12月の地域活動週 12/11(月)~15(金) たのしい教育研究所

 たのしい教育研究所がひと月に1週間、地域でたのしい教育活動を実施しています。今月12月は来週11日(月)からスタートする週です。
 毎回どんどん参加人数が増え始めていますから、たのしい教材をたっぷり準備していろいろな公民館を訪ねます。参加費無料なのにぜいたくな授業ですよ!
 沖縄市の皆さんなら参加可能です。市外の方はお問い合わせください。

⭕ 大人気のあくしょんゲーム…集まってくれた人数や学年などにあわせて毎回たのしい内容でゲームします
⭕ グライダーとばし競争…アルソミトラのタネをモデルにグライダーを作って、みんなでどこまで飛ぶか競争しましょう
⭕びっくりドッキリ《サソリの卵》…家族や友だちとたのしめるオモチャ
⭕たのしい読み語り…毎回「もっと読んで」と好評の読み語りです。今月も色々準備していますよ

会場は沖縄市の5ヶ所の自治会・公民館

12月11日(月)は沖縄市センター自治会
  12日(火)は 越来自治会
  13日(水)は 海邦町自治会
  14日(木)は あわせ自治会
  15日(金)は 池原自治会

 冬でくれる時間が早くなってきましたから、
時間は 
4時(16:00)~5時半(17:30)です。

たくさんのみなさんの参加を待っています。
友だちを誘って、あるいは家族みんなで参加しませんか。たくさんの人たちの〈学ぶ笑顔〉を育てる活動に賛同してくださる方は、このリンクをクリックすることで活動を後押しできます

まず子どもを花好き・植物好きにしたい

 〈植物ぎらい〉はなかなかいないでしょう。しかし〈植物は苦手〉という人はけっこういるかもしれません。一時期、私がそうでした。今回は「子どもを植物好き・花好きにするために」ということで書いてみたいと思います。長くなる予感がしますから分けて書くことになるかもしれません。
 お付き合いください。

 花畑を見て感動する心は何かに教えられたからというより、もっと根源的なものでしょう。
 昆虫と同じ様に人間もきっとDNAに花の美しさにひかれる何かが刻まれているに違いありません。

 もしかすると程度の差はあれ哺乳類に共通するものかもしれないと考えたりします。
 これはホッキョクグマが花畑でうっとりしている場面です。でももしかすると通りかかった花畑でたまたまこういう表情になったかも…

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 と思いきや、花と親しんでいる様子です。

 

 

 花だけでなく人間は〈果実・くだもの〉も大好きです。もちろん動物は大抵、くだものに目がありません。
 

 

 新緑の中を歩くことも気持ちがよいですし、紅葉の中を歩くことも感動してしまいます。

 「本来的に人間は〈植物〉に親しみを持っている」と言ってよいと思うのですけど、どうでしょう。

 時に〈植物は苦手です〉という人もいます。
 わたしは今でこそ植物が好きで、研究所でも〈花さんぽ〉を企画したり植物教材を開発したりしていますけど、子どもの頃は植物が苦手でした。

 自然が苦手というわけではありません。フィールドに出るのは大好きで、昆虫やオタマジャクシをとって飼ったりしていました。

 でも植物は苦手だったのです。
 それはどうも大学に入ってから一層強くなっていった気がします。

 なぜか…

 植物に親しむ前に〈単子葉植物〉〈双子葉植物〉の違い、植物の蒸散作用、発芽の条件を無味乾燥に学び、光合成で酸素を出していると教わった植物が、実は酸素を消費しているのだということも〈テストに出るので覚えておくように〉的な脈絡で学ぶ。
 そういう学び方をしたからだと思います。

 本来好きになるはずの〈植物〉へ苦手意識を持つというのは不幸なことです。

オジギソウ

 家庭教育でも学校教育でも、まず植物に親しむことができる様な取り組みを優先させることが大切だと思います。
 このサイトで紹介した〈オジギソウ〉を育ててみることをおすすめします⇒ オジギソウの記事 〈ハツカダイコン〉などを育てるのもいいですね。

