての科学は古代ギリシャに通ず」
と語っている、その古代ギリシャで活躍した人です。

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わたしはその言葉を、板倉聖宣「科学と方法-科学的認識の成立条件-」中の「予想論」で知りました。

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板倉聖宣「科学と方法-科学的認識の成立条件-」季節社 1969 から

 

この「科学と方法」は名著ですが、残念ながらもう出版されていません。

古本として手に入れることになるかと思います。

たのしい教育研究所を応援してくださる方達向けのメールマガジンで以前詳しく紹介したのですけど、まさに科学的認識の原点だと思います。

メールマガジンでは今では手に入らない重要な資料も積極的に紹介しています。
興味のある方、たのしい教育活動を応援してくださる方はぜひお申込みください。

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沖縄の教育、全国の教育、世界の教育をたのしくしたい
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エノコログサの種を食べようと思います|予想なくて研究なし!

学校にいた頃からやりたかったのだけど結局できなかったものの一つに、
「エノコログサのタネを食べる」
という実験があります。

わたしのところによく出入りしてくれる子ども達と
「あやしい実験隊」をつくって、いろいろとたのしんでいた時に浮かんだメニューの一つでした。

エノコログサは沖縄でもたくさん見つかります。
そして弥生時代は食べていたらしいという話を大学の授業で聞いたことがありました。
記憶が違っていたにしても、米やアワやヒエなどと同じイネ科なので、大変なことになることはないでしょう。

わたしはきっと雑穀米に入れてもおかしくない味だろうと予想しています。

エノコログサ

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研究所のスタッフに何気なく話をすると
「それは面白そうだ」
ということになって、私の忙しさが少し遠のいたら実験してみようという話がすすんでいます。

たのしい教育Cafeの12月スペシャルの時にやってみるのもいいかもしれません。

それにしてもエノコログサのタネを集めるのが大変そうです。

アワ(粟)やヒエ(稗)などはタネが集めやすいのですけどね。

アワ(粟)
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ヒエ(稗)

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きっと粟や稗も、お米と同じように原始の頃から品種改良を重ねてきた結果、今のようになっているのだと思います。
それに比べてエノコログサは、あまりにも不味かったか、あるいは品種改良になじまなかったのどちらかなのかもしれません。

 

そう予想して調べてみてびっくりしました。

エノコログサを品種改良してつくられたのが「アワ(粟)」だったのです。
   ⇨ https://ja.wikipedia.org/wiki 下記

古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスが語った
「予想しなければ,予想外のものは見出せないだろう。
それはそのままでは捉え難く,見出し難いものなのだから」

まさに、その通りです。

 

さて、知っている人も多いと思いますが、エノコログサは別名「猫じゃらし」といいます。

おもしろいことに、学名そのものは「犬コロ」がなまって「エノコロ」になったということです。つまり「犬コロ草」なのです。
尻尾が似ていますからね。

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エノコログサ
(狗尾草、学名Setaria viridis[1])は、イネ科エノコログサ属植物で、1年生草本である。ブラシのように長い穂の形が独特な雑草である。

夏から秋にかけてつける花穂が、に似ていることから、犬っころ草(いぬっころくさ)が転じてエノコログサという呼称になったとされ、漢字でも「狗(犬)の尾の草」と表記する。ネコジャラシ(猫じゃらし)の俗称は、花穂をの視界で振ると、猫がじゃれつくことから。穀物アワ(粟)の原種とされ、交雑もよくおこる[2]
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実験の日がたのしみです。

 

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食物連鎖・弱肉強食について考える/教師も本気で学ばなくては

 学び方コースで子ども達を指導している時のこと、理科の「食物連鎖」の問題で、「弱肉強食だから、強いものが生き残るの」と説明した子どもがいました。理科の先生がいっていたそうです。

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 それは違っているので、少し時間をとって「進化論」の話をすることにしました。

チャルズ・ダーウィンが進化論をまとめるにあたって大切にした考えは
「弱肉強食」ではありません、〈自然選択〉〈適者生存〉です。

この世界は強いものが生き残っているわけではありません、どれだけ戦闘能力が高くても絶滅した生き物はたくさんいます。
現在でも、戦闘能力は高いけれど絶滅危惧種はたくさんいます。

史上最強の生物だと言われていた肉食恐竜でさえ滅びました、しかし人間の赤ん坊の手でさえ命を奪われるほどのチョウ達は今も元気に菜の花畑を飛び回っています。もしも世界が「弱肉強食」なら逆ではないでしょうか。

images index2シロクマは地上最強の生き物だと言われることがありますが、絶滅が危ぶまれています、こういった例はたくさんあります。百獣の王と並んで称される「トラ」にも絶滅が危惧されている種類がいます。

この世界は、強いものの住処ではないのです。

そこに適したもの達が生活の場を広げていくのです。

わたしたち人間は、弱いものを助け、周りの仲間たちと協力している生き物です。その「協力」は「適者生存」の流れに重なったものである、とも言えるのです。

子ども達が何気なく発した言葉に、哲学・思想・科学などとても深いものが横たわっていることが多々有ります。
理科で取り上げる食物連鎖が、子ども達に「この世界は弱肉強食だ」という思想を植え付けているとしたら怖いことです。

 食物連鎖は単に捕食の流れを説明しただけで、どういう動物が強く生き残っていくという話をしているのではありません。
 それを押し付けでなく感動をもって伝えられたら幸せなことです。それが「たのしい教育」でもあるのです。
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偶然というものは面白いもので|フィルムケースロケット発射の時に電話が

学び方の時の一コマです。
教科と教科の合間に、実験を見てもらうことがよくあります。

今回は「フィルムケースロケット」の実験です。

この写真でテーブルの上に乗っているのがそれです。
詳しい原理や実験の中身は私の授業を受けてもらう時のたのしみの為に割愛させて頂くとして、子ども達に、
「さて、このフィルムケース、どうなると思う?」
と問いかけて、いろいろ予想を出し合ってもらっている時に
私の携帯に着信音。

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約束していた方からなので取らないわけにもいかず、
「もしもし…」と語りかけた時に、フィルムケースの破裂音。
子ども達が
「ぎゃあ〜〜」「うぉ〜〜」
と叫んでいる声が研究所に響き渡りました。

電話の向こうの相手は唖然。

この状況を知ってもらうには複雑なので、単に「すみません」とお詫びして、会話に入りましたが、相手はどう思っていたのかと考えるとすまないやらおかしいやらでした。

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