ある小学校の先生から
「ナナフシ」の足が胸からではなく「腹」から出ています。するとナナフシは昆虫ではないのでしょうか?
という質問がきました。 写真も添えられています。 そういえば以前、あるお母さんと小学校2年生の子から「ナナフシの足は4本ですか」という質問がきたことがあります。 確かに足が4本しかないように見えませんか? ナナフシの一組の足は揃えて前に伸ばしていることがよくあります。 この写真で言えば、下の方にピンと伸びている二本が前の方の足です。 ナナフシは「七つの節」。 体が七つの節でできているというように思えますが、この「七」は、八百屋の「八」の様に、「たくさん」をイメージさせる言葉です。 「たくさんの節がある虫」ということで名づけられたのでしょう。 昆虫の特徴は小学校3年生で
①体は三つ(頭・胸・腹)に分かれている
②足は6本で、胸から出ている
と学びます。 ナナフシはどうでしょうか。 実際、ナナフシの体は、頭・胸・腹に分かれています。 足の出ている部分が「胸」です。 胸と腹の境目あたりから後ろ側の足が出ているので、微妙なところですが、足の出ているところを「胸」と呼んでいます。 ということでナナフシは昆虫の仲間に分類されています。 「足が腹から出ているのではないか」ということなら、ある小学校で教えていた時に、男の子がクワガタを持ってきて「先生、クワガタは足が〈腹〉から出ているよ」と見せてくれました。 完全に「腹」の部分から足が出ている様に見えませんか? しかし、クワガタもひっくり返して、裏側からみるとこうです。 胸と腹の境目、「胸」から足が出ています。 カブトムシも、表から見た様子と裏からみた様子では、ずいぶん違う感じがすると思います。
ナナフシに戻りましょう。どの生き物もそうだと思いますが、ナナフシもとても興味深い生き物です。 オスしか存在しない種類や、卵まで擬態している、ということなど、調べてみると自由研究につながるいろいろなテーマに広がると思います。 ナナフシで私がストックしてある写真があります。 これです。 世界最大級のナナフシです。
賢くたのしく自由研究! たのしい教育研究所です。