 沖縄の今の頃でいうと〈トックリキワタ〉を見に行くのもおすすめです⇒ トックリキワタの記事

トックリキワタ

 

 本好きな人は板倉聖宣「ジャガイモの花と実」をおすすめします。

板倉聖宣 ジャガイモの花と実 仮説社

 花が咲いたあとのところにできるものが〈実〉です。
 ジャガイモは根っこにできますから〈実〉とはいいません。
 するとジャガイモには別に〈実〉ができるのでしょうか。そもそもジャガイモに〈花〉が咲くのでしょうか?
 そういうことを感動的に学んでいくことができる本です。
 読んだ後、きっと今までよりジャガイモに親しみがわいてきて、ジャガイモ畑をながめにいきたくなると思います。

 沖縄にたのしく賢い笑顔をたくさん広げる〈たのしい教育研究所〉です。たくさんの人たちの〈学ぶ笑顔〉を育てる活動に賛同してくださる方は、このリンクをクリックすることで活動を後押しできます

 

学校に行くことを拒むほど指導してよいのか? 学校教育についての相談から

 ある会議のあと、参加していたメンバーの方から「きゆな先生、少し相談があるのですけど…」とお話がありました。自分の小学生の娘が〈担任の先生の指導が厳しすぎて学校に行くのがイヤだ〉と言っているとのこと。
 〈声の大きさ〉〈ノートの書き方〉〈鉛筆の削り方と持ってくる本数〉まで厳しく指導するというのです。


 その方は〈教師がいろいろなことを指導しなくてはいけない〉ことに理解を示しながらも、親として「〈学校に行くのを嫌がるまでの指導〉が許されるのか」という強い問題意識を持っている様です。

 皆さんはそのことについてどう思いますか?

 学校には決まりや目標がたくさんあります。
 学年の目標や決まり、学級の目標や決まりもあります。
 無いとは思いつつも、もしかするとそういう中に〈鉛筆の本数〉まで明記されているのかもしれません。
 そう明記する必然性があったのかどうか分かりませんが、何か特別な事情があったとしましょう。
 しかしその指導によって子どもが〈学校に行きたくない〉という状況があるとしたら、一体何のための指導でしょうか?

 学校には〈学校に来ない様に〉という措置があります。
 〈出席停止〉といいます。
 義務教育の範疇で最も重い措置でしょう。
 1つは〈学校保健安全法〉に基づいた〈感染症の予防〉のための措置です。
 もう1つは「性行不良」であること「他の児童生徒の教育の妨げがある」と認められる場合です、〈学校教育法〉に明記されています。
 法的に見ればこれ以外の事情で学校側に子どもを義務教育の場から遠ざける権利はありません。

 どの子も教育を受ける権利があるのです。
 それは憲法に保証されているからという以前に、現代社会で保証された基本的な人権の一つです。

 鉛筆の数が足りないとか、ハンカチを持っていないとか、ノートの書き方が決まりに従っていない、あるいは書き方が乱暴である、そういうことで学校にいくことを拒む子どもが出てくるとしたら、やはりその指導は考え直す必要があると思います。

 確かに、教師と子どもの間にはいろいろな行き違いが生じることがありますから、そういう行き違いは、できるだけ早く解消できる様に力を尽くすことが大事でしょう。
 しかしそういう対処療法的な動きではなく、たとえば教師が〈たのしい教育〉を進めているなら、つまり子ども達が〈先生の授業ってたのしい〉〈先生の授業が大好きだ〉という様になってきてくれたら、いろいろな行き違いが、実はあまりトラブルにならなくて済むのも事実です。
 〈たのしい教育〉に取り組むうちに教師も子ども達が好きになっていきますから、鉛筆の本数とか声の大きさで子どもを傷つけるのではなく、もっとたのしい指導で、子ども達を導いていける様になると思います。

