たのしい教育メールマガジンは今年も人気です。今回は最終章「たのしい教育の発想・思想・哲学」からノア・ハラリの最近著〈21Lesson’s 〉を紹介しましょう、ハラリが教育について語った貴重な内容です。
ハラリの重要な問題意識の中には〈急激な発展を続けるA.I.〉が大きく横たわっていて、それは教育についても人間の生き方そのものにも強い影響を与えざるを得ないと予測しています。
教育の章を終わる部分が次の言葉ですが「A.I.に自分の行動から思考そして嗜好までのほとんどが読み取られて、A.I.は自分以上に自分のことがわかる様になる」という不安の言葉で締めくくられています。
この本全体がそういう暗いトーンに覆われたものだということもできます。
しかし人間はもちろんA.I.の予測を超えた存在です、たのしい教育研究所は、たのしい教育を進めることによって、A.I.の遥か上を行く、A.I.には読み取ることのできない人間の大きさを維持することができると考えています。
この公式サイトに綴っているいろいろな記事から、それを感じていただければ幸いです。
閑話休題、ハラリの言葉を紹介します。
哲学者や預言者は何千年にもわたり、人々に自分自身を知るよう促してきた。だが21世紀ほど、この助言の実行が急を要することはこれまでなかった。なぜなら、老子やソクラテスの時代と違い、今や熾烈な競争が繰り広げられているからだ。
コカ・コ-ラやアマゾン、百度、政府がみな我先にあなたをハッキングしようとしている。あなたのスマートフォンやコンピューターや銀行口座ではなく、あなたとあなたの有機的なオペレーティングシステムをハッキングしようと競っている。
私たちはコンピューターがハッキングされる時代に生きていると言われるのを、聞いたことがあるかもしれないが、それは真実の半分も語っていない。じつは私たちは、人間がハッキングされる時代に生きているのだ。今この瞬間も、さまざまなアルゴリズムがあなたをじっと眺めている。あなたがどこに行き、何を買い、誰に会うかを見守っている。間もなく、あなたの足取りや呼吸や心拍も1つ残らずモニターするようになる。ビッグデータと機械学習に頼り、あなたのことをますますよく知ろうとしている。そして、あなた以上にあなたのことを知るようになった日には、これらのアルゴリズムはあなたを支配したり操作したりできる、だろう。だが、あなたにはそれに対してほとんど打つ手がない。あなたは『マトリックス』や『トゥル-マン・ショ-』の中で暮らすことになる。
ユバァル・ノア・ハラリ「21Lesson’s-教育の章-」から
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