カウンセリング と ニュートン力学 「運動の第一法則」 慣性の法則

2e4a15b0381fe97559308b9dced22ee9「ニュートン力学」は運動法則を三つに整理して、この世界の運動を明確に説明しています。
素粒子などの運動までは説明できませんが、地上から天体までを含む、ほとんどの運動を説明する科学上の偉大な体系です。
その運動法則の一番目に来るのが『慣性の法則』です。
科学は苦手だという人も、どこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。
             —————
すべての物体は、外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける -慣性の法則-
             —————

スクリーンショット 2014-12-09 17.53.25科学者たちは、例えば「力学」で、この世の全ての「力」を説明したいと考えています。「生物学」でこの世の全ての生物を説明したいと考えています。
ですから、「慣性の法則」も、単に「だるま落とし」を説明したいわけでもありません。
この世の全てを相手にしているのです。
カウンセリングでも、この『慣性の法則』は重要なテーマです。
人間は、自分の活動スタイル、考え方の流れ、今の状況といったものをそのまま維持したいのです。
人間の活動(運動)のスタイルが、そうなのです。
まさに『慣性の法則』です。

わたしの元にカウンセリングを申し込む人たちは、今の状況を何とか変えたい、という人たちです。
それにもかかわらず『慣性の法則』がかなりを占めるのです。
ましてや、そうではない人たちは推して知るべしですね。

「今の状況を、よりよい状況にもっていきたい」と相談に来る方たちと確認する重要なポイントが

A「今までのやり方で、こういう状況がつくられた」と考えるかどうか
 これにYesだとするなら

B「これまでのやり方を具体的に変えていく覚悟はあるか」
ということです。

Bはつまり『慣性の法則』に抗う覚悟はあるか、ということです。

「教員採用試験に今度こそ合格したい」
という目標を持つなら、これまで落ちてきた自分の活動・運動スタイルを変える勇気と、実際の労力を注げるかです。

これまでのLEAPカウンセリングで、ABいずれにも「No」と言われた経験はありません。

簡単そうに思えるかもしれません。
しかしカウンセリングでとても難しいところです。
このあたりをいい加減にすすめると、治療抵抗といって、表面上は「はい、そうしてみます」といいながら、実はやっていない、ということが起こるのです。お金も時間も、そして気持ちの問題としても、とてももったいないことです。

おわり

選びたくない選択肢 ・選んで試せる選択肢  LEAPカウンセリング

LEAPカウンセリングに興味を持ってくださる方たちがゆっくりと増えてきています。
とてもシンプルに体系化されていて、実際の効果も高いので、わたしも大切に育てていかなくてはいけないと思っています。
といいつつ、忙しいままに日々が過ぎて、webサイトにカウンセリング関連の内容をUPしていないことに反省。

LEAPカウンセリングの重要な流れの中に
「クライエントと協力して選択肢を創りだす」
という作業があります。

LEAPカウンセリング前半で、
「その悩みの目標」を探ります。
ではその目標に迫ることができる可能性がある「選択肢を創りましょう」という流れです。

donguri例えば具体的事例でいくと
「家族に反対されないで済む形で今の就職先(仕事)をかえる」
という目標が設定されました。

そのための選択肢を一緒に考えていくわけです。
さて選択肢が幾つか創られて行く段階で、クライエント側に「こういう事(選択)はできない。したくない」という感情が働きます。
これを無視して選択肢を設定していっても無駄な努力となります。
※ここはクライエントさんの言葉の抑揚や身体の構え、息遣いなど、カウンセラーの技量が試されていきますが、それは空手の組手(試合)の様なものですから、実技で伝えるしかありません。必要な方は私の個人レッスンを受けてください

「クライエントが勇気をもって選びとり、自分の生活の中で実験する(試す)ことができる選択肢を複数創りだせるか」という事がLEAPカウンセリングの成功のカギの一つを握ります。

