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オカルト V.S. たのしい教育 「科学的とはどういうことか」

たのしく賢くなる たのしい教育 「タネから出るのは芽が先? 根が先? それとも同時なの?

   たのしい教育を受講すると、なぜ賢くなっていくのか。それはたのしい教育の根底に〈真理を見つけていく過程〉のたのしさがあるからです。そういうたのしさを味わうと、「しなくてはならない勉強」とは別に『自分でこれを学びたい』という気持ちが湧き上がって来ます。だから必然的に賢くなっていくのです。

 たのしい教育の内容は、絵を楽しんだり、ものづくりをたのしんだり、自然をたのしんだり、友達づくりをたのしんだり、知恵と工夫をたのしんだり、英語をたのしんだりと、かなりたくさんの巾があります。その中に〈真理を見つけていく過程〉がベースとなる授業がたくさんあるのです。それらは必然的に「科学的な見方・考え方」につながっていくことになります。
 真理を追求して来た科学は時に〈オカルト的〉なもの〈スピリチャル的〉なものと闘ってきました。今回は、そのお話しをさせていただきます。

 自由研究がテーマの講演会や授業などでオススメしている本があります。「科学的な見方 考え方」板倉聖宣(仮説実験授業研究会代表)です。たくさんの人たちが興味を持ってくれています。大人が読んでもたのしく学ぶことができる一冊です。

 本の中には身近なもので簡単に実験できるもの、自由研究の題材となる実験がいくつもまとめられています。
 目次の一部を御覧ください。


 この本の優れたところは、たのしい実験を通して、科学的な見方・考え方の根幹に触れる内容となっているからです。たとえば「オカルト的なもの」を取り上げて、科学的な見方や考え方について語ってくれています。少し書き抜いてみましょう。

 

 もしも、念力というものでスプーンを曲げるのだとしたら、念力というものはずいぶん大きな物理的な力を出すことができることになり、これまでの物理学の体系のみならず、近代社会が一度につぶれてしまうことになります。
 もちろん、物理学の体系や近代社会の基礎がつぶれてもそれが本当ならしかたのないことですが、それだけの大きな変革を覚悟するにはよほどたしかな実験が必要ということになります。

 そこで改めてその実験条件を見なおしてみると、あまりにもデタラメであることがわかります。
「カラの弁当箱から卵が出てくるのを自分のこの目でたしかに見たのだから、物質保存の法則はまちがっているとしか考えられない」といった性急さが見られるのです。
 古来、いわゆる無知な人々だけでなく、かなり名の知れた学者たちもさまざまなトリック、錯覚にだまされつづけてきました。
 そこで、近代の科学者たちはそういうトリックにひっかからないように、いろいろな配慮をしてきました。

 科学の世界では、その実験や理論が、もっともわかりの悪い(疑い深い)人々でも認めざるをえないようになってはじめて定説として承認されるのです。
 それでもなおかつ科学者たちはよくとんでもないインチキ誤認をひきおこします。
1895年末にレントゲンによってX線が発見されたあと、N線だ、螢線だ、G線だとずいぶんたくさんのあやしげな「大発見」が報じられました。それら30近い「大発見」のうち本当だったのは、ウラン線つまり放射能だけだったということもあります。

 他の「大発見」は他の科学者によって追試されても同じ結果をもたらさないのでインチキか誤認であることが分ったのです。

 19世紀後半以後だけでも、有名な科学者がだまされたそういう事件はたくさんあります。

 ダーウィンと独立に進化論を唱えたことで知られるウオレスや著名な物理学者オリバー・ロッジなどがいかさまの心霊術にこったことは有名です。
 1911~12年には、アマチェア化石学者のドーソンという人が新しい人類の化石を発見したというので人類学者たちをわきたたせたことがあります。
 この化石人類はピルトダウン人と命名されて教科書などにものせられましたが、40年余りのちの1953年になって実はこの化石はその発掘者ドーソンによって人工的に作られたものであることが明らかになりました。

 そういう事件はこれまで決して少なくないのです。
 心霊だ、念力だ、テレパシーだ、超能力だと用いる言葉はさまざまですが、そういうものはこれまで何度も科学の歴史の中に姿をあらわし、何人かの著名な科学者の目をもこまかし、やがてペテン師によるトリックであることがわかって歴史から忘れ去られていくということを繰り返してきたのです。

 とくに日本では1910~11年(明治43~44年)におきた「千里眼事件」というのが有名です。この事件は今度の「スプーン曲げ事件」よりもっと大々的な事件だったようです。
 このときは東大の心理学の助教授福来友吉文学博士と京大医学部の今村新吉博士の二人が透視と念写(物を透して見る超能力が透視、念力で写真乾板に感光させるのが念写)の実験に成功したと発表したことにはじまります。

 このときは物理学出身の前東大総長山川健次郎はじめ、東大物理学教室の人々のほとんど全員が実験に立ちあい「もしかすると本当かも知れない」と思ったり、そのトリックをあばいたりして何回も実験しました。
 そこでジャーナリズムは今度の「スプーン曲げ事件」のときよりも大々的なさわぎになったようです。

 このときは2人の中心的な霊媒(超能力者)が相ついで自殺、病死し、福来友吉博士が東大助教授の地位を追われるという形で幕が下りたのですが、心霊術に幻想をいだく人々はそれ以来また心霊術ブームの復活をねらっていました。

続く

 

 推理モノとしてもわくわくドキドキする様な内容です。興味のある方は、ぜひ注文して手にしてください。図書館で借りるのもよいのですが、そばにおいて実験したりしながらというのがよいので、やはり自分のものにしていた方がよいと思います。科学が苦手、科学的な見方・考え方をたのしく学びたいという大人の皆さん、学校の先生方にもぴったりです。⇒ 仮説社のページ

 たのしい教育に触れると、もっともっと勉強したくなる。そして、だまされないものの見方・考え方ができる様になってきます。そして、今の社会を素晴らしいものにしてきたいろいろな人達の知恵と工夫、熱意とたのしさに触れることになるのです。たくさんの人達がたのしい教育研究所の授業を体験して欲しいと思っています。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=ジャンプ先でもワンクリックお願いします!