 その意味でも、たのしい教育研究所の活動にますます力を注いでいこうと思う今日このごろです。

 学校と担任と、どの様に話をすすめて行けばよいのか、悩んでいる方は、一度教育カウンセリングをお申込みください。事例に即した、より解決に向かう提案もできると思います。
 また、担任の先生で、どの様に子どもを含めて家族の方たちと話をすすめたら良いのか困っている方もお申込み下さい。長い教師経験とカウンセリング経験、そしてたのしい教育研究所の活動の中で、より確かな方法を一緒に探していきましょう。
 一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる活動に参加しませんか。〈簡単な方法〉があります。このリンクのクリックで少しずつ拡がります!

ノコギリはいつからあるの? たのしい歴史の本〈人類の歴史を変えた発明1001〉

 前回〈快感としての学び〉=〈たのしい教育〉の話をしました。以前「〈歴史〉の本を紹介してもらいたい」というメールについて書きましたが、今回はそれらを結びつけた話をしたいと思います。

 皆さんはノコギリは今からどれくらい前に登場した道具だと思いますか?
 予想してみてください。

ノコギリは今からどれくらい前に発明されたでしょう。

 ア. 50年くらい前
 イ. 200年くらい前
 ウ. 1000年くらい前
 エ. 2000年くらい前
 オ. その他

どうしてそう予想しましたか?

 

 おすすめの歴史の本二冊目は〈人類の歴史を変えた発明1001〉です。日本では〈ゆまに書房〉から出ています。A5版より少し幅があって、厚さは電話帳二冊分くらいあります。
 〈6500円+税〉ですから、お年玉をためて買うくらいの価格でしょう。子どもで持っている人はおそらくいないでしょうから、ある意味記念にもなりますね。

 ふりがながふられているわけではありませんけど、写真やタイトルを見ているだけでもたのしく学ぶことができると思います。

 本にこうあります。

  紀元前2,000年に金属製のノコギリがあった、今から4000年も前のことです。

 ノコギリにこれだけ長い歴史があるのなら、ハサミはどうでしょう?

 ハサミはいつごろできたのでしょうか。
 ノコギリよりも前に登場したのでしょうか、それとも後でしょうか。

ハサミはノコギリとくらべてどれくらい前、あるいはどれくらい後に発明されたでしょう。

 ア.ハサミの発明は今から1000年くらい前
 イ.ハサミの発明は今から2000年くらい前

 ウ.ハサミの発明はノコギリより前(古い)

 エ.ハサミはノコギリと同じあたりに発明された

   −今から4000年くらい前
 オ. ハサミはノコギリより500~1000年くらい後に発明された

どうしてそう予想しましたか?

 

 同じく〈人類の歴史を変えた発明1001〉で調べてみましょう。

 ハサミは紀元前1500年ごろ、ということは3500年くらい前に発明されています。選択肢でいえば〈オ〉が正解です。

 ハサミは二枚の刃を組合せた構造をしています。
 それをかなり複雑な構造だという見方をすればアやイを選ぶ人もいるかもしれません。しかし、ノコギリから500年くらい後にハサミが発明されています。
 しかも、手元の部分にバネをつけて、元のように開く工夫がされているということですから、個人的には驚いてしまいました。

 では、ハンマーは?
 ノミ(彫刻刀のような感じで木を削る道具)は?

 そういうことをどんどん調べてみたくなって来たとしたら、それが快感としての学びです。

 昆虫を追いかけて野山をかけめぐる、それは人生にとってたくさんことを学ばせてくれます。そういうものに似た学び、快感としての学びはそういうことです。そしてそれが〈たのしい教育〉です。
 歴史でも、理科でも、ものづくりでも、たのしい教育の分野はたくさん開かれています。興味のある方はぜひ研究所のコースやメルマガでその内容に触れていただけたらと思っています。一緒に〈たのしい教育〉を広げて賢い笑顔を育てる活動に参加しませんか。〈簡単な方法〉があります。このリンクのクリックで少しずつ拡がります!