カウンセリングを学んでいるみなさんへ カウンセリングでとても大切なこと①

たのしい教育研究所でカウンセリングを学んでいるみなさんへ

signpostたのしい教育研究所 カウンセラーのきゆなです。
久しぶりにwebサイトにカウンセリングについて書かせてもらいます。

今回は「カウンセラーのメンタル」についてです。

アルフレッド・アドラーのインディビジュアル・サイコロジーと科学教育(仮説実験授業)の手法を融合させたLEAPカウンセリングでは、
———————-
①その課題の原因を探らず<目標>をテーマにする
②解決すべき課題をはっきりさせる
③有効だと思われる手立てを具体的に提示する
④「実験」という視点をもって眺める
———————-
という流れで進んでいきます。

その手法や哲学は、かなり有効で、何度かそれに触れてきました。
今回は、カウンセラーのメンタル的な構えについて書かせていただきます。

カウンセリングの前半の流れは
———————-
クライエントの話を聴き
幾つかの質問を投げかけ
反応を丁寧に見つめて
問題や課題を整理する
———————-
というようにまとめることができます。
もちろん、その後の「実験」という重要な流れがあるのですけどここでは触れません。

カウンセラーは、その時にどういう気持でクライエントさんと向い合っていたらよいのでしょうか?

その話をすすめるに当たって、まず質問させてください。
人が最も心を開くのは、どういう相手にたいしてでしょう?
考えてみてください。
フレーム①
続けます。

人が最も心を開くのは、どういう相手にたいしてでしょう?
答えはいろいろあるでしょう。
◯話しやすい相手だ
◯いろいろなアイディアをだしてくれる人だ
◯真剣に聞いてくれそうだ
etc

それに加えて、カウンセリングの時の必要条件に
「ほかの人達はなかなかわかってくれないけれどこの人は本当に自分の事を分かってくれている」
という場合ではないでしょうか。
このあたりの事は、数あるカウンセリングの教科書にも書いてあります。
86_8c8f047a5d

さて、話はここからです。
相手の何を分かればよいのでしょう?
経済感覚?
教育に対する構え?
願い?
etc

わたし自身カウンセラーとして
クライエントさんの
「感情・感覚がふに落ちる」
「同じような感情や感覚を共有できる」
という流れができた時にやっと、いろいろな課題や問題を一緒に突破できるようになったたという経験を何度もしています。

images-1前半 了.

「選択の科学」 LEAPカウンセリング 沖縄

TEDでコロンビア大学のシーナ・アイエンガーさんの事を知ってから気にしていたのですけど,TV白熱教室で「選択の科学」というシリーズでたしか5回シリーズの授業をしていました。

忙しくてそのうちの2つしか観ていないのですけど,わたしのLEAPカウンセリングの基本的な発想にとても近いものを感じています。

それがこの夏,文庫本になりました。
スクリーンショット 2014-10-13 19.21.44
もちろん単行本は2010年には出ています。
読書に封印をする生活をしているのですけど,今日はつい買ってしまいました。

沖縄で,わたしのカウンセリングに興味を持ってくれる方達もゆっくり増えて来ているので,よかったらその方達にも紹介しよう,とか理由をつけての事ですけど…

LEAPカウンセリングの重要な車輪 であるインディビジュアル・サイコロジーの創始者 アルフレッド・アドラーさんは,シーナ・アイエンガーよりもかなり強く「個人の選択」を重視した人物です。

スクリーンショット 2014-10-13 19.31.13

ですからインディビジュアル・サイコロジーは「それを選択した個人の責任」という事を強くとりあげています。

シーナ・アイエンガーさんはアドラーさんよりも,もっとソフトな形で「選択」を取り上げてくれています。

たとえば「仕事を辞めた」という一つの事実に対して,
ア.運命だった
イ.神のおぼしめしだった
ウ.自分で選んだ
エ.偶然の結果だった
オ.その他 (と彼女が言ったかどうかは自身がないけれど)
そのどちらの様にも認識できますよね。
というような論の進め方です。

もしかすると仮説実験授業にのめり込んでいる方達にも刺激ある1冊かもしれません。

秋の読書にいかがでしょうか。

文春文庫 800円です!

いっきゅう