今日は『トラネコとクロネコ』宮西達也 (すずき出版)を紹介します。
二匹のネコがおいしそうな桃をみつけて、
「おい!このももはおれがさいしょにみつけたんだぜ!」と
トラネコがいうと
「なにいってるんだ!おれがずーっとむこうのほうからさきにみつけたんだ」と
クロネコが言い返します。
そのうち、
「おれさまは しましまがかっこいい とらねこだぜ・・・」
「おれさまはシャープですっきりブラックのクロネコ・・・」
桃の事はそっちのけで、自分が一番かっこいいと、しっぽや泣声や、
木登りや魚とりがうまいことなど、いろいろ自慢し合ったり、
相手をけなしたり、そのうちけんかになりますが…
ほんとうはなかよしの二匹のやりとりがかわいくて、
ほんわか温かい気持ちになります。
あとで出てくる2ひきのねずみたちも笑えます。
さわやかな風が心の中をそっと通り抜けていくようです。
( by hina )