研究とは 予想を立てて確かめること 歩行者の死亡事故

 研究というのは、今までに無かった何か新しいものを生み出すという感じがするかもしれませんが、〈予想〉を立てて〈確かめる〉過程そのものが研究です。予想を立てて、過去のデータをたどって確かめることも研究です。
 その過程で、今まで気づかなかったことを発見できることもあるのです。
 数回前、わたしが〈歩行者の死亡事故は減少しているのではないか〉と予想を立てましたが、さっそく〈おもしろい〉という趣旨のメールがいくつも届いています。

 少し調べてみるとweb上にこういう言葉がみつかりました。

「歩行中の死者数が最多

となりました」

 

 〈最多〉という言葉は、増加してきている、ということなのでしょう。するとわたしの予想の違いを表していることになります。
 しかし増加しているにしても、どの程度なのかは重要です。

 ということで、サイトを開いてみました。
 驚きました。
 この赤いラインが歩行中の死者数です。

https://www.itarda.or.jp/itardainfomation/info83.pdf 

 年代を追うと、明らかに歩行中の死者数は減少してきているではありませんか。それよりも自動車に乗っている人たちの死亡数が減少したので対比的に〈最多〉になったわけです。

 この統計は少し古い感じがしますから、もっと新しいものを調べたいとおもいます。
 しかし「悪くなった、悪くなった」と煽ることによる問題解決の期待ではなく、「どんどんよくなってきているのだけど、もっとよくするためにどうしたらよいだろう」という問題解決の見方考え方は、とても大切だと思っています。

 ところで、みなさんの予想はどうでしたか?1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=

たのしい教育Cafe4月のお知らせ!

 たのしい教育Cafeの案内が届きました。
 わたしも基本的に毎回授業しています。
 担当の先生からのメールを掲載します。

こんばんは
みなさん、お久しぶりです!
新年度がスタートしましたね。

 あれもしたいなこれもしたいな〜と考えながらもなかなか進まず毎日が過ぎていきますが、四月のこの日々はワクワクしますね。子どもたちとの出会いを大切にしたいです。
 4月のたのcaféではぜひ新年度のお話も聞かせてください♫

 さてさて、新年度1回目のたのcaféのお知らせです。
  たのしい教育Cafeは、毎月定例で〈たのしい教育〉を学ぶことができる貴重な時間です。

   (予定)
①たのしい授業プラン      喜友名先生
②          〃                        T先生
③      〃                            O先生      
④わくわく読み語り         S先生
⑤うまくいったコーナー
★プラス 自由発表
※その他に発表したい方はどしどし連絡いただけると嬉しいです

 

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日時:4月12日(水)
        18:30 OPEN〜 21:30

参加費:1,000円
教材費:200〜300円程度(その時の内容によります)
飲食費:200円

 参加ご希望の方は、こちら➡︎クリック〉にお名前、所属等をご記入の上、申し込みください。
 たのしい教育Cafe
 講師の先生の準備もありますので、4月9日(日)までに連絡をお願いします。
   募集人数は10名程度です。参加者が定員に達しますとおことわりする場合もあります。早めの申し込みよろしくお願いします。1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=

菜の花の雌しべの柱頭はハート形か? 自由研究こそ本物の研究

この記事は、前回の続きになります。まだの方は一つ戻って予想を立ててからお読み下さい。自由研究こそ本物の研究シリーズです。

さて、予想を立ててみたでしょうか。
わたしの予想は〈菜の花の雌しべの柱頭はハート形である〉です。
前回の写真がこれです。この写真一つをもってハート型である、と断定するわけにはいきません。

 その予想をもとにいろいろ観察してみました。
 ここに顕微鏡写真があります、ごらんください。

 菜の花の柱頭は〈ハート形〉というわけではありませんでした。

 たまたまハートに似ていたものがあったのか、角度や影の様子で、それに近い形に見えたのか、というところでしょう。

 ハート形だったらおもしろかったのに、と思いつつも、そうではない、という結果になりました。しかしこのことは〈予想〉を立てたからわかったことです。
 「真理に至る元に〈予想〉あり」です。

 みなさんも、予想を立てていろいろなものごとをみていきませんか。こちらの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか-いいねクリック=人気ブログ!-

自由研究こそ本物の研究=菜の花の柱頭はハート形か?

〈自由研究こそ本物の研究〉シリーズをたのしみにしてくださっている読者の皆さんもたくさんいます。どうしてこういうタイトルにしているのか、という話は以前書きましたが、初めて読む方の為に軽く書かせていただきます。「あれをやりなさい、これをまとめなさい」と指示されてすすめる研究は一級の研究とは言えません。自分の興味関心・目的意識を源にした自発的な研究の中から一級の研究が生まれたのですし、これからもそうやって生まれていくのです。
 私が師と仰ぐガリレオ・ガリレイは「これ以上研究すると死刑だぞ」と言われても研究をやめられなかったほどの人物でした。
 私の師の一人 的川泰宣(➡︎こちら)先生に、以前「先生が第一級の研究者としてあげるとすると?」と質問すると「きゆな君、ラザフォードだよ。彼の研究はおもしろい。注目すべき研究者だよ」と熱く語ってくれました。
 ラザフォードが原子・量子の研究をすすめた時のエピソードも〈あれをやれ・これをまとめろ〉的な研究から高くかけはなれたものです。※写真は的川先生と一緒にアメリカ・ヒューストンに行かせてもらった時に一緒に撮った一枚から
 そういう〈やる気〉と〈熱意〉と〈結果の高み〉を表現したのが、わたしの〈自由研究こそ本物の研究〉という言葉です。このサイトを見てくださっているみなさんは、教育関係者も多いので、ぜひ子ども達にもこの言葉を伝えてくださるといいなと思っている言葉の一つです。

 さて今回は、仲間うちで評判になっている、わたしの最近の研究からおとどけします。

 わたしはわずかな時間があれば海に行ったり山を歩いたりするので、バッグには〈たの式顕微鏡〉が入っています。このサイトでも紹介したように、最近はその保存方法も確立できてきたので、乱暴な使いかたをしてもレンズが崩れることはなくなりました。

 さて、ある日のこと、道端に咲く〈菜の花〉を見つけた私は、たの式顕微鏡でその写真をいくつも撮りました。その一枚におもしろい画像が残っていました。
 これです。
 菜の花の雌しべの先〈柱頭〉がハート型をしています。

 話を進める前に〈雌しべ〉と〈柱頭〉について少し解説させてください。

 花が咲き終わると、花の根元の部分の〈子房〉が大きくなっていきます。丸く膨らんでいく植物もあれば、菜の花の様にニョキニョキと長く大きくなるタイプの植物もあります。

 菜の花は、完全に花びらを落とすとこういう姿になります。この伸びた先に黄色い部分があります。それが雌しべの柱頭です。元々は雌しべの先の部分です。

 この〈柱頭〉を顕微鏡で見ると〈ハート形〉だったわけです。とてもいい形をしています。

 「おや、菜の花の雌しべの柱頭って、みんなこういうようにハートの形をしているのかな?」
 そのことが私の興味を引きました。

 みなさんはどう思いますか?1日1度のここの「いいね」クリックで〈たのしい教育〉を広げませんか➡︎ いいねクリック=人気ブログ!=
 予想してみてください。

菜の花の雌しべの柱頭の形は

ア.ハート形
イ.いろいろある
ウ.そのほか
どうしてそう思いましたか?

つづく