今日、紹介するたのしい絵本は『いわんこっちゃない』
スギヤマカナヨ(少年写真新聞社)です。
おじいちゃんと男の子のやりとりがおもしろくて
ほのぼのとしてくる絵本です。
おじいちゃんの言うことを聞かない男の子は、
いたい目にあったり、かなしいことになったり、がっかりしたり・・・
そのたびに「いわんこっちゃない」といわれます。
「おじいちゃんはさ、どうして、わるいことは、よげんできるの?」
と男の子が聞くと、
「そりゃ、おじいちゃんも、おんなじめに あってきたからさ」・・・
昔の失敗談をするおじいちゃんがまたいいんです。
塀の上を走って骨を折ったり、ねるまえに水を飲みすぎて、
オネショしちゃったり、・・・イラストもおじいちゃんが小さいときの
懐かしい絵になっていてよかったです。
「だから、おじいちゃんは おまえの“ころばぬさきのつえ”ってわけさ」
といった後に、最後のオチは、孫に「いわんこっちゃない」
といわれるところなど笑ってしまいます。
おじいちゃんの優しさと暖かさが伝わってきます。
「だからいったでしょ」と注意されると、なんとなく素直になれず
反発したりするけど「いわんこっちゃない」と言うと柔らかい感じがしていいですね。
ことわざもいろいろ出てきてたのしい絵本です。
表紙をめくると、男の子の、『ぼくの「いわんこっちゃない」ことわざ人生』が
四コママンガで書かれているし、最後のページには
「ことわざをしらべる」が載っています。
ことわざもたのしく興味をもって親しめそうです。
( by hina )